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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2019.01.08

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#11 SNSは、ポジティブもネガティブも許されないのか

後ろ向きなツイートはもちろん、前向きなツイートにもモヤってしまう。そんな我々が今すぐできることは?カレー沢薫が提案する、ほがらかなSNSとの付き合い方。

ほがらかSNSライフ担当が知人男性に、SNSに思うことはあるか、と聞いたところ「今日も頑張んべ」みたいな前向きツイートがTLにあがってくるたびに言いようのない気持ちになる、というコメントが帰ってきたそうだ。

ネガティブなことをつぶやけば嫌われ、かといってポジティブなことを言うとモヤつかれる、もはや無我の境地を極めた者しかつぶやいてはいけないのか、そうなるとSNSは「仙人・ネットワーキング・サービス」の略になってしまう。

だがこの件に関しては「なぜそれがモヤるのかさっぱりわからない人」と「TETSUYA WAKARI」な人に分かれると思う、私は「WAKARI」側である。

人間は、人によって生き方、感じ方、考え方が全く違う。

突然当たり前の事を言うな、と思ったかもしれないが、それがわかってないから、ネガティブやポジティブツイートにモヤってしまうのだ。

つまり私のような、地球のみんなに「オラにちょっとずつ部屋の隅のホコリわけてくれ」と呼びかけで出来上がったかのようなネガティブな人間からすると、これから会社とかいう地獄さ行く時に「がんばるぞい」とか言っている奴を見ると「マジかお前」と思ってしまうのだ。それがこのモヤモヤの正体である。

自分と真逆の感性を持っている人間もこの世にいるということを本当にわかっているなら「なるほど、そういうことを言う変態もいるんだな」とすんなり理解できるはずである。

しかし、それがわかっていないから「正気かお前」という不気味さを感じ、ちょっと虫の居所が悪い時(靴下の中など)だと「心にもないことを言うな」「ポジティブの押しつけウゼェ」という苛立ちすら覚えてしまう。

逆にポジティブな人から見るとネガティブツイートは「何故、そんなもっと暗くなるようなことを言うのか」と思うだろうが、これは「準備運動の仕方が違う」だけなのだ。

「がんばるぞい!」と言って気合を入れる人もいれば「オラ地獄さ行くだ」と覚悟をつぶやいて「思ったよりは地獄じゃなかった!」と、安堵を得る人もいるのだ。

ストレッチをする人から見れば、準備運動として全身にぺぺローションを塗りたくる人は奇異に映るだろう。

ここが何かのシンポジウム会場なら「多様性を認め合おう」という結論に持って行くところだが、SNS(仙人じゃない・ネットワーキング・サービス)では、そんな無理をしなくて良いと思う。

潔く「発言にギョッとしてしまった人はフォローしない」「朝地獄に行く人だけフォローする」等自分に合う人だけで世界を構築した方がいい。

そのテーマでフォローをしていったところ私のTLは、無意味を極めたつぶやきか、推しが尊いという話しか流れてこなくなり、実に平和である。

次回は1月15日更新です。

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『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

OL兼マンガ家から専業作家になったカレー沢薫さんが気づいたのは、「SNSにしか居場所がない」という事実。インターネットという大事な居場所を地獄にしないために、カレー沢薫さんが提案する、SNSとのほがらかな付き合い方とは?

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