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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2019.04.30

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#27 10連休、もうスマホは触らない。

すっかり更新が止まってしまった編集部のインスタですが…。

ほがらかSNSライフこのサイト「Souffle」がインスタを始めた話は何回かしているが、そもそも何故インスタを始めたのだろう。
出版社が宣伝のためやるSNSと言ったら専らツイッターである。Souffleはすでにツイッターアカウントを持っているし、同じ秋田書店でもヤングチャンピオンの担当は「インスタトイウ ハッソウハ ナカッタワ」と片言で言っていた。

だがこれはSouffleの読者層を意識してのことなのだろう。
「SNSで、でけえ花火を上げたきゃ「女はみんなこうや」とジェンダー巨大主語一発で十分よ」と炎上親方が言っている通り、性別で区別するのはご法度になりつつある。
しかし「男には割とキソタマがついていがち」のような「傾向」があるのは確かなのである。

それで言えばSouffleは、割と女性向けな傾向であり、それも幼女ではなく、社会人であったり、妻だったり母だったり、全部だったり、もしくはそれ以外の大人の女性に向けて作られている気がしないでもないし、だからと言って男性に見ていただいても大変結構である(※個人の感想です)

このように全方位に配慮しようと思うと、回りくどくなりすぎて本題にすら到達できない。よって差別は良くないが、性別の話すべてに噛みつけば、世の中が良くなるというわけではないのだ。
現に「Souffle読者はインスタに馴染みがある世代の女性が多いから」という話をするのにこれだけ行数を使ってしまった。

平等なのは良い事だが「全人類に向けて」みたいな雑なテーマで売れるのはアベンジャーズぐらいである。
商品というのはある程度ターゲットを絞らないと「誰得」と言われるだけなのだ。

もし企業のアカウントを運営していたり、個人でもフォロワーを増やしたいと思っているなら、誰に向けて発信しているのか、そして何を求められているのかを意識した投稿が必要となるだろう。
Souffleインスタアカウントが薬膳酒(#まずい#腐ってる)や瞑想グッズの写真を載せるのも、読者層のニーズを考えた結果なのだろう。
実に真摯であり、私も見習わなければならない。

そう言えば、連載が始まった当初「『アヘ顔ダブルピース』みたいな言葉はSouffle読者に伝わらないので控えて欲しい」と言われた。
何を言っているんだ「SUSHI」「TENPURA」「AHE-FACE DOUBLE-PEACE」は、万国共通語だろうが、と思ったが、確かにSouffleには耳慣れない言葉かもしれない。

私も商品として文章を書くなら自分の書きたいことではなく、読者の求めるものを書かなければいけない。

だが自分の書きたいことを封じ、他人の求めることを書こうとすると、恐ろしく筆が止まることも確かだ。
SNSも、あまりにも読み手のニーズを考えすぎると、何も書くことがなくなり、放置アカウントになる、という本末転倒が起こりがちなので、例え人に楽しんでもらうことが目的のアカウントでも、自分が全く楽しくなければ続けるのは難しいのである。

担当も、不味い薬膳酒作りではなく「インスタで本当に自分がやりたい」ことを考え、こんまりの「人生がときめく片付けの魔法」に手を出したそうだ。

まずタイトルが100点満点だ。俺たち行き詰まり女が求めてるのはただの整理整頓などではない、人生を変える魔法だ、という本心を見事受け止めてくれている。

その結果、片づけに没頭してしまい、2時間もスマホに触りすらしなかった、と絶望していた。

何を言っているんだ、二時間スマホをいじるより、片づけした方が良いに決まっているだろう。インスタをはじめたせいで狂ってしまったのか。

次回は5月7日更新です。

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『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

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