コナリミサト×初代担当編集が『凪のお暇』連載裏側を語る【宝島社『このマンガがすごい!2026』オンナ編6位記念】 | Souffle(スーフル)
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トピックス 2026.01.30

【特集】

コナリミサト×初代担当編集が『凪のお暇』連載裏側を語る【宝島社『このマンガがすごい!2026』オンナ編6位記念】

作者のコナリミサトさんと初代担当編集・Sさんが、作品誕生のきっかけや、印象に残っている回、そして完結までの裏側を語ってくれました。作品が生まれたきっかけは、まさかのバーベキュー。泣きながらネームを読んだ夜も、凪の描き方を巡って繰り広げられた“バトル”も、すべてが『凪のお暇』を形づくってきた時間。作品づくりの裏にある、ちょっと笑えて、少し胸が熱くなるエピソードをお届けします。

『凪のお暇』の原型は実用的な節約漫画!?

──『凪のお暇』が生まれたきっかけからまずお伺いできますか。

コナリミサト(以下、コナリ):初代担当のSさんと初めてお会いしたのは、共通の知人が開催してくれたバーベキュー大会でしたよね。私はそこに弟と参加していて。

初代担当編集S(以下、初代担当):そうですね。コナリさんは川辺で静かに座っていらっしゃいましたよね。その少し後、ちょうど実家の整理をテーマにした本が話題になっていて、そのようなお話を描いていただけないかとお願いしました。

コナリ:ご依頼をいただいた少し前に近しい人が亡くなったこともあり、「そのテーマは描けないけれど、別の話なら」とお伝えしたんです。そのときに私が提案したのは、無職になった子が節約生活をする話でした。

──『凪のお暇』の原型を感じさせますね。

初代担当:ただその時は、もっと実用的な短編のお話でしたよね。私は「ためになったね」で終わる短い読み切りではなく、毎回しっかり読み応えのある24ページほどの作品にしたいと思っていたので、打ち合わせを重ねながら、“空気を読む・読まない”といったテーマや恋愛要素を少しずつ加えていったんだと思います。

『凪のお暇』作者コナリミサト×初代担当編集が連載裏側を語る【宝島社『この漫画がすごい!2026』オンナ編6位記念】

凪の描き方についてバトルを繰り広げたことも!

──『凪のお暇』の中で、お二人が特に心に残っている回を教えてください。

『凪のお暇』作者コナリミサト×初代担当編集が連載裏側を語る【宝島社『この漫画がすごい!2026』オンナ編6位記念】

コナリ:夕が東京に行く回のネーム(9巻49話)をSさんに見せたら、電話口でSさん泣いていましたよね?

初代担当:あの回はネームを仕上げるのに普段よりすごく時間がかかったんですよね。考えた末に出来上がった話だったので余計に感動してしまいました。

コナリ:Sさんからの反応も嬉しかったですし、私の中でもいい話になったと思っている回でもあります。連載中、ネームで悩んだ時はよくLINEで相談させてもらっていました。LINEに「ネーム」と打ち込んで検索するとすごい数出てくる(笑)。

二人の間でちょっとした戦いがあった回もありましたよね。私は、凪が恋愛で苦しんでいるときに、もっと悲惨な見た目──ストレスで肌も荒れて、血液もドロドロみたいに描こうとしていたんですが、Sさんに大反対されたんです。

初代担当:「こんな顔はみたくないです! しわをとってください!」って、こちらも熱が入ってしまって。ここまでひどくかわいそうに描かなくても凪が辛いことは読者のみなさんには伝わるって思いまして。

コナリ:私としては、恋をするって綺麗事だけじゃないんですよということも伝えたかったんですが。あの時はバトルでしたね(笑)。

初代担当:その節は申し訳ありませんでした!

──凪が辛いことが痛いほど伝わってくる回でした。お二人には推しのキャラはいらっしゃいますか?

『凪のお暇』作者コナリミサト×初代担当編集が連載裏側を語る【宝島社『この漫画がすごい!2026』オンナ編6位記念】

コナリ:推したり、感情移入をしたりするキャラはいなかったですが、円を描くのがとても楽しかったです。さらさらストレートの女性が好きなんですよね。だから円がたくさん登場する回は「いっぱい描けて楽しいなぁ」という気分でした。髪の毛の縁をホワイトで飛ばすと、髪がきれいに発光しているように見えるんですよ。それも楽しくて。

初代担当:推しって難しいですね。みんなに思い入れがあるので、でも最初の頃は、ゴンちゃんが好き、って先生にお伝えしていた気がします。でも今は慎二も好き。どちらも好きになったら苦労するタイプですよね(笑)。

──ドラマでは好きな回はありましたか?

コナリ:円と凪が会う回(ドラマ6話)がすっごく好きです。ドラマオリジナルなところもいいですよね。漫画の完結よりも先にドラマの最終回を迎えることになっていたので、「慎二とゴンのどちらかとくっつくような展開にはしないでほしい」とだけお願いして、あとはドラマチームにお任せしました。

初代担当:ドラマの放送中は、LINEで「今日のあれよかったですね」とか感想を言い合って盛り上がってましたよね。

コナリ:放送期間中はお祭りのようでしたね! ドラマの終わり方がとても素敵だったので、漫画を完結させる際に、いっそ逆バリしてどちらかと付き合うことにするのもありかな、と一瞬頭をよぎったのですが、思い直してこの終わり方になりました。

──改めて、完結おめでとうございます。『凪のお暇』を書き終えて、今はどのような心境ですか?

コナリ:無事にちゃんと終わらせられたので、本当にほっとしています。

初代担当:私は担当編集という立場を離れていたから、一読者として楽しめた一方で、作家と担当編集という関係でなくなってからもお会いしていて、最終回に向けた構想を聞いていたので、ほっとした部分もありました。

コナリ:最終回では、円がゴキブリを一人で殺せるようになってよかった。仕事もできるし、もう無双状態ですよね。このまま慎二とも飲み友達になれそうだし。

自分では『凪のお暇』は、平成最後の漫画だと思っているんです。

──その心は、どういうことですか?

コナリ:登場人物がまわりの人に愛されていることを描くとき、ついバランスを取るように、その人に少し苦労をさせてしまうことがあるんです。「ずるい」と思われないように、凪にもたくさん大変な思いをさせてしまったのかもしれません。そんなこと、本当は気にしなくてもよかったのに。だから今度は、もっと自分本位で生きている主人公の物語を描きたいです。

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