『「もえこと畑とお寺ごはん」がもっと楽しく! 萌飯コラム』青江覚峰 料理僧として活躍する緑泉寺住職の美味しいコラム!
12話 ほっとする新しい冬の味

今回ご紹介するのは、「米糀ミルク」を使用した、優しい味わいホワイトシチューです。
暑い夏を過ぎ、朝晩は肌寒く感じる季節の訪れが見えてきました。こうなると、早くも気分は冬の食卓が恋しくなってまいります。
例えば湯気の立つ温かいシチュー。とりわけ、まろやかな口当たりと野菜の甘みの際立つホワイトシチューは、味わいを通して心の中までほっと温めてくれる料理です。
今回ご紹介するのは、白菜とさつまいもを使ったホワイトシチューです。白菜は火を通すとかさが減り、代わりに、やわらかな食感と甘みが引き出されます。さらにさつまいもと人参を加えることで、コクのある甘みと彩りが生まれ、舌だけでなく、視覚的にも楽しさを感じる一品に。
このシチューのもうひとつの特徴は、牛乳や生クリームの代わりに「米糀ミルク」を使っていることです。乳製品を使わなくても、米糀ならではのやさしい甘みが満足感を引き出す仕上がりは、動物性食品を使わない精進料理にも取り入れることができ、どなたにも安心して召し上がっていただける仕上がりです。
さて、そんな米糀仕立てのシチュー。その味の決め手となるのは白味噌です。米糀ミルクの甘みと白味噌の旨味が合わさることで、どこか「和」の趣を感じる、まろやかな味わいになります。小麦粉でとろみをつければ、寒い日にうれしい一皿の出来上がりです。
精進料理というと、使える食材が限られるせいで、どこか不自由で物足りない食卓になると思われることがあるかもしれません。しかし、食材の組み合わせや調理の工夫によって、おいしさの可能性はいくらでも広がります。
制限があるからこそ、その縛りの中で如何に食材と向き合い、工夫を凝らすか。
そこに真剣に取り組む精進料理は、不自由な中だからこそ生まれる食材、味わいと出会いがあります。そこから生まれる料理の幅は無限大です。
米糀ミルクと白味噌が織りなす、やさしい甘みとコク。当たり前のように乳製品を使って仕上げるシチューでは出会えない味わいを、ぜひご自宅でもお楽しみください。
第12話のレシピをご紹介!

白菜とさつまいものホワイトシチュー
【材料(2人分)】
白菜 200g
さつまいも 80g
人参 80g
米麹ミルク 400cc
サラダ油 大さじ1
白味噌 大さじ1
塩 小さじ1/2
胡椒 少々
小麦粉 大さじ2
【作り方】
1 人参とさつまいもを皮ごと食べやすい大きさに切り、たっぶりの水(分量外)から中火にかける。沸騰したら弱火にし、10分ほど柔らかくなるまで煮る。
2 フライパンにサラダ油を入れ、中火にかける。ざく切りにした白菜を入れさっと炒めたら水気を切った1を加え、塩、胡椒を加える。白菜がしんなりするまで炒める。
3 米麹ミルクを加え、弱火にして10分火を入れる。沸騰させないように気をつける。
4 白味噌を加えよく混ぜる。ふるいにかけながら小麦粉を加える。そのときに玉にならないように木べらなどでシチューをかき混ぜながら加える。
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