前回、Xの不適切発言で活動休止になった芸能人が、今度はXのサブスクで不適切発言をして問題になったという話をした。
だが実は「Xのサブスク」が何かわからないまま話をしてしまっていた。
「何それ?」と聞きそびれたまま話が進み、完全に話がかみ合わなくなるまで言い出せないのはよくあることだ。
どうやら、Xにはpixivファンボックスのようなシステムがあり、課金してくれたユーザーのみ閲覧可能な投稿や、スペース配信を行うことができるらしい。
もし、pixivファンボックスで、課金勢のみだけが閲覧できるエロいイラストを誰かがスクショして、誰でも見られる場所に晒したら、本人はもちろん課金勢も激怒だろう。
それと同じように、サブスクに投稿された不適切発言も、サブスクメンバーだけが堪能できる不適切さだったのだ。
それを無課金勢が見て「反省してない」などとタダで怒っているのは、課金勢からすればそっちの方が不愉快だろう。
よって、発言の不適切さよりサブスクの内容を晒す方がおかしいという意見も多かったのだ。
それにしても、我々は無料にも慣れてしまったが、このような有料コンテンツに対しても慣れてきたような気がする。
芸能人であれば、昔から有料ファンクラブなどが存在したが、今では一般人でもファンボックスやYouTubeのメンバーシップなどで課金を募ることは珍しくない。
しかし、昔はもっと有料化に対して厳しく、特に無料で作品などを公開してきた者が、有名になってから有料コンテンツを出したり、案件を受けたりする行為に対しては謎の炎上が起こるレベルで厳しかった。
だが、有料になったからと言って、今まで無料給水所だった場所が突然「今まで飲んだ分の料金を払え」というぼったくりバーになったわけではない。
そこに「ここから先は課金勢のみ」というVIPルームが増設されただけであり、無料のままでいたい奴は、そのまま永遠に白湯を飲んでいればいいだけであり、1円も損はしていないのだ。
損をしているわけでもないのに何故怒るかというと、「他人が1円でも儲けているのが死ぬほど許せない」という妬みである場合がほとんどだ。
この汚すぎて逆に美しい感情は「嫌儲」と呼ばれ、今でも根強く残っている。
嫌儲勢に叩かれるのが怖くて有料化したり応援金を募ることを躊躇している人もいるかもしれないが、有料化に対し、黙って課金しないを選ぶのではなく、わざわざ文句を言うタイプはそもそも応援者ではない。
むしろ応援者の中には課金場所がなくて困っている者もいる。
バレー漫画の影響で春高バレーを見に行き、それに出場していた一高校生が推しになってしまったが、当然課金する先などないので、その高校の地元にふるさと納税したという、遠回りすぎる推し活をしている者もいる。
だからと言って本人に直接「あなたのスマホ代を払わせてください」と言ったら変質者でしかない。
ファンの想いと金が行き場をなくして彷徨ってしまわないように、正規の課金窓口を用意しておくというのも大切なことだ。
次回は9月17日更新です。
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