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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
トピックス 2020.03.27

【特集】

『凪のお暇』DVD発売記念! 今だから言えるあれこれを、原作者・脚本家・プロデューサーが語ります!(後編)

さてさて前編は、マンガ『凪のお暇』をドラマにしたいと制作陣が熱望した話や、ドラマ脚本にする際のストーリーの組み換えなどについてお話を伺いました。後編は、それぞれの好きなシーンなどについて、熱いトークを交わしていただきます!

──このドラマには、マンガの『凪のお暇』が持つ絶妙なギャグっぽさ、ちょっとユルい雰囲気が同じ用に漂っていて、ドキドキしながらもリラックスして見られるドラマでしたよね。

コナリ 確かに。前半で話をした、第3話の慎二が凪に振られるシーンは、脚本を読ませていただいたときはもっとシリアスで重い雰囲気になるかと思ったんですが、ちょっとユーモラスな感じになっていて、個人的にはすごく良かったと思っています。

大島 私もそう思いました。

コナリ 他のシーンも含めてですが、全体的に、BGMがふわっとしていてヌケた感じなんですよね。それが生み出す絶妙な軽い感じ、私、大好きでした。

中井 チーフディレクターの坪井敏雄さんが、おもしろい感じにしたいって言ってたんですよね。だからそのシーンはもちろんですが、全体的に、リラックスした雰囲気が生まれたんじゃないでしょうかね。

──ちなみにコナリさんは、どんなふうにドラマを見ていましたか? リアルタイムですか? それとも録画?

コナリ 当然リアルタイムです!! 毎週「おもしろいなぁ…」って見てました!!

大島 ありがたい…。

中井 ありがたすぎる…。

──それぞれに、好きだったシーンを挙げていただきたいのですが…。

コナリ いっぱいありすぎて困るんですが、まず3話の、慎二の会社の前の階段のところで、凪と慎二が会う場面あるじゃないですか。凪を見た慎二が、1回知らないフリをするんですけれど、そのときの凪のオドオドした表情が、小犬みたいで本当にかわいくて、超好きです。

大島 凪の持ってるバッグがかわいいんだよね。

『凪のお暇』DVD発売記念! 今だから言えるあれこれを、原作者・脚本家・プロデューサーが語ります!(後編)

コナリ そう、お暇中の凪のスタイリング、すごく可愛いですよね。見ながら、「このシーン、マンガだったら見開きの大きなコマだな…」と思ってました。あと、このシーンの足立が…。足立がかわいそうで…。

大島 まさか凪と慎二が…っていう、あのシーンですよね。

コナリ 足立の辛さが伝わってきて、ぐっときました。2話のトランプシーンでトランプを配るのが超速いみどりおばあちゃんも大好きです。6話のハンモックから落ちるゴンも。あと、6話で、慎二と凪、それから円が、スナックバブルの前で遭遇するシーン!!  マンガではまだ3人を会わせたことがないのですが、凪と円の反応が、原作でもおそらくこう描くだろうな思うくらい2人っぽくて驚きました。凪は「何この人?」な顔をしてるけど、円は「我聞さんステキ…キラキラ」みたいな。円の、「もう帰るとこ?」の顔が、超かわいいんですよ…。

大島 円は何をしてもかわいい。風が吹いてもかわいい。

コナリ 箸が転がってもかわいい(笑)。

大島 私もいっぱいあるんですけれど、5話の、ちぎりパンのシーン。特にゴンさんの呆けた感じの反応がとても好きで。マンガを読んだときから絶対に入れようと思っていたシーンなのですが、脚本にしたときに、あの“いい感じ”が伝わるかの懸念はありました(笑)。

あと、凪と坂本さんがみたらし餅を食べるシーン。2人の佇まいもとっても好き。私は何気ないシーンのほうが好きなのかな(笑)。中井さんの好きなシーンは?

中井 僕がこの作品を思い出すときにいつも頭に浮かぶのは、2話の、自転車で逃げる凪を、坂本さんが追いかけるシーン。でも、全部好きです(笑)。

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大島 あ、私もう1つあるんですけれど、出来上がりは脚本とは全然違う感じになったんですが、6話、スナックバブルで、慎二が今でも凪を思っていることが凪にバレそうになり、べらべら喋りまくるシーンがあるんですが、実はあの台詞は脚本に書かれていたものとは違って、高橋さんのアドリブなんです。それを見たママ役の武田真治さんが、素で笑っちゃってるところ、大好き。

中井 発売されましたシナリオブックを買っていただいて、照らし合わせながら見ていただくと、どこがアドリブで、どこがディレクターのアイデアなのか、またカットされた場面はどこなのか…なんてことも分かるので、おすすめです。

大島 ぜひぜひ(笑)。

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製作著作・発売元:TBS 発売協力:TBSグロウディア 販売元:TCエンタテインメント
©コナリミサト(秋田書店)2017

凪のお暇 シナリオブック

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大島凪、28歳。ワケあって恋も仕事もSNSも全部捨ててみた
脚本:大島里美/原作:コナリミサト
定価(税込): 1,980円
出版社:株式会社 誠文堂新光社
Ⓒコナリミサト(秋田書店)2017ⒸTBS

──バブルのママは、ドラマ版もマンガ版も、強烈なルックスですよね。

コナリ マンガのママは、実は『凪のお暇』より古い私のマンガから、ずーっと出てるキャラなんです。でもあんなルックスの人、実際にはなかなかいませんよね。でもドラマの武田さんは、見事だった。ドラマの後に自分がマンガを描いていて、ママが武田さんじゃないから、寂しいですもん(笑)。

中井 実は最後まで、誰にお願いしようか決まらなかったのが、ママの配役だったんですよ。そもそもあのママは、男性なのか女性なのか、スタッフの中で意見が分かれてて。

コナリ ほぉ〜。

中井 もともと僕は、バラエティ番組に出ているときの武田真治さんの佇まいが好きで。誰がいいかな…と考えているときに、ふと武田さんのことを思い出し、これだ! と。打ち上げの時に武田さんが、「僕に決まる前は、誰に当たってたんですか?! 教えてください!!」ってすごい聞かれたんですけど、「一番最初に思い浮かんだのが武田さんだから、前はいないんですよ」って言っても、信じてもらえなかった(笑)。

──コナリさん的に、映像になって嬉しかったシーンはどこですか?

コナリ 1話目の、「して」ですよ! “なんて破壊力だ!!”と思いました(笑)。実写でやるのはおそらく難しいと思っていたのでシビれました。

中井 (苦笑)。まあ、今だから言えますが、社内的にはいろいろありました。

コナリ 戦ってくださったんですね…。ちなみに、どうやって戦うんですか?

中井 「わかりました! ちょっと検討します!」って言って、すぐ忘れる(笑)。

コナリ すごい! 大人の戦い方!! 今後取り入れていきたいです!!

中井 でも、懸念を示してきた人も、放送が終われば「おもしろかったね〜!」と言ってくれたりするので。そうかそうか、と。

──では最後に、改めてこのドラマを振り返って、どんな作品だったと思われますか?

大島 すごく“幸せ”に恵まれた作品だったと思います。原作も素晴らしいし、役者さんのキャスティングも素晴らしかった。それからディレクターの皆さん、制作の方々がとても楽しそうに、遊び心を持って自由に表現している、現場の雰囲気も素晴らしかった。その空気を作っているのが、中井さんと、チーフディレクターの坪井さんだったんです。あの「何をしても良いんだよ」っていう雰囲気…。幸せな現場だったと思います。

中井 キャスティングをするときに、「読んでください」とマンガの原作をお渡しするんですが、みなさんお返事がすごく早かった。特に、うららちゃんママ役の吉田羊さんなんて、即決でしたから。「おもしろいからやりたい!」って。

コナリ うれしい…。

中井 終わってしばらく経ちましたが、正直僕はまだ、何がウケたのか、まだそんなに分からないんです。1つなんとなく思うのは、今はSNSを通して人間関係が構築されているわけで、たぶんみんな1回くらいは、「携帯、捨てたい!」って思ったことあると思うんです。でも、それはなかなかできないことで。その、“できないこと”を実現している感じが心に響いたのかな。あの、僕は実はドラマの『北の国から』が大好きなんですが、僭越ながらこの物語は『北の国から』を意識しました。黒板五郎は東京を捨てましたが、凪は携帯を捨てる。すごく似てるんですよ。

大島 それ、企画が立ち上がった当初から言ってましたよね、中井さん。

中井 誰もが、何かを捨てたいって思ってるんだと思いますよ。いつの時代も。

──『北の国から』といえば、舞台は北海道で、凪の出身地も北海道、そしてマンガは現在北海道を舞台に進行中です。

大島 北海道編!! ぜひ脚本書きたいなぁ。

コナリ 続編ができるなら、絶対大島さんにまた書いてほしいです!!

最新7巻は4月16日発売最新7巻は4月16日発売

──続きを見たいファン、たくさんいると思います!

大島 ドラマでは、坂本さんと慎二のお兄さんが付き合い始めましたからね。あの二人が恋人同士でいる限り、凪と慎二も会わざるを得ない…(笑)。

コナリ あるといいなぁ。マンガの方は新キャラも出てきてますしいい具合になったらいいなぁ。

◇コナリミサトさん

マンガ家。2004年『ヘチマミルク』でデビュー。今年1月『凪のお暇』(「エレガンスイブ」/秋田書店似て連載中)で、第65回小学館漫画賞の少女向け部門を受賞。他に『たそがれてマイルーム』(「東京ウォーカー」/KADOKAWA)、『浮遊教室のあと』(「Maybe!」/小学館)を連載中。

◇大島里美さん

脚本家。第16回フジテレビヤングシナリオ大賞で佳作を受賞し、’05年脚本家デビュー。代表作にテレビドラマ『わたしに運命の恋なんてありえないと思ってた』、『忘却のサチコ』、『あなたには帰る家がある』、映画『サヨナラまでの30分』など。第1回市川森一脚本賞を受賞。

◇中井芳彦さん

TBSテレビ編成制作局 制作センター ドラマ制作部プロデューサー。

【特集】

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