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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2019.02.19

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

SNSのいたずら動画を投稿する人たちの心理って?ほがらかSNSライフ#17

次々アップされる悪ふざけ動画が大きな問題になっていますが、アップする人たちの心理って?

ほがらかSNSライフまた最近、SNSに投稿されたアルバイターの悪ふざけ動画が話題になっているようだ。

こういう若者たちは「バカッター」と総称されがちだが、今回の騒動はインスタ発だし、先駆けである、コンビニのアイスケースに入った奴もfacebookだ。

しかし、もちろん我らがツイッター、負けじと後に続き、あらゆる良質なバカを輩出することにより「SNSのバカと言えばツイッター」という唯一無二「バカッターブランド」を確立し逆に本家の方を「類似品」にすることに成功した。

ちなみに件のアルバイターたちは秒で身元を特定のち晒され、バイトはクビ、さらには被害を受けたアルバイト先から訴えられる可能性もあるようだ、悪ふざけの代償としてはデカい。

愚かだと思うだろうか、SNSをやっている以上SNSのバカは全員他人ではない、親戚のバカであり、明日の自分だったりするのだ。

この件から何を学べば良いかというと「俺のギャグセンス大丈夫か?」ということだ。

彼らは決して「人生がイージーモード過ぎるので難易度を上げたい」と思ったわけではなく、信じられないことに店に損害を与える可能性があるとすら、考えてなかったりするのだ。

つまり一片の曇りもない「ノリで」という動機で行い「ウケると思って」それをSNSに投稿していたりするのだ。

バカッターだけではない、企業の広告が度々炎上するのも、企画会議で「弊社のブランドイメージを戦略的に後退させてはどうか?」という意図でなされたわけではなく「こういうのが今の若い女子にはバカウケっすよ」と本気で信じてやった結果なのだ。

つまり炎上というのは最初から狙っていたり悪意があったりするものもあるが、その多くが「ウケ狙いが盛大にスベった結果」だったりするのである。

日常会話でも、面白いと思って言ったことが、スベるどころか、ドン引きされた、という経験が誰しもあるのではないだろうか。

現実なら、その場の空気が微妙になり、そこに居る者だけに距離を置かれるだけで済むかもしれないが、SNSはそれが瞬く間に拡散する、つまりSNSでは「ギャグのスベり」が人生に致命傷を与えかねないのである。

SNSをやっていれば「ウケ」を狙ってしまうことはある。

面白い冗談を思いついたり、笑える画像や動画が撮れたらついアップしたくなってしまう。

だがそれをアップする前に「この「おじいちゃんの頭頂部に火をつけてみた結果ww」という動画は本当に面白いか、そして倫理に反していないか」ということを考えてみるべきだろう。

「良かれと思ってポリス沙汰」と過去の偉人が言っていたように、SNSでは日々「ウケると思って大炎上」が繰り返されている。

つまらないのは良いが、本当にただつまらないだけで済んでいるか考えてみるべきだろう。

常にそれを考えているおかげで、私の著作は今のところ、つまらないだけで済んでおり、怒られたことはないのだが、それはそれで別の危機を招いている。

つまりSNSでウケたいなら、おもしろい上に誰も傷つけないものを考えよう、ということだ。

次回は2月26日更新です。

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『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

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