ショート動画は脳に有害という話をしたが、それより有害なのはSNSだろう、と言われれば確かにその通りだ。
動画ベースか文字ベースかの違いだけで、無限に流れてくる情報をスクロールし続けていたら、窓の外が夕焼けか朝焼けかわからん色をしているという点は同じである。
脳への刺激という意味ではショート動画の方が影響大だろうが、メンタルに対してはSNSの方が悪影響なのではないかと思われる。
私はショート動画系SNSのことはよく知らないが、多分人の頭が次々にはじけ飛ぶ動画が流れてくるというわけではないだろう。流れてきたとしても、衝撃的映像に脳が刺激されているだけだ。
それに対し、文字系SNSに流れてくる情報は喜怒哀楽を刺激してくることが多く、特に私のXおすすめ欄は、「怒哀マシマシ喜楽ヌキで」とオーダーしたとしか思えぬ情報が流れてくる。
そんなメンタルに悪いものを何故見続けているんだと言われたら、体に悪いと知りながら酒やタバコをチェーンしているのと同じである。
体に悪いものは美味いし、特に怒は依存性があるとしか思えない。
長時間、何かに怒り続けているだけでも体に悪いが、SNSに流れてくるのは大体自分とは直接関係ないことである。
関係ないことで怒っているのも問題だが、それより問題なのは感情が「遠く」に行ってしまい、それが普通になってしまうことだ。
私のようなネットやSNS漬けの人間は、そうでない人間と話すと「こいつ世の中で起こってること何も知らねえな。エッホエッホがスベるなんて終わっている」と相手を情弱のように感じる時がある。
では世の中のことを何も知らない人が、何を考えているかというと、職場や家庭、そこで関わる人間や起こった出来事のことを考えており、そこに喜怒哀楽を向けているのだ。
自分の半径10メートルぐらいのことで笑ったり怒ったりしている人と、遥か遠くで起こった嫌な事件のことに激怒している人とでは話が合うわけもなく、後者は「ネット外の集まりで何も話題がなく、かといって周囲の話題にも乗れず黙りこくっている人」になりがちである。
つまり社会に詳しいつもりで社会性に欠ける人になっているのだが、感情が近しいものに向けられないことにより、家族や友人とも話が通じなくなってしまう。
現実世界で発したネットミームギャグが滑ってしまうのは、相手がもの知らずなわけでもなければ、ギャグセンスが異なるからでもなく、自分と相手の存在する場所にズレが生じていると思った方がいい。
次回は12月30日更新です。
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