『ムーちゃん通信』赤沼美里 発達障害と自閉症がもっと身近になるコラム!
ムーちゃん通信#29 「日中一時支援って?」
知っているととっても便利なサービス。活用しましょう!
日中の一時的な預かりサービス
日中一時支援とは、障害のある子どもや大人を障害者支援施設などで一時的に預かってもらう、日帰りのサービスです。日中一時支援は、自治体(市区町村)が行う「地域生活支援事業」のひとつで、障害のある人をケアする人の就労支援と、休息をしてもらう目的でうまれました。
地域生活支援事業には、必ず行わなくてはならない事業と、必要に応じて任意で行われる事業があり、日中一時支援事業は任意事業にあたります。平成29年の調査では、アンケートに返答があった自治体のうち、約87%が日中一時支援を提供していることが報告されました。
【サービス内容はさまざま】
日中一時支援事業は各自治体が実態に合わせて内容を決めるため、受けられるサービスは自治体ごとに異なります。
(受給日数の例)
・利用上限がない(約半数の市区町村)
・受給日数23日で、上限を超える利用は実費を負担する
・受給日数7日で、上限を超える利用は事業所が判断する
・受給日数7日で、市町村の首長が必要と認める場合には上限を超えても良い
(送迎サービス)
・半数の施設で送迎サービスがない
送迎サービスがないといっても、地域生活支援事業のひとつ「移動支援事業」を利用して送迎してもらえますから、心配しないでくださいね。彩のように担当の相談員さんがいない場合や、初めてサービスを利用する場合には自治体にまずは相談してみましょう。
レスパイトサービスを使おう!
子育てはとても疲れるものです。障害がある子では、起きてから寝るまで目が離せなかったり、医療的ケアが必要な場合もあったりと、保護者の負担はさらに大きいですよね。ひとりの時間を持てない人もいるかもしれません。そんな時は、レスパイトサービスを考えてみてはいかがでしょうか。レスパイトとは「休息」「ひとやすみ」という意味。少しの間だけ育児や介護から離れて、心と体を休めてリラックスしてもらうために利用するサービスが、レスパイトサービスです。今回ご紹介した日中一時支援のほかにも、送迎サービスや、宿泊を伴う一時預かり(ショートステイ)など、家族の必要に応じた支援がありますから、積極的に利用して負担を軽くしてくださいね。
ムーちゃんからひとこと
パパとの夏休み、楽しかったなぁ! みんなが笑顔で暮らすために、頼れるところはどんどん頼っちゃおう。いろんな人に見守ってもらえるって、とってもステキだってムーちゃんは思うんだよ。
【参考文献・サイト】
・二本柳 覚/著・編集、鈴木 裕介・遠山 真世/著『これならわかる〈スッキリ図解〉障害者総合支援法 第2版』(翔泳社、2018年)
・厚生労働省『障害児通所支援の在り方に関する検討会 第2回 障害児通所支援の現状等について 参考資料4』
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000801033.pdf
・みずほ情報総研株式会社『厚生労働省 平成30年度障害者総合福祉推進事業 地域生活支援事業の実施状況(実態)及び効果的な実施に向けた調査研究報告書』
https://www.mizuho-ir.co.jp/case/research/pdf/h30shogai2018_04.pdf
・札幌市『日中一時支援の事業開始に際しての留意事項』
https://www.city.sapporo.jp/shogaifukushi/jiritsushien/documents/nittyu29_ryuuijikou.pdf
・船橋市『【障害者等日中一時支援】の申請・利用形態に関するQ&A』
https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/shougaisha/003/02/p009675_d/fil/nityuu.pdf
・三鷹市『三鷹市障がい者等日中一時支援事業実施要綱』
https://www1.g-reiki.net/city.mitaka/reiki_honbun/g128RG00000941.html
(Webサイトは、すべて2022/3/28参照)
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