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コラム 2018.12.11

『ムーちゃん通信』赤沼美里 発達障害と自閉症がもっと身近になるコラム!

#2「チック症」ってなあに?

『ムーちゃん通信』赤沼美里

子どもが突然「チック症」になったら心配ですよね。今回はチックの種類や原因、対処法について。

チックとは

チックとは自分でそのつもりがなくても、突然素早く繰り返してしまう動きのことです。パチパチとまばたきを繰り返す、肩をすくめるといった素早い動きは代表的なチックの症状です。このように体の一部が動く「運動チック」のほかにも、発声にかかわる器官で起こる「音声チック」もあります。各チックは、動きの特徴からそれぞれ「単純チック」と「複雑チック」に分類されています。

単純チック:ひとつの動きがすばやく起こる。動きに目的がなさそうにみえるためにチックだとわかりやすい

複雑チック:体の複数の部位が同時に動く。ややゆっくりで、一見すると目的がありそうで、チックとわかりづらい

単純運動チック

複雑運動チック

まばたき・口をゆがめる・鼻をひくひくさせる・目を細める・白目をむく・肩をすくめる・目をクルクルまわすなど

人や物にさわる・においをかぐ・手で鼻をこする・ジャンプする・たたく・顔の表情を変えるなど

単純音声チック

複雑音声チック

咳払いをする・うなる・アッアッと意味なく声を出す・フンフンと鼻をならす・ウッウッと喉をならすなど

汚いことばを発する(バカ・おっぱいなど)
他の人のことばを繰り返す(やめなさい→やめなさい)
自分の発した音声やことばを繰り返す(新幹線・新幹線・新幹線)

チックは育て方・しつけのせいではありません

チックにはさまざまな症状があるものの、心に問題があるからチックが起こるわけではありません。かつてチック症は心因性のものであるとして、しつけや育て方のせいだといわれてきました。しかし現在では、チックは脳の中にある神経伝達物質のアンバランスが原因で生じるのではないかと考えられています。

ムーちゃん通信
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チックはほとんどが自然に消えます

チックは4歳~11歳の子どもに発症することが多く、5~10人に1人がチックを体験する身近なものです。ほとんどが発症1年以内に自然に消失し、消失しない場合であっても成長とともに改善するので心配しすぎないでくださいね。ただしチック症状のために、日常生活に困りごとがあったり、本人がつらい思いを抱えていたりする場合には、治療が必要になります。

チックの特徴
・リラックスすると出やすい
・ストレス、緊張するとき、緊張が解けた時に増える
・集中しているときは減る
・睡眠中にはほとんど出ない
・短い時間であれば我慢できるが、止めることはできない
・チックが出る前に「動かしたい」「声を出したい」という衝動が起きることも
・疲れると増え、発熱で減少する傾向がある

ムーちゃんからひとこと
チックは生まれつきの脳の体質が原因で起きてしまうものだよ。止めようとすればするほど止められなくなってしまうから、注意されるとつらくなっちゃうんだ。だから、チックだなと気づいても「その子の特徴」だと捉えてそっとしておいてほしいな。

ムーちゃん通信

【参考文献】
・金生由紀子/編『こころの科学No.194 特別企画=チックとトゥレット症』(2017年、日本評論社)
・金生由紀子、宍倉久里江/編『こころのりんしょうa・la・carte 特集子どものチックとこだわり』(2008年、星和書店)
・日本トゥレット(チック)協会/編『チックをする子にはわけがある-トゥレット症候群の正しい理解と対応のために』(2003年、大月書店)
・星加明徳/監修『チックとトゥレット症候群がよくわかる本』(2010年、講談社)
・マル・レスター/著、金生由紀子/監修『わかって私のハンディキャップ(2)トゥレット症候群 チックはわざとじゃないんだ』(2015年、大月書店)
など

次回は12月19日更新です。

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『ムーちゃん通信』赤沼美里

『ムーちゃん通信』赤沼美里

Souffleで公開中のマンガ「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」がもっとよくわかる! 医療ライター赤沼美里によるコラム連載。

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