新年早々、世間では重大ニュース続きでSNSもかなり荒れていた。
私も同業関連での痛ましい出来事をX上で目の当たりにしてしまったことで、さすがにいったんXを離れた方が良いと思いブルースカイをインストールしてみたのだが、予想通り「招待コードを入力しろ」と門前払いを食らい、今Xに帰還したところである。
以前の記事でやんわりと「ブルースカイの招待が欲しい」と書いたが、招待コードは一通も来なかった。
やはりネットに人情を求めるのは間違っていたし、SNSから離れるためにSNSに逃げようとするのはもっと間違っている。
そんなわけで結局Xをやっているのだが、最近不穏な文言ばかり並んでいたトレンド欄に一目で「くだらねえ」とわかるワードがカットインされていた。
それが「ビックリマーク界」である。
界隈も数あれど、ここまで狭そうな業界もそうそうないだろう。
まずビックリマーク界が何なのか全く説明せずに、なぜビックリマーク界にスポットが当たったのか説明するが、今若者の間で「マルハラ」というハラスメントが生まれているらしい。
LINEなどのやりとりで文末を「。」で終えると、若者は威圧や怒りを感じてしまうため「。」で文章を終えるのは「マルハラ」に当たるらしい。
おそらく威圧の意味で若者に「。」を使っている中年などほとんどいないだろう。
我々が本気で相手をビビらせようとするなら「。」ではなく、(爆)もしくは(核爆)を使うに決まっている。
「マルハラ」の時点で考えすぎなのだが、ビックリマークを威圧と感じる若者もいるらしく、ここで「ビックリマーク界で一番若者に怖がられているのは赤のビックリマーク」という名言が飛び出し、めでたくトレンド入りした、というわけだ。
私はむしろビックリマークを「敵意なし」の意味で乱用してきたのだが、若者から見れば「常に散弾銃を乱射してくる攻撃的な人物」だったかもしれない、ということだ、完全なジェネレーションギャップである。
このマルハラやビックリマーク界に対し、多くの中年は「そんなこと言われたらマジで何も送れない」と若者の繊細さに困惑しているが、逆に言えば現代の若者は老の「。」や「!」にPTSDを発症するほど、目上に対し気遣いを強いられているということなのかもしれない。
ちなみに「マジで」を乱用するのも中年文章あるあるらしい。
しかし「。」はともかく、あまりにも返信が簡潔で短いと「そっけない」印象を与えてしまうのではないか、という心配は確かにある。
だが、そっけなさを与えないように長文にすると、今度は「おばさん構文」だと言われてしまうのだ。
しかし、よく考えてみれば、おばさんが書いた文章が「おばさん構文」と思われることに何の問題があるのか、という話である。
むしろ、私の文章を読んで「10代のギャルが書いているに違いない」と思われる方が困るし、同年代の若者と思ってLINEのやりとりをしていた人間が、会う段階で父親と同年代とわかる方が嫌だろう。
何かと嫌われがちな、おじさん構文、おばさん構文だが、文章だけで「こいつは中年だ」と教えてくれるのだから、逆に親切だと思ってほしい。
次回は2月27日更新です。
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