担当から「サレ妻アカウントが高額売買されている」などという、いのちのかがやきくんで盛り上がっているTLがいかに平和であるか実感できる地獄情報が送られてきた。
その前にサレ妻とは何かというと、知らない人はわざわざ魂を汚す必要はないので続きは読まずにブラウザバックするかスマホを叩き割って太陽の光でも浴びに行ってほしい。
サレ妻とは、夫に不倫をされている妻のことで、妻に不倫をされている夫はサレ夫、不倫をしている側はシタ妻、シタ夫などと呼ばれたりする。
ちなみに不倫相手のことは女の場合はプリン、男の場合は間男と呼ばれる。
以上、世界一いらない情報なのでうっかり読んでしまった人は記憶を消すため頭を叩き割ってから太陽の下、または病院などに行ってほしい。
つまり不倫をされている妻のアカウントが人気ということであり、結局「不倫」というコンテンツ自体が人気ということだ。
「不倫けしからん」という風潮は強くなるばかりだが、本当に不倫を不愉快と思っているならそんな情報は視界に入れたくないはずである。
それなのにワイドショーは子犬の映像ではなく人間の男女が多目的トイレで目的外のことをしていたらしい件ばかり映すのだ。
これは犬の赤ちゃんより、人間が配偶者以外と赤ちゃんを作る行為をしていた話の方を見たがる人間の方が多い、ということを意味しており、むしろ他人の不倫ほど傍から見てる分には楽しいエンタメはない、ということだ。
それはSNS界も同様であり、サレ妻がリアルタイムでシタ夫の不倫動向をつぶやき、視聴者の怒りや同情を誘うだけではなく、シタに一矢報いる案をリプ欄に募ったりする参加型アトラクションとして人気を集めているようだ。
よって知らなかったが、サレ妻や夫アカウントは相当数存在するらしい。
しかし、冷静に考えれば配偶者に不倫をされ、さらにそれを逐一SNSに報告している奴が万単位で存在するのか、という話である。
よって実際は、サレ妻が金になると知ってサレ妻を装って呟くビジネスサレ妻アカウントも相当数含まれていると思われる。
サレ妻アカウントが何故金になるかというと、不倫されている女がエロいからではなく単純にフォロワー数が多く、アフィリエイトなどで稼ぐことができるからだ。
不倫サレ妻を装いフォロワーを増やしアフィリで稼ぎ最終的にアカウントを売るという行為が上品かというと、格付けチェックでスタジオに入った瞬間ザコシショウになるレベルの下品だが、今の世の中「フォロワー数が多いアカウントを作れる」というのは一種の才能と言えなくもない。
私が自分の漫画の絵を描くより、他の人気作品のキャラの絵を描いた方が遥かにRTされてしまうようにフォロワーを増やしたいなら最初から人気のジャンルを扱ったアカウントにした方がてっとり早い、しかしサレ妻が人気だからとプロフにサレ妻とだけ書いて後は晩飯の写真だけあげていればフォロワーが増えるわけではない。
見る側が求めるサレ妻らしいつぶやきをしていかなければいけないのだ。
そういう意味ではSNSアカウントの運営というのはマーケティング力を伸ばす訓練にもなるといえる。
ちなみにサレ妻アカウント売買が盛んなのはTwitterではなくインスタらしい。
Twitterがあれほどなりたがっているインスタも、結局Twitterと大差ないドブ川だったという悲しい結末である。
次回は4月12日更新です。
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