先日、テレビを見ていた時、夫が急に「フワちゃん本当に出なくなったな」と言い出した。
フワちゃんがX上で後輩と言える女性芸人に対し「死んでくださーい」と、フランクなフリーレソのように自害を命じて大炎上、メディアから消えて数か月経ってからの発言である。
多くの人が「今更何言ってんだ」と思うだろうが、私は逆に「よくそんなことを知っているね」と感心したし、そう褒めたたえた。
夫はスマホを電話として使っている変わり者であり、電話以外ではゲームや漫画を読む道具だと思っており、SNSをやってないのはもちろん、ネットを情報を得るツールだと思っていない節がある。
毎日何かしら燃えているXだが、その中でもあの炎上の規模はかなりのものであった。しかし所詮ネット上の揉め事である。夫の耳にまで届いているとは思わなかった。
つまり、あれはネットと現実の壁を爆破するレベルの大炎上だったということだ。
しかし、夫はフワちゃんが不適切発言で活動休止になったまでは知っていたが、何と言ったかまでは知らないようなので、「ネットを見ない人の底力」に改めて唸ることとなった。
そんなことあるかと思ったが、私に何と言ったのかしつこく尋ねてきたあたり、本当に知らないようである。
教えてやりたいところだが、教えた瞬間夫に自害を命じることになるので「口に出したくない」というのが正直なところであり、改めてあの発言のまずさを感じた。
私が言わないので夫は珍しくスマホで「検索」という行為を行い「oh…」となっていた。
このように「そんなことも知らんのか」ということも多い夫だが、正直他人が他人に暴言を吐いた話など知らなくても何も問題ないのである。
むしろ、自分には全く関係なく、必要もない話なのに、知ってしまったせいで、自分もダメージを食らってしまうような話がネットや特にXには溢れている。
ネットで情報を収集しようと思ったら、そのような流れ弾で負傷するのは日常茶飯事であり、1日62時間Xに貼りついている私は毎日新しい傷を作り、伝説の老兵みたいな体になってしまっているが、その傷に「仲間をかばって撃たれた」などの意味があるかというと、ほぼ何もない。
逆に現実世界であれば、他人のケンカに巻き込まれて負傷するなんて滅多にないし、こちらが完全に被害者だが、ネットで負う傷は大体が自傷である。
夫は世間的に見れば情弱なのかもしれないが、一日中ネットで情報を漁って、無駄な傷を負い、世界に対し悲観的になっている自分がクールとも思えない。
必要な情報だけ得て、無駄な物は遮断できるのが、真の情強と言えるが、今の時代情報の遮断の方が難しかったりもする。
ちなみに夫は私が言うまで鳥山明先生が亡くなったことを知らなかったこともある。
逆に、どうやればそこまで情報に触れずに生活できるのか、秘訣を聞いてみたいものである。
次回は11月5日更新です。
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