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コラム 2019.08.13

『ムーちゃん通信』赤沼美里 発達障害と自閉症がもっと身近になるコラム!

ムーちゃん通信#9「尖足歩行ってなあに?」

『ムーちゃん通信』赤沼美里

自閉症スペクトラムの子に多い「尖足歩行」。かかとをつけずにつま先だけで歩いているとこんな弊害が…!?

自閉症の子のつま先歩きは感覚のアンバランスが原因

尖足歩行とは、かかとを床につけずに足指の付け根だけで歩く「つま先歩き」のことで、自閉症スペクトラムのある子によく見られる行動として知られています。このつま先歩きには、感覚に関係した3つの理由が考えられています。

1. 足の裏の感覚が過敏で床につけないため
感覚刺激が過敏だと、他の人にはなんでもないものでも触れると痛みを感じたり不快に感じたりすることがあります。特定の場所でつま先歩きをしている場合には、床の素材がその子にとって嫌なものなのかもしれません。

2. 自分で刺激を取り込もうとしているため
感覚刺激に反応しすぎてしまう子とは反対に、刺激を感じにくい子もいます。感覚を求めている場合にも、自分で感覚刺激をつくりだそうと(自己刺激)つま先で歩くことがあります。

3. 脳の目覚めの状態を調整しようとしているため
体の揺れや傾きなどに体のバランスをとるのに必要な感覚を前庭覚といい、気持ちや心拍数をコントロールする自律神経とも深く関わっています。

前庭覚を感じにくい人は、刺激を受けても気持ちを落ち着かせる弱い刺激となり、眠くなってしまうことがあります。私たちも眠くなると意識せずに首を回したり、腕や背筋を伸ばしたりしますよね。同じように、つま先歩きをして感覚を刺激することで脳を起こそうとしているのかもしれません。

「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より

「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より


「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より

「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より


「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より

「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」2巻より

感覚遊びがオススメです

かかとをつけて歩けるようになるためには、遊びを通じて感覚の発達を促すのがオススメです。

感覚刺激に敏感な場合には不快な床を無理に歩かせることは避け、その子にとって心地よい素材に変えてあげましょう。反対に感覚刺激を求めている場合には、感覚を刺激する遊びをたくさん取り入れてくださいね。

かかとをつけるためにオススメの遊び

感覚刺激にオススメの遊び

・クッション渡り(クッションをつなげて、クッションの上を歩く)
・山からジャンプ(布団やマットなどで大きい山と小さい山をつくって、大きい山から小さい山にジャンプ)
・平均台歩き
・ハイキング

・ブランコ
・トランポリン
・縄跳び
・台からジャンプ

ムーちゃんからひとこと
山登りや川遊び、公園のすべり台やアスレチックなど、外遊びには感覚遊びがいっぱいなんだよ。親子で楽しみながらいっぱい取り組んでね♪

ムーちゃん通信#9「尖足歩行ってなあに?」

ムーちゃん通信#9「尖足歩行ってなあに?」

【参考文献】
・木村順/監修『発達障害の子の読み書き遊び・コミュニケーション遊び 感覚統合をいかし、適応力を育てよう2』(講談社、2011年)
・鴨下賢一/編著、池田千紗・小玉武志・髙橋知義/著『発達が気になる子の脳と体をそだてる感覚あそび』(合同出版、2017年)
・土田玲子/監修、石井孝弘・岡本武己/編『感覚統合Q&A 改訂第2版 子どもの理解と援助のために』(協同医書出版社、2013年)
・Osnat Teitelbaum・Philip Teitelbaum/原著、坪倉ひふみ/監訳『自閉症かな?と思ったとき──寝返り、ハイハイ、お座り、歩行からわかること』(診断と治療社、2014年)

次回は8月20日更新です。

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『ムーちゃん通信』赤沼美里

『ムーちゃん通信』赤沼美里

Souffleで公開中のマンガ「ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜」がもっとよくわかる! 医療ライター赤沼美里によるコラム連載。

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