あぁ、凪と慎二、そしてゴンは本当にいたのですね…♡ ドラマ『凪のお暇』出演俳優3人に、直撃取材してきたよ・後編
大島凪役の黒木華さん、我聞慎二役の高橋一生さん、そして安良城ゴン役の中村倫也さんが一同に介すると聞き、取材班は都内某スタジオに直行!いい感じにユルく、でもプロ同士の心地よい緊張感が漂う初対面の現場、その様子を2度に渡ってお伝えします。
──では、それぞれの演じる役柄についてお聞かせください。
黒木 難しいですね、一言では言えないというか…。マウントをとられてしまうような女子の集いに参加したり、“空気読めよ”という空気が蔓延する職場で働いたりするようなキツい状況の中、自分はどんな人間なのかを考え、悩んでその上で誰かに言われたことをちゃんと受け止めることができる…。そんな純粋ないい子だと思います。
高橋 この作品は、他者や社会との関わり合いがテーマになっていると思ってます。慎二に関しては、僕は共感できるなと思っていて、彼は本当は不器用なのかもしれないけれど、これまでの人生、すごくうまくやれちゃってきた人なんだと思うんです。けれど凪と知り合い、その後、彼女がいなくなって距離は離れるんだけれど、離れれば離れるほど精神的な関わりが深くなっていき、それによって自分の仄暗い部分がどんどん見えてくる。“外に向けて見せている自分”と、“自分だけが知っている本当の自分”があるということを、強く自覚していくというか…。僕も、“外への自分”と“内なる自分”がいる自覚はあるし、外に対して慎二のように空気を読むところがあるので、近い部分はあるのかもしれません。
中村 凪と出会って変わっていくという点では、ゴンも同じだと思います。彼は一見マイペースで、人に流されない強い何かを持っている人に見えるんだけれども、本当は“自分”がないんじゃないか、と思うんですよ。実はそこがコンプレックスだったりして。でもたぶん、克服しなくても楽しく生きてこれちゃったから、コンプレックスに気がついてないんですよね。で、凪と会って少しずつ自問自答が始まり、変わっていくのかな…と理解しています。
──凪は“空気を読む”ことに苦しんでいたわけですが、みなさんは、そのあたりどう思われますか?
中村 僕は、特に抗うわけでもなく、流されるわけでもなく…。言うべきことは言うけれど、言わないほうがいいことは、言わないほうかなーって感じで生きてます(笑)。
高橋 ああ、わかる。僕の場合は、流されるという意識ではなく、“流れていっているんだなぁ”という感じです(笑)。俯瞰で見ている感じというか。
黒木 凪はマウントを取りたがる同僚女子たちの中で、そこでも空気を読まなきゃいけない雰囲気に飲みこまれてしまうんです。私が中学や高校生の頃そういう人たちがいて、“本当にこういうこと、あるんだ…”と思いましたし、凪の気持ちは、理解はできます。「ここは空気を読んでおこう」みたいな場って、誰でも絶対経験あることだと思いますね。
高橋 たしかに、読んだほうがスムーズに行くだろうなということは、よくありますし…。
中村 なかなか難しいですよね。
──黒木さんは、凪役のオファーがあったときは、どう思われましたか?
黒木 「え、私でいいのかしら…」というのが最初の感想でした(笑)。
高橋 僕も、慎二役だと聞いた時は、「いいのかな…」と思いました(笑)。
──お二人とも同じ反応! ということは、お二人は作品をご存知だったということですか?
黒木 はい、読んでます。
高橋 僕も。
中村 えー?!
──中村さんは、オファーがあったときは…?
中村 僕だけ読んだことがない…。あの、マンガは大好きなんですよ、ただ少女マンガはほとんど読まないので…。でも、お話をいただいて初めて読んで、すごく面白かったです。根底にあるものは、人付き合いとか人間関係とか、少しヘビーなテーマだと思うんですが、節約術とか、凪ちゃんが引っ越してからのアパートでの暮らしぶりとか、ほのぼのする要素がたくさんあったので、ほっこり読めました。
黒木 おもしろいですよね。私の周りにも読んでいる人が多くて、「ドラマになるんだよね、楽しみ!」と、たくさん言われました。
──ちなみに凪を演じるにあたり、クルクルのカーリーヘアにする、というところに抵抗はなかったですか?
黒木 このヘアスタイル、インパクトありますよね。でもこれは凪ちゃんのアイデンティティだし、全然やります! という感じで、話はサクッとまとまりました。
中村 パーマかけたの?
黒木 いえ、今日は地毛をカールしてます。今、舞台に出ているので、その役がこのヘアスタイルだと、ちょっとイメージが。
高橋 『ハムレット』のオフィーリアをやっているんですよね。
中村 その髪型で、シェイクスピアやりなよ(笑)。
高橋 その髪で入水したら大変だ、クルクルで。
黒木 チリッチリになっちゃうからダメですよ(笑)。
──実際、“凪ヘアー”になったご自身をご覧になって、どうです?
黒木 そうですね…。なんか、「ウォーリーを探せ」のウォーリーみたいですよね、ボーダ―着てるし。これでメガネかけたら完璧だなって…って、あ、そういうことではなく?(笑)。
──いえ、そういうことでも大丈夫です(笑)。
黒木 撮影期間、ずっとこのヘアスタイルなので、似合う普段着を探さなきゃなって思ってます。あ、あと、さっき、こういう髪には虫が入ってくるってお二人に聞いたんです。
中村 そうそう。虫が入っちゃうと出られないんですよ。
高橋 虫よけしないと。
中村 なんかぶら下げなきゃ。
黒木 ……。お二人はアウトドアにお詳しいそうなので、あとでいい虫よけを教えてもらいます(笑)。
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ドラマは7月19日金曜よる10時からTBS系でスタートです。お楽しみに!
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