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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2019.05.14

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#29 休養中のSNSとの付き合い方

調子を崩す人続出の連休明け。無理せず休みをとったとしても、SNSには要注意です…!

ほがらかSNSライフ10連休が終わり、再び我々の無職の天下が戻ってきたが、これを読んでいる厚生年金の皆さまの中には、すでに4月に入社した新入社員の机に花が置いてある、もしくは自分自身が絶賛休職中、という人もいるかもしれない。

別に仕事を辞めたり休んだりすることは、悪い事ではない。
むしろそれをしないから、退職日と命日の日付けが同じ、という最悪の自体が起こってしまうのだ。せっかくの新元号をそんなことには使いたくないだろう。

先日ツイッターでも「仕事で病んで何年も苦しむぐらいなら、上司を殴って3年懲役を食らった方が良い」というお役立ち情報を見かけた。
大半クソだが、たまにこういう後世に残る名言が流れてくるからツイッターは止められねえ、と言ったところである。

だが実は、病院にもブタ箱にも入らずに苦しみから抜け出す方法があるのだ。

それが仕事を辞める、もしくは、休む、である。

これをツイッターに投稿すると、5兆RTぐらいされて通知がウザくなるので、あえてつぶやかないのだが、これはガチな話なので、周りにヤバそうな人がいたら、上司を殴る前にこっそり教えてあげてほしい。上司の身を慮ってではなく、自分が流れ弾に当たらないために、だ。

しかし、休養中もSNSとの付き合い方は気をつけなければいけない。

私の知人の会社に、新入社員が入ったのだが、ほどなくして心の健康を害し、欠勤と早退を繰り返すようになった。
それは仕方のない事なのだが、その新入社員のSNSアカウントはすでに会社の人間に押さえられていたのだ。
それを知ってか知らずか、欠勤中も件の社員はSNSに「ゲームでハイスコア出た!」などの書き込みを行い、大いに職場の人間から反感を買ったという。

これは、休養中にゲームをやるな、という話ではない。
心の健康を害しきった時は何も出来なくなる。それが徐々に楽しい事から出来るようになるのが「回復」なのである。
仕事なんて健康時ですらやるのが苦痛なことなのだ。出来るようになるのは、回復の「一番最後」に決まっている。
よって「仕事は無理だが、ゲームは出来る」というのは、必ずしもおかしいことではないのだ。

だが、それをSNSに書くな、ということだ。

例えそれが回復の過程でも他人は「おっ!このハイスコア!回復してきやがったな!良かった!」などとは絶対思ってくれない。「元気じゃねーか!」と思うだけである。

この「元気じゃねーか!」は、病人は病人然とし、建国者が死んだ時の国民級に喪に服し、1日中カーテンを閉め切った部屋で床に伏すべき、という強迫であり、冷静に考えてそんな状況で病状が良くなるわけがない。むしろ悪化する。

よって休養中は、この「元気じゃねーか!」を食らう隙をわざわざ自ら作り出すことは控えた方が良い。つまり休んでいる間くらいはSNSを更新しないか、完全な鍵アカウントにした方が良い。
「人を見たら泥棒と思え」と同じように「会社に入ったらアカを置さえられていると思え」なのだ。

例え遊んでいる投稿でなくてもSNSに投稿していること自体を「SNSに書き込む元気あるじゃねえか」と見なす人間もいるのだ。

あんなもの元気がなくても、指が2本動いて、15秒あれば書き込めると思うのだが、他人はそのぐらい仕事を休んでいる人間に厳しいと思った方が良い。

他人がこれだけ厳しいのだから、せめて自分は自分に甘く、ダメだと思ったらすぐに休養しよう。

次回は5月21日更新です。

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『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

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