──前の職場で行き詰まった凪は、人間関係、職場、スマホなどすべてを捨て、人生をリセットしようとします。みなさんは、凪ほどではなくていいのですが、気分転換やリセットしたいと思ったとき、何をされますか？

中村　散歩ですね。家の近くを30分とか1時間とか無心でフラフラ歩くかなぁ。自然とか動物が好きなので、「この花、なんだろうな〜」とか1つ1つ眺めているだけで、結構スッキリしてきます。

高橋　無心って重要だと思います。僕は自転車に乗るのが好きで、それがかなりリセットになっていると思います。ペダルを漕いでるときって、何も考えなくていい時間で、それがずっと続いていくのが気持ちがいいんです。

中村　わかります。仕事に関する回路とか、オフにするのって大事。そうやってぼーっと歩いていると、変なものに出会ったりするんですよ。この間も、道のど真ん中にアロエの束が落ちてて。そういうのを写真に撮って、集めてます。

──高橋さんは、自転車でどのくらい走るんですか？

高橋　気がついたら遠くまで行っていることが多いです。

黒木　今まで行った中で、どのあたりが、一番遠くですか？

高橋　結構、上のほうに行っちゃいます。東京を出て。

中村　上のほうって……まさか、福島とか？

高橋　ああ、行ったことある。

黒木　えー！！　福島って、自転車でどのくらいかかるんですか…？

高橋　8時間くらい（笑）。

中村　え、でも8時間で行けるんですか？

高橋　行ける行ける。それで、泊まって帰ってくる。

黒木　すごい…。

高橋　そういう黒木さんのリセット法はなんですか？

黒木　でも、私も東京を離れますね。東京にいると、ずーっと仕事と地続きな感じがするので…。圏外に出たいです。なのでまずお休みをくださいとお願いをし、長い休みのときは海外、短かったら国内で温泉かな。

中村　よし、6日間休みをあげよう。

黒木　え、いいんですか？　6日間？　6日間か…。うーん…。もっと欲しい（笑）。

高橋　ええっ！！（笑）。

黒木　世界遺産を見に行きたいんです、今一番行きたいのがペルーのマチュピチュで。そうすると、6日間じゃ短い（笑）。

中村　なるほど…。

黒木　そうしたら、国内旅行で、海に入りに行きます。南のほうに。6日間たっぷり海に入りたいです。

──物語の中では、凪は慎二とゴンという2人の男性の間で心が揺れるわけですが、黒木さん的には、慎二とゴン、どちらが好みですか？

中村　それはゴンでしょう〜（笑）。

黒木　（かぶせ気味に）そこはまず作者のコナリミサトさんに聞いてみましょう。コナリさんはどっちなんですか？

コナリ　（実は対談取材に同席していたコナリさん！）え?！　え！！　私ですか？　私はどっちとは選べなくて…。結構描いているそのときどきで、気持ちがコロコロ変わるんです。今回は慎二に“かわいい”が出た、今回はゴンに“かわいい”が出た…って。

中村　ちょっと！　気が多くないですか？（笑）。

コナリ　はい、すいません（笑）。

黒木　でもそれ、わかります。私も読んでいて、慎二が泣いてるのを見れば“素直になれないんだ、かわいい…”って思うし、ゴンさんが、凪に胸キュンしているのに気がついていないところを読めば、“なんてかわいい！！”と思うし…。

中村　慎二とゴンの間がいいんだよね。いいとこ取りしたいよね。

黒木　それが一番いいですよね。自分がものすごく元気だったらゴンさんに振り回されてみるのもいいかもしれませんが、疲弊しているときだとすごく疲れてしまいそう。でもバランスが取れすぎている慎二と一緒にいると、自分の出来なさ加減に凹みそうだし…。ドラマが終わるまでに、どちらが好みか、考えます（笑）。

──ちなみに男性陣は、髪の長い時代の凪と、ショート＆くせ毛時代の凪、どちらがお好きですか？

高橋　どっち…でしょうか笑）。あくまでも僕の私見ですが、自分探しが暴走しすぎると、人ってちょっと振り幅が激しくなってしまうこと、多いんじゃないかと。けれど人間、理性で抑え込むということも必要だとは思うので…。髪の長い時代の凪さんの頑張りも、素敵だと思います。まあ、自分探しが過ぎて路頭に迷っている凪さんも、かわいらしいですけれど（笑）。

中村　僕も、“ありのまま、最高じゃん！”って感じより、ほんの少し無理をしてバランスをとっている、くらいのほうが好きかなぁ…。それを、隣に住む男が、「頑張ってるよね♡」って言ってあげるのがいいんじゃないですかね。

高橋　それ、ゴンだ（笑）。

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