『セックスレス沼から抜け出したい』 〜「レス婚」に見る実録奮闘記〜
#1 ググっても正解が出ない「セックスレスという迷宮」に迷い込む女性たち
コラム:御花畑マリコ 漫画:武蔵野みどり
ここ最近、電子コミックのサイトなどで人気上位にランクインしているジャンル……それは“セックスレス”。胸ときめく恋愛マンガよりも、セックスレスの漫画がブームになるなんて、ちょっと切ない気もしますが、これを見ていて思うのは「やっぱり、みんな人知れず悩んでたんだ〜」ということ。だって、セックスを拒否されるって、想像以上に心をえぐられて、しんどいから……!
セックスレスで悩む自分は変なの?
そもそも、セックスレスの悩みって「はしたないと思われそう」で、人に話しづらいと思うんですよね。さらに「セックスは何歳までするものなのか」とか「子供産んだら、しなくなるのか」といった謎も多く、悩むこと自体が正常なのか異常かさえ分からない。
そんなときに頼るのはインターネット。夜な夜な「セックス 何歳まで」とか「男性 好きな下着」とか色んなキーワードで検索したりして……。でも、引っかかるのは当たり障りのないまとめサイトばっかりで「こうしたらセックスレスは解消しますよ〜」っていう、ズバッとした解決方法が載ってないんですよね。このインターネット全盛期に、まさかググっても分からないことがあるとは。もう完全に迷宮入りです。
結局、一番参考になるのって、他者の体験談だと思うんですよね。10月16日に発売される『レス婚 「してくれない夫」と結婚してしまいました』(武蔵野みどり作)は、タイトルどおり、セックスレスをテーマにした実録コミックエッセイです。
主人公のみどりさんが、セックスしてくれない夫に悩み、レス解決のために動いたり、諦めようとしたり……という6年以上にも及ぶ格闘の姿が描かれています。その血の滲むような努力たるや!
セックスレスになる相手には予兆がある?
セックスレスで、ややこしいのが、食欲に差があるように性欲も人によって差があるということ。
セックスレスに悩んでるのって、大抵はカップルのうち、どちらか片方だけで、相手は「別にしなくてもいいじゃん」「そんなにHがしたいの?」なんて言って、軽くあしらうパターンが多いように思います。
『レス婚』の主人公、みどりさんと夫の田中さんも、性欲に大きな隔たりがあります。みどりさん自身はセックスを重要視するタイプで、結婚を前提に交際を申し込まれたときにも「何よりHが重要かも」とはっきり伝えてるんですよね。一方で、田中さんはかなり淡白。セックス自体、キスもなく、ちょっと触って挿れるだけで、ササッと終わってしまうのです。
ここで「セックスが大事なのに、なんでその人と結婚したの?」と思うかもしれません。だけど、性的なことへの不満とか要望とかって相手に伝えにくいと思うのです。まして、条件のいい相手なら、なおのこと目をつぶりがちです。
みどりさんも淡白すぎる田中さんのセックスに不安を感じつつ「Hが大事って伝えたし、そのうち良くなるよね?」と、前向きにとらえて交際スタート。結婚に至るわけです。しかし、その気がない相手とのレス解消の道は想像以上に険しいのでした……。
次回は10月23日更新です
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