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コラム 2019.08.26

『月曜日のお寺ごはん』青江覚峰 浅草・緑泉寺のお坊さんによる人生相談

#38 学校で突然無視されるようになりました。

『月曜日のお寺ごはん』青江覚峰

今週の相談:中学2年生女子です。今まで仲の良かった子たちから学校で突然無視されるようになりました。理由を聞いても教えてもらえません。今まで楽しかった学校に行くのが嫌になりました。どうしたらいいですか?

まず、ちょっと厳しいことを言います。

「どうしたらいいですか?」と聞かれても、私に決めることはできません。
しかし、ピンチはチャンス! 
義務教育ももうすぐ終わりの今だからこそ、とことん悩み、考え、それにどう対処するのか、自分の振る舞いを自分で決断して行動するよいきっかけになるかもしれません。

さて、どう対処するのかと突きつけられても、いきなりできるわけではありません。それがわからないからのお悩みなのでしょう。ですから私なりのやり方をお伝えします。

はじめに、自分が何をしたいのか、どうなりたいのかを挙げます。この場合であれば、

「学校に行く」

「その友達と今まで通りに仲良くする」

「別の仲良しをつくる」

「とにかく学校で楽しく過ごす」

など色々とあるでしょうが、この中で注意をしてほしいことがあります。
それは、「過去には戻れないこと」「人は思い通りにならないこと」です。

例えば、学校に行く、は可能なことです。自分が学校に行けばいいのですから。

けれど、その友達と今まで通りに仲良くすることを望んでも、残念ながらそれは無理です。
過去に戻ることはできないからです。
もしかして、何もなかったようにその友達がしれっと近づいてきても、あなたのほうにわだかまりが残っているかもしれません。
そうではなく、過ぎたことはもういいと友人関係を取り戻しても、起きた事実がなくなるわけでも、記憶から消えるわけでもありません。
既に起こったことは歴史です。変えることはできないのです。

そして別の新しい友達をつくるというのも、できるかどうかと言えば、できないつもりでいたほうがいいでしょう。
だって、友達は自分の思いだけで作るものではないのですから。相手のいることです。
相手との関係がどうなるかわからない以上望んでもそうなるかどうかはわかりません。
わからないことに望みを持っても仕方がありません。そのとおりにならなければショックを受けるだけです。
かと言って、絶対に実現しないということではありません。できればラッキーです。
という程度の期待にしておいたほうがいいでしょう。

では、そんな面白くもなさそうな学校なら行きたくないと思うかもしれません。
それでもいいと思います。
休むだけ休む。それが許されないわけではないです。
でも、休めば休むだけリスクもあります。学校教育にはそれなりの意味があっての義務教育なのです。
まずは勉強。学校生活の中で学ぶ人付き合いや集団生活。保健体育で培う筋肉や運動能力。
多くのものを身につけるようにプログラムされているのが学校です。
学校に行かなければ、そこで得られるものを手にしないまま社会に出ていくことになります。
それはそれで、人生ハードモードになってしまいます。

その友達がいなくても学校生活を楽しむことはできるかもしれません。
でも、その友達のことが気になって楽しむことができないかもしれません。
学校に行かなくてもリベンジのチャンスはあるかもしれません。
でも、チャンスに巡り会えず人生詰んでしまうかもしれません。

いいことも悪いことも、先のことは何もわからないのです。

だったら、今、挙げた選択肢の中からどれを選ぶのか。
決めるのは自分です。

まず選択肢を出すこと。
一つ一つの選択に、それぞれどういう未来があるのか、いい点、嫌な点はあるのか、ノートなどに書き出してみましょう。
魅力を感じない選択肢は消してもかまいません。

消えずに残った選択肢から一つだけ選ぶのはきっと難しいでしょう。
最終的に行動に移すのが目的ですから、考えがまとまらなければ上から順にやってみるのもいいでしょう。
やってみてだめなら、二番目、三番目と変えていったっていいのです。

どうしても決められなければ、お父さんやお母さん、先生に意見を聞くのもいいでしょう。
ただ、その場合でも、最後の決断は自分で下さなければなりません。
誰かがすすめてくれたから、という理由で決めたとしても、「すすめられたからこれを選ぶ」ことは自分で決めたのだと覚悟をもたなければいけません。

最後には自分で決める。
そして、自分で決めたことは、自分でやめてもいいのです。
面白そうだと思って見始めたアニメが面白くなければ、途中で見ることをやめてもいいのと同じです。

めいっぱい考える。
周囲の意見にも大いに耳を傾ける。
そして、選び、決断し、行動する。
違うと思ったら止まる、退く、向きを変える。

学校生活は、友達に楽しくしてもらうものではありません。
自分が楽しむ。楽しめるようにする。
それを忘れず、とことん考えてみて下さい。

次回は9月2日更新です。

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