『コラム!家活!~女ふたり、家を買う?~』 執筆:石岡茜(ことり不動産) まんがは隔週水曜更新!!
【家活コラム】家賃とは何のお金?

賃貸と購入で比較した際に、家賃と同じ値段を払うなら、家を購入した方が良い家に住める?
そんなお話も、漫画内で出てきていましたね。
一般的に、物件を所有している「貸主さん」が賃貸の家賃を設定していますが、そもそも家賃とはどのように設定されているのでしょうか?
家賃に含まれているものとは?
まず、家賃に含まれている主な内容は以下の通りです。
① 住まいとしての利用料
お部屋を借りた場合、専有部分(お部屋)だけでなく、エントランスや廊下、エレベーターなどの共用部分も含めて利用しています。家賃は「住む権利」への対価です。
*「管理費 or 共益費」が家賃と別にかかることが多いですが、貸主さんが家賃を設定する際は、家賃+「管理費or共益費」の合計額で、全ての費用を考えています。
そのため、家賃は住むための権利、管理費や共益費は管理料と分かれているわけではなく、どちらかというと、家賃+管理費の合計額に、下に記載する内容が含まれていることが多いです。
② 建物・設備の維持費
・経年劣化への対応(時間の経過による自然な劣化)
・通常損耗(普通に生活していて生じる損耗、例:壁の日焼け、床のへこみ)の修繕費などが含まれています。
その為、賃貸は建物や設備の不具合に関しては、あまり気にせずに住めるのがメリット。
不具合等が生じた際は貸主さんに修繕をお願いすることができます。
③ 貸主が負担している諸費用と利益
● 固定資産税・都市計画税 等の税金(固定資産税・都市計画税は、家や土地を持っている人が毎年払う「不動産の税金」です。)
● 購入時のローン返済や利息
● 空室リスクへの備え
● 将来の修繕資金
● 貸主としての利益
家賃は、これらすべてを踏まえたうえで成り立っています。
家賃はどのように決まっているの?
「貸主が自由に決めている」と思われがちですが、実際はそう簡単ではありません。
① 基本は周辺相場
同じエリア・同じ広さ・築年数・設備。競合物件の家賃が、最も重要な判断基準になります。
相場より高ければ空室になり、相場より少し低ければすぐに決まる。家賃は常に「市場」と向き合っています。
② 需要と供給の影響
● 引越しが多い1〜3月は一年のなかで高めに設定されやすい
● 空室が続くと調整を検討
● エリアの人気変化も反映される
家賃は固定ではなく、時期や物件の状況、人気などに左右され変動します。
貸主目線での家賃設定の考え方
貸主さんが家賃を決めるときに考えているのは、「高く貸すこと」より「安定して貸すこと」です。
物件を購入し、人に貸し出すことを目的とした場合、貸主さんは購入するかどうかを、「利回り」で判断します。
*利回りとは「この物件(投資)は、どれくらい効率よくお金を生んでくれる?」を測る指標。です。
利回りは、年間家賃 ÷ 購入価格で、計算します。この利回りが何%になるかを意識しながらも、
● 空室が長引かないか
● 長く住んでもらえるか
をとても重視しています。
家賃を高く設定しても、1か月空室になれば家賃1か月分がそのまま損失。そのため、「確実に決まる家賃」が選ばれることも多いのです。
「誰に住んでほしいか」も家賃に影響する
● 単身者向け → 回転率が高いため、空室期間が短いことが重要。空室期間が長引かないように相場に適した家賃が設定される。
● ファミリー向け → 長期に入居してくれることが重要。空室期間が長引いた場合、単身向けは空室期間が短いことを重視するため、初期費用で値段を調整するのに対し、ファミリー向けは、家賃で調整されることがあります。
例えば、なかなか入居が決まらず空室期間が長引き条件を見直す場合、
単身向けは初期費用(礼金を0にする等)で調整されるのに対して、ファミリー向けは月額の家賃で調整されることがあります。
家賃を安くすることにより、長く住んでもらえるからです。
● ペット可 → 付加価値で相場より若干家賃を高めに設定。
● 女性向け → 貸主側は部屋をきれいに利用してくれることを期待。相場より若干家賃を低めに設定。
家賃には、貸す側の住まいづくりの方針も反映されています。
まとめ
家賃は
✔ 部屋代だけではなく
✔ 建物を維持するための費用
✔ オーナーの経営判断が含まれた金額
上記のような費用が含まれている為、自分で購入して支払うより、どうしても家賃は割高になってしまうのです。
だからこそ、「なぜこの家賃なのか?」を知ることで、物件選びは、より納得感のあるものになります。
次回は1月28日公開です。
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