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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2019.04.09

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#24 インスタに向かない人たち

SNSで、息できてる?

ほがらかSNSライフSouffleがインスタを始めたそうである。

更新メンバーには例の、キラキラアカウントを見るのが辞められない、担当の後輩部員もいるようだ。

ちなみに担当は、souffleツイッターに思い切って愛犬の写真を載せたらフォロワーが減ったと言って震えあがっていた。

私が推察するにsouffleメンバーはSNSに向いていないような気がするが、そんなイカれたメンバーがお送りするインスタとはどのような物か見に行ったところ、まずsouffleでの連載作品の画像が数点、あとは、ミルクティーにシナモン、手製と思しきナツメ酒や、育てている豆苗などの写真が投稿されていた。

インがスタりきっている。

インスタにはこういう写真を載せないと、男は死に、女は狂い、子は攫われ、村は燃える、という担当たちの恐れが容赦なくこちらに襲い掛かって来る感じだ。

ちなみに担当はこのインスタ運営に対し「イイね数が気になってメンバーに業務外のストレスを与えている気がする」と言っている。

やはりsouffleメンバーはSNSに向いていないのではないか。

「息、できてる?」がキャッチフレーズのsouffleだが、このインスタからはスタッフの過呼吸音が聞こえてくる。

しかし、この「SNSにビビる姿勢」こそ、特に企業の公式アカウント必要なことなのではないか。

企業アカウントとは思えない、破天荒な投稿をすると「公式が病気www」などと言われて確かにウケる。

だがそういった、おもしろ企業アカウントが、勢い余って言っちゃいけないことを言ってツイッターに暖をもたらしたことは一度や二度ではない。

他の企業アカに出来ないことをやってのけて痺れて憧れては灰も残らなかった、というぐらいなら、SNSという脅威にビビり倒して「まだ時報を聞いていた方が有意義」というような、最低限の情報のみつぶやく方が、企業の名を背負っているアカウントとしては正しい。

これは企業だけではない、SNSは面白いことをつぶやくよりまず「言っちゃいけないことを言わない」ことの方が大切なのだ。

そして「面白いことを言おうとする気負い」は「言っちゃいけないこと」に繋がることが多い。兄弟とまでは言えないが、穴兄弟程度には、この両者は関係がある。

しかし、ベンチから「ビビってるよ」とヤジを飛ばすのは容易い。

そういうわけで、私もインスタをやってみた。

まずスマホにインストールしようとしたら「もうされている」ということが判明した、このスマホを使い始めて1年半近くだが、初めて知った。

「スマホ持つならインスタやらないわけがないよね」という感じで初期装備らしい。

まず立ち上げた時点で「facebookアカウントでサインインする」と出て「貴様facebookの手の物か」と愛刀を握る手に力が入った。

警戒したおかげで「アドレスと同期する」という罠を巧みにかわすことが出来た、なぜfacebook界隈はアカウント作ったなら早くアドレス帳に入っている仲間全員に知らせなくちゃね、となるのか、仲間以外が大多数で、敵も含まれると思わないのか。

結論から言うと私のインスタはアカウントを作った時点で止まっている。

「まずインスタに載せていい写真を用意しなきゃ」と思っているからだ。

Souffleのメンバーのことを笑うことは全く出来ない。

「載せられるものを今持ってない」時点で私には向いていないようだ。

次回は4月16日更新です。

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