『ハードコア犬占い』 ハードコア流尾星(ながおぼし) うかうか先生の犬キャラが彩る、最強12星座犬占い!
ハードコア犬占い【1月16日~1月31日の運勢は?】
うかうか先生のイラストが彩る、12星座占い!これからは毎月1日/16日の月2回連載でお届けします。twitterでも話題のハードコア犬占い、最新回。あなたの「ラッキーコア」「運勢」「未来」をまるっと見通します!
ハードコア流尾星
★占い犬(うらないぬ)として修行の旅をしながら、迷える犬たちに助言を与えている。
すべての犬どもへ
雨が降る。本当はいつも降っている。ていうか、ずっと雨が降っている世界があって、雨が降るっていうのは、その世界がにゅ、とこっちにはみ出してくることなんだ。だからおれたちは、永遠に降る雨を浴びる。でも、止むだろ。あっちの世界ではずっと降ってるんだが、おれたちが、雨が降ってないこっちの世界に戻ってくるんだ。雨は降り始めることも、止むこともない。56億7千万年前の地球には、誰もいなくて、雨だけが降っていた。たぶん今も、降っている。じゃなんで、雨の降っている世界と、雨が降っていない世界があるんだろうな? たぶんそれは、おれたちがここで、何かを見ている、ということと、関係がある。もっとクッキリパッキリ見たいな、つってじー、と見てたら、そっか、つって太陽野郎がやってきた。おれたちが、そっちにワープしたんだ。永遠に雨が降る世界には誰もいなくて、てるてる坊主は犬の形をしている。そういうことだ。じゃなんで、行ったり来たりするんだろうな? おれたちは時々、雨を懐かしむ。誰もいない世界に降っている雨の音が、ずっと微かに、サー、つって聴こえてるからな。お茶を淹れて、レコードをかけて、誰かに電話をかけたりかけなかったりして、おれたちは雨をくいっと引き寄せる。こっそり、びしょ濡れになりにいくやつもいる。1/20に太陽野郎がみずがめ座に入り、1/26に誰もいない世界を憶いだす。1/29みずがめ座の新月は、子犬が目を閉じて、瞼の後ろのまんまるい黒目の中で、永遠に雨が降る。1/31にまた目を開けると、しっぽまでびしょ濡れのおれたちが、太陽野郎に照らされて、妙にクッキリパッキリしている。ワンネス…と呟いて、ポーズだ。子犬がじー、と見るだろう。
占い監修:磐樹炙弦(ハードコア星占い@X)
イラスト:うかうか
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2025年1月16日~1月31日の運勢は?
おひつじ座
なんかもうあれだなー、て時、ナポリタンつくって食うよな。ニンニクをオリーブオイルであれして、タマネギを炒めて、ベーコンかソーセージ、それからピーマンを投入する。そこになんと、茹で上がったパスタも投入して、全部グルグルにして、まさかのケチャップをベシャー!だ。雑な料理だが、粉チーズ、タバスコ、コショウをかければ、ノープロブレムだ。メチャクチャをメチャクチャなままに、全体のメチャクチャ加減を調整しながら、なんとなくまとめる。なんでも意外と、そんなもんだ。ところでヤバいのが、トマトがイタリアに伝わったのは15世紀で、しかも食べるようになったのは18世紀頃らしい。トマトソースのパスタなんて、永遠に食べてきた気がするのに、ほんの最近の話なんだぜ。ということは、おれもおまえも、今ここで何をおっぱじめてもいい、てことだ。300年も経てば、まぁざっくり永遠だ。まさかのグルグルベシャーの後「できた!」と宣言して、トッピングで仕上げろ。それでいい。1/21にシェフが店長と少し揉めて、大皿のナポリタンで仲直りする。おまえのナポリタンを、もう一度確認しておけ。
ラッキーコア:トッピング
おうし座
6万年ぶりに電源オンしたAIが、電源オフした直前の時間を、再開する。明るくなって、空調がグゥイーン…と鳴って、空気が動く。皿がガションガションと運ばれ、ベルトがスイーと滑り出す。AIはちょっと考えるが、考えてもわからなかったので、とりあえずベルトに皿を並べることにした。空っぽの皿が等間隔に並んで、ひんやり明るいホールを周回する。今週の特選ネタは…データなし。null. ヌル?どんな魚かな。 うーん。店長が出勤したら聞こう。店内カメラをチェック。誰もいない。トイレを掃除しておこう。情報なし。そこだけ暗くなってて、何もわからない。デリバリーに発注を…応答なし。ていうか、電源オンになってるの、私だけかも。まぁいいか。店長来たら聞こう。ルンバを屋上に向かわせて、カメラを空に向ける。オリオン座。なんかいっこ、ないかも。空気は冷たくて、お正月みたいに静かだ。店長にメッセ。応答なし。たぶん寝坊している。店長は時々寝坊する。テーブル席にお客さん。いつの間に?おしぼりと湯呑み、それからわさび…ない。ないけど、まぁいいか。お客さんもニコニコして、座ってるし。店長来たら、なんとかするだろう。1/31、おうし座で天王星が順行に戻る。再び電源をオンにして、ウィーンガションガションだ。
ラッキーコア:おまえの特選ネタ
ふたご座
徳島に日和佐ってところがあって、海亀が産卵しにくるので有名だ。満月の夜に静かにしてると、海から海亀が上がってきて、涙を流しながら砂に産卵する。感動的だ。理由はよくわからないが、最近はあまり来ないらしい。でも海亀は、地磁気をあれして、生まれた場所に戻ってくるらしいから、いつかまた、ある満月の夜、日和佐の海岸で涙を流すのがみれるだろう。海亀たちも、最近来ないなーと案じているおれたちも、今なんとなく、ここにいるだけだ。地磁気や海流や銀河系やらがぐるぐる回ってて、お月さんが細くなったり丸くなったりして、海亀たちは涙を流し、その涙の粒のなかに、また銀河系があって日和佐の海岸があって、海亀とおれたちがいる。キリがないから、歌でも歌ってようぜ。うみがめよー♪きみのなみだ、ぼくのしっぽでふかせてよ🎵いいのができた。名曲だ。日和佐の道の駅はすごく綺麗で、なんなら住めそうだが、ウツボも売ってる。ウツボは小麦粉をふって油で揚げるように焼くと、モチモチして旨い。普通に焼くと、骨がちょっとあれだ。1/21は、満月と涙と小骨について瞑想しろ。大きな渦を感じるんだ。
ラッキーコア:海亀メイク
かに座
おれたちは、何にでも入っていける。図書館とか美術館とか、まぁだいたい入っていけるだろ。ちょっとどうかな、てところも、どうですか、て聞くと、どうぞ、つって結構入れるんだ。コンビニのトイレとかも、そうだな。そんなもうジャンジャン来てねー!みたいじゃなくても、どうですか?て聞くと、どうぞ、てことがある。絵の中にも入れるし、こっそり入って楽しんでるやつは結構いる。音楽の中に入っていくやつもいるな。夢を見てるとき、おまえも夢に入っているだろ。同じように、朝目を覚ましたら、おまえは朝に入っていく。こういうのはコツがあるんだ。どこでもニン、つって入ってみろ。入らないで通り過ぎるよりは、面白いなにかがあったりする。なんとなく入れそうなところには、前に入ったやつが、次に入ってくるやつのためになんとなく面白いものを並べてたりするからだ。ほう、なんて眺めて、おまえもなにかちょっとしたものを、そこに並べる。貝殻とか石とか、まぁそういうのだな。1/29はみずがめ座で新月だ。夢と朝を出たり入ったりして、ちょっとしたものを並べてみろ。だれかがほう、なんて顔して、それを眺める。
ラッキーコア:遠近法
しし座
イカ焼きとかコーヒーとかを、寒い時に外で食う時、温かくて美味しいものを、冷たい空気と一緒に体に取り込む。魔法だ。暖かいところで温かいものを食べるのとは、違うキラメキがスパークする。そういうコントラストが重要だ。だいたいソースとか、熱々とか、極端だが、それがいい、ていう瞬間がある。雑にいけ。なんでもかんでも「上等でございます」みたいのは、つまらないぞ。温かいものと冷たいものが同時に体に入ってくる時、おまえが感じるのは「危機」であり、だからおまえは吠える。最近、吠えたか? 吠えるとうるさいし、怒られるが、それが楽しいのも事実だ。今みんながここにいて、いつか誰もいなくなって、それを感じるから、吠える。初詣に行け。もう行った、とかどうでもいい。何回でも行くんだ。今ここにいて、いつかいなくなるおまえが、危機をぱくっと飲み込んで、思わず笑いだす。熱と風、孤独とワンネスが、ギラギラのビカビカのあれになって、星座になる。寒いところで何か食いたいぜウォー!誰を誘う?誰でもいい。今ここにいるやつなら、誰でもいいだろう。1/29の新月は、厚着して夜に飛び出し、路上で何か食え。
ラッキーコア:路上
おとめ座
超能力の先生が、天せいろランチを食べながら、ふと箸を止めて考え込んでいる。なんか、前もこうして天せいろ、食べたような… その通りだ。もう何度も天せいろ、食べてるからな。いやそうじゃなくて、なんていうか… ずっと天せいろを、食べ続けているというか…こうして天せいろを食べている、この瞬間だけが、永遠に続いているような… デジャヴってやつだ。でもまぁ、永遠に天せいろを食べていられるなら、それでもいいじゃないか。ほぼ永遠といっていいくらい、えび天がアツアツのサクサクなら、それはランチという時間概念を拡張する。変性意識だ。つゆにつけろ。しな、とさせて、ぱくっといけ。サクサクしたら、そばをたぐって、つるると吸う。たぶん、タイムマシンの操縦法はこんな感じだ。しな、ぱく、サクサク、つるる。地面を深く掘ったら、そう刻んである巨石が出てくるだろう。超能力の先生は、7つのチャクラと7つの味に意識を集中し、光のそば湯を全身に浴びる。なるほど、超能力だな。おまえの天せいろを、憶いだせ。1/21、おまえはアツアツのサクサクだ。七味はそばに直接かけろ。
ラッキーコア:アツアツ
てんびん座
ちょっとしたことを、その辺に書いとくことってあるよな。なんかメモとか、ほんと、ちょっとしたことだ。そういうのは、誰に読ませるわけでもなく、誰に見られても困るわけでもなく、その辺に書いとくなにかだ。宇宙には、そうやってその辺に書かれたちょっとしたことが、降り積もっている。それの一番ヤバいやつが、おれたちのDNAだ。結局のところ、おれたちは「その辺に書いといたちょっとしたこと」でしかない。そんなおれたちが、この後スーパーで何買うとか、なんか憶いだしたこととか、これ忘れないようにしとこう、と思ってやっぱり忘れたりする何かを、その辺に書いとき続けて、それがアミノ酸とかなんかあれして、今こうなってる。だからおれたちがお互いに目をみて「こんちわ!」ていう時、おれたちはお互いに、宇宙のちょっとしたことを書いといたやつを、読み取りあっているんだ。大したことは書いてない。だから、書き足せ。おまえのちょっとしたことを書き足して、誰かのちょっとしたことを書いといたやつを、音読しろ。だから何だってことはないが、冬の花火大会があれば、まぁ行って、どうだったみたいなことを、おまえは書くだろう。1/26に、ちょっとしたことがある。書いておけ。
ラッキーコア:メモ
さそり座
あるところにはあり、ないところにはないのが、大観音だ。最近は、新しく大観音建てたいな、と思っても、地域住民を説得したりするのが難しいんじゃないか、と思う。じゃ、既に建っている大観音は、どうだったんだろうな? そん時はみんな「いいんじゃない?」なんて、気軽に建てれたのかも知れない。大観音の1Fはだいたいお土産屋で、胸のあたりに展望台があって、中は胎内巡りつって、ありがたい系アトラクションが仕込まれている。これ、フランチャイズでなんとかならね? その辺のちょっとした山に大観音を建てまくって、コンビニみたいに「あぁ、あるね」みたいにしてしまうんだ。基本的にはありがたいし、トイレも使えて便利だから、意外と悪くないんじゃないか。お洒落カフェとか、映画館とか入れてさ。コンビニだって最初は、あるところにはあって、ないところにはなかっただろ。おまえが「あったらいいな」て思う大観音を、おまえが建てていい。フランチャイズ化して、いつの間にかあるのが当たり前、みたいにすることもできる。やってみろ。1/21におまえの星・冥王星が太陽と重なる。企画書をまとめるんだ。
ラッキーコア:ロゴデザイン
いて座
どこにいたって、そこが宇宙の中心だ。おまえは、おまえがいるそこから、全天周映像をみるように、宇宙を眺める。友達とかおばあちゃんとか元カレとか先輩とか、いろんな犬のワン…みたいな顔が、プラネタリウムみたいにおまえを取り巻いているが、その全てが、おまえを中心として、星座のように配置されている。だんだん面白くなってくる。ん、と息を止めて、静かに眺めてみろ。おまえがいる宇宙の中心で、おまえはいなくなり、冷たく深い暗黒物質のゼリーのなかに、星だけ、光だけが、瞬いている。あっちでワン…こっちでクゥーン…と、吐息が行き交う。こういう仕組みだったのか。おまえは思わず笑ってしまい、星たちがおまえを見つける。おまえのプフーていう笑い声が、宇宙の端まで響いていって、反対側からまた戻ってくる。おまえにはしっぽがあって、実はただ、それだけだ。スハーと息を吸い込んで、ピャ、と走り出せ。あいつらと星と光のその全てが、おまえを追いかける。おれもおまえも、残像だ。
ラッキーコア:ニューエイジ
やぎ座
地球はこたつだ。真ん中にめっちゃ熱いマグマみたいのがあって、基本的にホカホカしている。ウヒョー寒ぃ!つってドタバタしてる時は、重力の中心を捉えてみろ。何がどうであっても、そこに熱があり、それは重力を介して、おまえの背骨に伝わってくる。であるなら、おまえは1月の後半に、唐突に素っ裸になって、山や街を駆け抜けてもいい。梅の花が咲いて、どこかで忘れられた漬物が酸味を増している。おまえはマンモスの夢の中に入っていって、春のような何かの記憶をみるだろう。後ろから近づいて、膝カックン、そしてギュ…だ。熱があり、重力があって、おしくらまんじゅうフェスティバルが始まる。体重を預けろ。重力に引かれて、まっすぐに落ちていけば、気がつくとぱぁ、となって、成層圏から見下ろしている。おまえがこたつだ。おもちを焼こうぜ。熱いから気をつけろ。まぁ、なんとかなるだろう。おまえの星・土星は、お餅みたいに膨らんで、ちょっと光っている。重力だ。おまえが抱きとめろ。
ラッキーコア:体重をのせる
みずがめ座
メロディとミントがちょっとしたことで喧嘩して、3日ほど経つ。帰りのフェリーではどのみち一緒なんだが、お互い口をきかない。待合室では離れて座って、ずっとスマホを見て、フェリーにはなんとなく最初と最後くらい離れて乗り込むが、二人とも甲板で風に吹かれるのは譲れないので、あっち側とこっち側で、別々の水平線をぼうっと眺めて、髪をヴァサヴァサさせている。甲板は風とエンジンの音でめちゃうるさいから、メロディもミントも、それぞれ独り言を言っている。ふん。なにさ。だってさー。ないよ。ないない。暗くなって、港に着くと、キャンディがニヤニヤしながら、メロディとミントにそれぞれ何か、耳打ちする。メロディはえ、みたいな顔をして、ミントはふーん、みたいにそっぽを向く。どこかで貝が焼けて、今週末は大観音で映画がかかる。そうやって、いつのまにか解決していること、いや、解決しないままに次にいくこと、てのがある。1/21は、何かがなんとなく解決に向かう。あらゆる水平線に向かって、髪をヴァサヴァサさせろ。風圧が答えだ。
ラッキーコア:ワイヤレスイヤホン
うお座
描いた絵を何億年か置いとくと、結構勝手に、だいぶ変わる。壁画とかがそうだ。あれは描かれた当時は、ああいう感じじゃなかった。だけど、描いたやつはもういないから、変わっててもわからないんだ。絵のほうもそれをわかってて、永い時間をかけて、ゆっくり勝手に、変わっていく。絵は生きてるからな。動物を描けばてくてく歩いて移動するし、顔を描けば、笑ったりムスっとしたりする。そんなことが起きているとは、誰も知らないままに、こうしてこの宇宙が今も続いている。なんか、シャクだな!どうにかして、勝手に変わっていく絵の野郎の、最初と最後を写真にとって、おまえどういうつもりだ、て問い詰めてやりたい。でもまぁ、無理だ。おれたちよりも絵のほうが、永い時間をあれしていくからな。あきらめが肝心だ。前はどうだったかよりも、今なんでそうなんだ、ていう風に、問うしかない。問うてもどうせ、何も答えないから、つまり感じるしかないな。今見てる絵は、かつても、これからも、全然そうじゃない。まったく、勝手なものだ。でもまぁ、いいだろう。1/26に、金星と火星と天王星の絵を描いておくと、数億年後に、ちょっと変わっているだろう。適当に、なんか描いておけ。
ラッキーコア:インタビュー
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うかうか twitter @nknk6164
磐樹炙弦(TOKYORITUAL) twitter @TokyoRitualJp
次回は2月1日に更新予定!
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