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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2018.11.27

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#6 SNSに他人のことを晒してしまっていないか?

インターネットという大事な居場所をこれ以上地獄にしないために、私たちはSNSとどのように向き合えば良いのでしょうか。カレー沢薫さんが提案する、SNSとのほがらかな付き合い方。

ほがらかSNSライフ最近担当の元に友人から「厄を落としたいから一緒に見て」と、嫌いな奴から来たLINEのスクショが送られてきて疲弊しているそうだ。

このように自分に送られてきた貴重なクソを半分おすそ分けしてくれる良い友人を持った担当だが、それよりまず「LINEという個人的なやり取りがいとも簡単に他人に晒されている」という事実に注目したい。

それも個人相手にならまだ良いが「このLINEスクショ晒し」は、誰が見ているかもわからない、そして世界中に大拡散されてしまうかもしれないSNSでも日常的に行われているのである。

それも「大爆笑おもしろやり取り」ぐらいならまだ良いが「こんなひどいことを言われたので皆様も怒ってください」という被害報告や「こんな痛いLINEが来たのでご笑納ください」というまさに「晒し」な、スクショも多く出回っている。

どんな内容であろうと、相手が個人的に送って来たものを衆目に晒すというのは、他人の陰部を勝手に晒すようなもので、ある意味、己の陰部を曝す露出狂殿より性質が悪い。

普通に考えたらそんなことして良いわけがないのだが、これは太古からある「ブスから来たラブレターはクラス中に回し読みしてもOK」というノリと同じで「こんな痛い奴のLINEは晒されて当然だし多くの人間がそれに同意なはず」という意識で晒されているのだ。

このように、我々の人権というのは、カジュアルな理由と多数決により奪われがちということである。

しかし「ブスや痛い奴は晒してOK」というのはあくまで、クラスのリア充どもが作ったルールだ。法廷などでは相手がブスとか文章に「ナンチャッテ(^_^;)」を使っていた、などは争点にならない。相手が法に触れるレベルのドブスだったという場合もあるが、それは別件で裁かれることだ。

つまり、軽い気持ちでやった晒しや誹謗中傷に、いつ相手が本気出してくるかわからないということである。実際にSNSでの中傷行為が立件された例はある。

もちろん、そこまでいかなくても、我々はコンビニ感覚で「他人のこと」をSNSに書きすぎてないか、ということだ。

何かあるとすぐSNSに書く習性がついた我々は、友人がちょっと「RT稼げそうなおもしろ発言」をしただけで、それをそのまま書いてしまうのである。

私も担当らからのメールがあまりにもサイコがパスってることがあるとついついそれをそのままSNSに載せてしまう。

しかしそれらは「相手があなただから言ったこと」かもしれないのである、例えそれが「天井の木目がすごくエロいことに気付いてヌいた」という話でも、あなたを見込んで言ったことかもしれないのだ。

どんな小さなことでも他人の言動を勝手にSNSに書くというのは、信用を失うかもしれないのである、担当ならどうでも良いが、友人など相手にそれは良くないだろう。

SNSに他人のことを書くのは「ほどほど」にした方が良い。

「曝す陰部は自分のだけ」それですら、他人の陰部まで写りこんでいないか細心の注意を払うべきである。

次回は12月11日更新です。

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『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

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