環境が破壊される原因は大体人間であり、人間が多い場所ほど荒れやすくなる。SNSもまたしかりだ。
しかし、人間が何もしなければキレイなままというわけでもない。家は人間が住むと当然傷むが、人が住まない家も風通しが悪くなって傷むらしい。
結局、形あるものは人が触ろうが触るまいが汚れ朽ちていく。ただその汚れ方が降り積もったホコリか、拾っても拾っても落ちている陰毛かの違いでしかない。
つまり、SNSにも汚れ方に静と動があり、Xなんかは完全に動の汚さである。
パスワードを忘れてしまい、最終更新日2019年のまま消すに消せない過疎SNSのアカウントが、家族全員が世話を放棄した水槽の汚れなら、Xはナイアガラのドブであり、ゆくドブの流れは絶えずして、しかももとのドブにあらず、と方丈記にも書かれている。
つまりXは常に汚れているが汚れに停滞がなく、そこにいる人間が常に怒り、罵り合ってはいるが、怒っている理由が目まぐるしく変化しており、昨日怒っていた人が今日は別のことで怒っていて、昨日何で怒っていたかは忘れているのだ。
「それがXのいいところである」という結論にもっていこうとしたが、何もいいことはない。逆にドブでドブを洗っているため永遠にキレイにならない賽のドブのような地獄みがある。
ただ、話題が目まぐるしく変わるため、どれだけ嫌な話で盛り上がっても、「どうせ明日になれば全員忘れている」と思えるところは気楽であり、過ぎたことは水には流せないが、ドブで流せるのがXのいいところと言えなくもない。
また、他のSNSでは停滞していた話題が、Xという急流に流すことで動き出すこともある。
Xに転載されたせいで炎上してしまうことも多いため、Xに見つかると蝶野と目があったぐらい確殺ではあるのだが、インスタでは何となくスルーされていた、湯を1年半替えてないマコモ湯もXで拡散されて初めて総ツッコミを受けその危険性が周知されたらしいので、他のSNSに比べXは自浄作用が高いと言えなくもない。
ただ、インスタの人たちも1年半替えてないマコモ湯のおかしさに気づいてなかったわけではないだろう。
ただ、そんなものを信奉している人たちに近づきたくない、そもそもそこまで他人がやっていることに興味がないからわざわざツッコまないだけのような気がする。
Xほど、他人のやることなすことに興味を持ち、いちいちツッコんでいくSNSは存在しない。
愛の反対は憎しみではなく無関心である。
一見人間嫌いしかいないように見えるXだが、実は誰よりも人間に興味を持ち、平手という意味で手を差し伸べずにいられない、博愛の者が集まるSNSなのである。
次回は3月25日更新です。
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2XXX年、人間は絶滅しかけ、どうぶつ達が政権を握るようになった日本。投票率0%で続投決定のムラヤマ総理大臣(ツシマヤマネコ)が国を統治する!! 日本の問題点をあぶり出して燃やす、社会風刺行政ギャグ!! 時事ネタひとコマ漫画「文化庁チンアナゴ長官」も同時収録!!
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