ハードコア犬占い【9月16日～9月30日の運勢は？】

イラスト：うかうか

おひつじ座

エアコンとかの、サー、ていう音。ホワイトノイズっていうんだが、あれは実は「全部の音が同じくらいに鳴っている」音なんだ。色のついた光を足していくと最後は白になるのと同じだ。ともかく、あのサーていう音に、おれたちは全ての音階を聴いている。だから、頭の中で鳴っている音楽を、ホワイトノイズの中に聴き取ることができるんだ。プロジェクターで映画を壁に写すやつの、音版みたいな感じだ。音楽をぼう、と聴いた後、音を止めてエアコンの音だけにすると、さっきまで聴いていた音楽がまだ鳴っているように聴こえることがある。沖縄民謡でやってみると、確かに沖縄民謡ぽいが、ちょっと違う、みたいなのが聴こえて、面白かったぜ。強い光を見た後に白い壁に目を向けると残像がみえるが、音の場合、音の大きさはあまり関係ない。メロディとか、雰囲気とか、気分？ 認識？ そういうものが、続いていく。9/24の朝、木星と月が重なる瞬間に、おまえの星・火星もちょっとあれする。おまえは聴いていると同時に歌ってもいる。いつでもフンフンしてろ。どうせ世界は、歌みたいなものだ。

ラッキーコア：ハモり

おうし座

夜コンビニいく時、星が見える。星なんてずっとあるから、つい当たり前に思ってしまうが、改めて星のよさを考えてみようぜ。星は暗いところで光っている。別に光らなくてもいい筈だが、光ってる。あとまぁ、空の広さとか遠さとかを感じさせる。空がでかいのか、おれたちが小さいのかはあれだが、とにかくもう、ウェーて感じでおれたちを包んでいる。なんで、とか、どれくらい、とか、そういうの言っても仕方ない感じで、おれたちを包んでて、光ってる。そういうものを、おれたちは、いい、と感じる。よくない、て感じても仕方ないからな。ミミズとか目がないから、こんな風には見ていない。おれたちもミミズみたいだった頃があるが、なんかちょっと見てみようかなーと思って、目が発達した。目で見る前は、体で感じてたんだろうな。生まれつき目に障害がある人も、夜空に星が光ってることは知っている。目で見ている星と、目で見ていない星は、何がどんな風に違うだろうか。なんかいい、ていう意味では、ぶっちゃけ同じだ。ということは、本当は星もおれたちもいなくて、よさだけがあるのかもな。9/22におうし座で天王星と月が重なった後、19:13に地のグランドトラインだ。目を瞑ってみろ。

ラッキーコア：コントラスト強め

ふたご座

最近はなんでも動画だな。おれたちはずっと画面ばかり見ている。動いているし、見るたびに違うから、つい見てしまうよな。新しい情報、新しいエピソード、面白動画、世界の陰謀… 気になって仕方ない！ 結局、おれたちは画面の中を凝視して、頭の中に没頭しているのかもな。なら、もっと見てみようぜ！ 頭の中では、ウヒョヒョとかエェ…とか、仮面みたいのが笑ったり怒ったりしている。ん？じゃあの仮面たちを見ている「わたし」って、誰だ？ そんな風に、ん？て思ってるのが、心ってやつかな。結構たくさんあるんだな。でもどれも、小波みたいなものだ。ちょっと静かにしてみると、心の波が消えて、水面にお月さんが映っている。宇宙だな。こんなところにあったんだな。ここは静かで気持ちいいけど、ずっとこうしてる訳にもいかない。また画面見ようぜ。相変わらずせわしないが、さっきより静かだ。チブサン古墳の石室は、子供部屋みたいに色々描いてある。あれも画面なのかもな。9/16の風のグランドトラインから、9/26におまえの星・水星がてんびん座に移るまで、画面にいろいろ映るだろう。面白いが、たかが画面だということも忘れるな。

ラッキーコア：かさばる感じ

かに座

大阪大学総合学術博物館に、43万年前に日本にいたマチカネワニの化石標本がある。学名トヨタマヒメイアマチカネンシスっていうんだぜ。カッコいい。記紀神話にもワニがでてくるんだが、1万年前には日本からいなくなった筈なので、これはサメのことだとか、ワニがいる南の方から渡来した部族の伝承が混じったのかも、とか言われている。なんにしてもワニはカッコいいし、あれを見たらきっとおまえも化石になってみたい、とか思うだろう。しかし現代では、化石になるのは難しい。道でウッとかいって倒れても、すぐ片付けられて、火葬されるからな。おれはなんとか化石になる方法を考えているが、まだいいアイデアはない。おまえも考えてみろ。マチカネワニ見にいくなら、モノレールに乗っていくのがおすすめだ。43万年前のトヨタマヒメイアマチカネンシスの化石標本をモノレールに乗って見にいくなんて、最高にクールだろ。途中の万博公園で「太陽の塔」も見れるしな。9/18満月に、マチカネワニがちょっと動いたら、面白い。まぁ動かないけどな。

ラッキーコア：台湾料理

しし座

大観音の近くに古い宇宙エレベーターがあって、おじいさんが係の人をやっている。もうあまり利用者もいないけど、時々来る観光客と、なんか郵便物を運んでいるらしい。エレベーターに乗って、全員が吊り革に掴まっているのを確認してから、おじいさんがガシュンと手動ハッチを閉じて、ボタンを押す。高高度軌道駅まで20分くらいの間、ヒーヤーみたいな音楽と高高度軌道のみどころ、乗換案内のアナウンスが流れる。画面にはミス観音娘がパラパラマンガで「ようこそ」みたいにしてるが、ミス観音娘は数年前に廃止されたので、映っているのは最後の観音娘だ。今は役所に勤めているらしい。大観音駅ではおじいさんが手動で操作しているのに、高高度軌道駅ではロボとなんか幾何学模様のAIが、駅員をやっている。なんでだろうな。9/18うお座満月の時、おまえの星・太陽はおとめ座にいて、9/22に天秤座に移る。その後9/29には月がしし座に入るから、おじいさん→ロボ/AI→やっぱりおじいさん、みたいな感じだ。何らかの理由でそうなってるものを、のんびりと眺めてみろ。

ラッキーコア：手書き

おとめ座

エクレア食いてぇ！てなってコンビニいったけど、フルーツゼリー買って帰ることってある。どっちでもよかったんだな。エクレアを想像してても、いろいろ並んでるのを見ると、そっちにひっぱられる。結果オーライだ。ヒップホップでもドジョウすくいでもいい、そういう臨機応変さが、ダンサブルってことだ。ていうか、ドジョウすくいって昔のヒップホップだろ。たぶん。どっちでもいい、というのは互換性ということでもある。何かが同じだから、置き換えできるんだ。ぶっちゃけこの宇宙に存在するものは全て、どこか同じところがあるから、どっちでもいいというか、どれでもいい、て側面がある。全然違うじゃん！て思っても、意外とアリだったりするから、こだわりよりは「え、なんで？」ていうダンサブルさを選べ。何億年も経てば、また戻ってくるかもだろ。いきっぱなしでいいんだよ。9/18のうお座満月の時、おとめ座には太陽がいる。9/22には地のグランドトラインで、割とすぐ同じだ、てわかるかも知れない。せっかくだから、全然違うのにしてみろよ。

ラッキーコア：おもしろいサングラス

てんびん座

桃の種は生薬としても使われる。アミグダリンていう成分が入ってて、摂りすぎるとすぎるとお腹を壊すらしい。種が自分を守るために毒性を持った、と説明されたりするが、よく考えるとこれはおかしな説明で、自然淘汰の結果、毒性を持った種が子孫を残した、ということだろう。しかし実際のところはわからない。種だって、鳥に運ばれて遠くにいくことで、有利な多様性が得られたはずだ。自然界で起きていることを、犬の考えでわかったような気になるのは禁物だ。ここでは、もっと訳のわからないことが起き続けている。薬も毒も、なんなら健康っていう状態も、基本、訳のわからないものだ。だからまぁ、すべては「なんとなく」でいいだろう。今ここにこうしているのも「なんとなく」そうなっただけで、未来というものも「なんとなく」でしか、訪れない。なんとなくここにいて、なんとなく鼻歌でも歌ってみればどうだ。なんとなく、恋が始まるかも知れないし、始まらないかも知れない。タイムマシンに乗って未来からやってくるやつらに、何しに来たの？と訊いたら「なんとなく」と答えるだろう。9/22に、太陽がてんびん座に戻ってくる。去年の今頃何してたか、なんとなく憶いだしてみろ。

ラッキーコア：しそ

さそり座

古い人形劇場で、人形職人とマネージャーが黙って座っている。夕日が差し込み、もう長い時間黙ったままの二人の顔を照らすので、二人は眩しそうに目を細める。八角とジャスミン茶の混じった香りが満ちていて、集団下校の子供達の歓声が近づいて、遠くなる。人形職人もマネージャーも、人形たちも黙ったまま、まるで時間が経過することだけを、丹念に確認しあっているようだ。今日は劇場は開けないのか、ていうかいつ開けているのか、今でも人形劇を上演しているのだろうか。壁には観音様が描かれたカレンダーがあり、いくつか印が書き込まれている。しかし、それっきりだ。夕日は微かに暗くなり、それ以外の何も変わらない。これは、そういう人形劇なのかも知れない。あるいは、人形たちが見ている夢、記憶なのかも知れない。9/22に地のグランドトラインで、おまえの星・冥王星が太陽と月と三角形をつくり、9/25にもうひとつのおまえの星・火星が月と重なる。何も変わらないまま、時間だけが経過しているなにかを探してみろ。

ラッキーコア：細いチェーン

いて座

ビリヤードは繊細な競技だ。ギターとかもそうだ。繊細なものは、小さいところに入っていくと、大きく感じられる、というやつだ。銀河系とかめちゃくちゃでっかいなか、おれたちは毎日寝たり起きたりしてるのと同じで、ビリヤード台とかギター弦の上では、いつも違うことが起きていて、二度と同じことは起きない。ざっくり見ると違いはなくても、息を潜めてコツンと打ったり、耳を澄ませてポロンと弾いたりすると、その度に歴史的な大事件が起きる。そしてそれは、寝たり起きたりするおれたちの日常の中へ、消えていく。星占いもそうだ。同じ星の並びは二度と起きないのに、地上では同じようなことが繰り返し起きる。退屈な気もするし、そうでもない気もする。まぁ、おれたちは退屈も大事件も、どちらも選べるんだ。指先の加減、耳の澄ませ方次第、だからな。9/24におまえの星・木星が月と重なる時、指先の感覚に集中して、耳を澄ませて、誰かと話してみろ。

ラッキーコア：ずいずいずっころばし

やぎ座

鏡は呪物だ。沖縄では、小さい子供に鏡をみせてはいけない、という伝承がある。水面と鏡は似ているから、鏡に興味を持った子供は水にも近づいてしまう、ということらしい。まぁなんか、魅力的で、ちょっと危ない、みたいな感じだな。つるつるしてて、キレイで、向こう側に自分が写っているものに、おれたちは引き寄せられる。そこで、向こう側の自分といい関係、ほどよい距離感を掴むことができれば、大人になれる。そうでもなければ、子供みたいにひょい、と向こう側に落ちてしまうのかも知れない。ちょっと楽しそうでもあるが、くわばらくわばら、だな。水がそうであるように、光って写すものは、向こう側の世界をつくりだす。変顔をしたり、メイクを直したり、自分を励ましたり、なんかいい感じに使えるといいよな。沖縄では魂のことをマブイというが、マブイはどこでもひょい、と飛んでいけるし、うっかり落としたりもする。時々スン、として、深呼吸だ。9/22地のグランドトラインで、月が山羊座にいる。テレポーテーションかテレパシーの練習をしろ。

ラッキーコア：指差し確認

みずがめ座

おあずけを上手にやれる犬は賢い。めちゃくちゃウズウズしながら、正しい時をちゃんと知っている。待つってのは、ウズウズしながら楽しむことも、ホゲェつってイライラすることもできるが、まぁできれば楽しんだほうがいいだろう。ウズウズする遊び、と捉えれば、正しい時、というのは無限遠の未来に放り投げても、かまわない。どうせ何かは起きるし、全ては通り過ぎていく。とはいえ、今だ！ヤッター！ていう感覚も、ちゃんと味わっておくべきだ。ウヒョーてなってるおまえを、眺めているのは楽しいからな。ウズウズがウヒョーを高め、ウヒョーがウズウズを夢見る。何度でも繰り返そうぜ。反復とリズムだ。肌がツヤツヤしてくるだろう。おれたちは、そういうふうにできている。9/16風のグランドトラインで、みずがめ座にいる月が、高まりながら繰り返されるビッグウェイブをおまえに知らせるだろう。何かを憶いだし、何かを繰り返して、肌のツヤツヤ具合を確認しろ。

ラッキーコア：予約

うお座

本占いのやり方を教える。簡単だ。目を瞑って、適当に本を開いてページのどこかを指さし、目を開ける。そこに書かれている言葉で、占うんだ。なるほどそうか！みたいにピンとくることは、あまりない。しかし、なんかわかったようなわからないような、貰ったお菓子を今は食べないけど後でまぁ食べるかも、みたいに鞄にしまう、みたいな感じで、メッセージを受け取れる。本占いで得た言葉は割と忘れやすいから、メモしておいて、電車の中とかで何度か憶いだすのがいい。あと、1回でピンとこない時は、連続して3回まで繰り返していい。3回繰り返してピンとこないなら、とにかく一個だけメモしておいて、あとは忘れろ。慣れてくると、本占いに向いてる本と、そうでもない本の区別がつくようになる。つまり、本の趣味がよくなるんだ。9/17の満月はうお座で起きるから、めっちゃ暇だったら本占いの練習でもしてればどうだ。ピンとこなくても、そこがいい、ていう感じを掴むんだ。

ラッキーコア：しおり