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コラム 2021.02.05

『ムーちゃん通信』赤沼美里 発達障害と自閉症がもっと身近になるコラム!

ムーちゃん通信#19「ともに生きていくために」

『ムーちゃん通信』赤沼美里

「統合教育」「インクルーシブ教育」ってどんなもの? すべての子がともに学ぶために必要な考え方とは。

統合教育のメリット・デメリット

障害のある子どもが通常の園・学校に参加して学ぶことを統合教育といいます。統合教育では、同年代のたくさんの子どもたちと触れ合う機会が増えることから、障害のある子は社会性の成長が促されるほか、地域の中で生活できるメリットがあります。また障害のない子にとっても得るものは大きく、日常生活をともに過ごすことで障害を特別なものととらえることなく、自然な関係を築くことができます。

しかし統合教育は「障害のない子の集団」に「障害のある子」を迎え入れるという考え方であるため、分断が生まれやすいこと、障害のある子が集団の中で孤立してしまいかねないこと、支援が十分でないことなど課題もあります。

「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」4巻より

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「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」4巻より

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「みんなちがう」が当たり前の社会に

近年では、統合教育に代わって「インクルーシブ教育」の重要性がうたわれるようになってきました。「インクルーシブ」とは「包み込んだ、包みこんで中に含んでいる」という意味で使われています。

あるクラスを見てみると・・・メガネをかけないと黒板の文字が読めない子、どんなに頑張っても読み書きが苦手な子、計算ができない子、運動がとても苦手な子、海外にルーツを持つ子、海外から越してきた子、授業中に席を立ってしまう子、母子家庭の子、児童養護施設から通う子、男の子のことを好きな男の子、体は男の子だけど心は女の子・・・多様であることに気づきませんか。

障害のあるなしにかかわらず、人は一人ひとり違います。生まれ育った環境や、価値観、性格、学び方やそのスピード、好きなこともみんな違います。インクルーシブ教育では、人は違うことを前提として、生活や学ぶ上で難しさがある場合にはその子に合った支援をしながら、誰もが排除されず「すべての子がともに学ぶ」ことを目指しています。

ムーちゃん通信#19「ともに生きていくために」

しかし、ともに学ぶためには
・違うことをお互いが尊重する文化
・困ったときに助けを求められる環境
・多様であることを前提とした学校づくり
・その子の困りごとに合わせた配慮が提供されること(※)
など、学校の仕組みとともに社会も変わっていく必要があります。

※「障害者差別解消法(2016年施行)」で、合理的配慮が義務づけられている

ムーちゃんからひとこと
「みんなちがってみんないい」社会になるためには、残念だけど課題もたくさんあるのが現実だよ。だけどまずは一人ひとりの意識から。「自分の思う普通って本当かな」と考えてみることで、一人ひとりが違うことに気づくきっかけになるんじゃないかな!

【参考文献】
・青山新吾/編集代表『インクルーシブ教育ってどんな教育?』(2016年、学事出版)
・市川奈緒子/著『気になる子の本当の発達支援[新版]』(2017年、風鳴舎)
・酒井幸子、守巧/著『”気になる子”と育ち合うインクルーシブな保育 多様性を認め合い、みんなが伸びるクラスづくり』(2019年、チャイルド本社)

ムーちゃん通信

次回は2月12日更新です。

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『ムーちゃん通信』赤沼美里

『ムーちゃん通信』赤沼美里

Souffleで公開中のマンガ「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」がもっとよくわかる! 医療ライター赤沼美里によるコラム連載。

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