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コラム 2019.08.06

『ムーちゃん通信』赤沼美里 発達障害と自閉症がもっと身近になるコラム!

ムーちゃん通信#8「加配ってなあに?」

『ムーちゃん通信』赤沼美里

発達に障害がある子が幼稚園・保育所に通うために大事な「加配制度」。そのしくみについてわかりやすく説明します!

障害のある子の保育を充実させるための制度です

障害のある子の保育には、その子どもの特性に合わせた支援が必要不可欠です。発達障害を含め、障害のある子を受け入れる認可保育所や認定こども園などで、特別な支援のための保育士を追加で配置することを「加配」といいます。

障害のある子も障害のない子とともに生活できるように、加配保育士はお着替えや食事、集団行動時など困りごとに合わせたサポートをします。多くの自治体では、発達支援に理解の深い専門家が施設を巡回しており、専門家の助言にもとづいた支援をしています。

加配の基準は自治体ごと

加配基準は市町村にゆだねられているので、自治体によって対応はさまざまです。内閣府が行った調査では、半数の市町村が障害児3人もしくは2人に対して1人の加配保育士を配置する基準を設けていると報告しています。一方で配置の基準を定めずに、障害の程度によってマンツーマンの支援を認めている自治体などもあります。

障害のある子が複数のクラスにいることも考えられ、この場合には残念ながら1対1の支援は望めないかもしれません。

それでも保育士の加配があることで障害のある子の困りごとが減るほか、担任はクラス運営に集中することができます。さらに障害のある子にとって過ごしやすい環境は、障害がない子にとっても過ごしやすい環境であることも加配制度のメリットといえるでしょう。

「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より

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幼稚園でも場合によっては可能です

保育所と同じように公立幼稚園では、多くの自治体が加配制度を採用しています。私立幼稚園でも、加配申請をすると市町村から特別支援教育のための補助金を受けることができます。しかし補助金だけでは、加配教諭の雇用をカバーできないのが現状です。そのため加配申請をしても、実際に加配教諭を配置してくれるかどうかは幼稚園の判断に任されています。

保育所・幼稚園で加配職員を雇用できない場合には、障害のある子が過ごしやすいように環境を整えたり、フリーの職員を重点的に配置したりすることなどで支援の充実をはかっています。

ムーちゃんからひとこと
申請しなくても加配保育士がつく施設もあったり、申請しても加配がつけられなかったり・・・障害のある子どもたちへの支援は広がってきているけれど、まだまだ地域や施設によって差があるよ。障害があってもなくても、どこに住んでいても過ごしやすい社会になってほしいな。

ムーちゃん通信

【参考文献】
・内閣府『平成30年版 少子化社会対策白書』(内閣府、2018年)
・内閣府子ども・子育て新システム検討会議作業グループ 基本制度ワーキングチーム『障害児に対する支援について 第7回基本制度ワーキングチーム説明資料』(内閣府、2010年)
・西川ひろ子・永田彰子/著『加配保育士がとらえる特別支援保育の課題と他機関との連携』(安田女子大学紀要40号、2012年)
・みずほ情報総研株式会社『保育所における障害児保育に関する研究報告書』(みずほ情報総研株式会社、2017年)
・文部科学省『幼稚園における障害のある幼児の受け入れや指導に関する調査研究』
(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/youchien/1218189.htm)(文部科学省、2018年12月26日参照)
・保育園を考える親の会/編集『はじめての保育園: 保活から園生活まですべてがわかる』(主婦と生活社、2014年)

次回は8月13日更新です!

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『ムーちゃん通信』赤沼美里

『ムーちゃん通信』赤沼美里

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