担当から、この連載が書籍化されたものが外部の「新成人に読んでほしい本」的な企画に選ばれた、と連絡があった。
今まで「これからスマホを持つ子供向けに書け」「新社会人向けに書け」と言う旧担当の要請に諾々と従ってきたが、それが認められたということだ。
おそらく新成人諸君はこれから「指示待ち人間になるな」的なことを人生のパイセン風の方に言われると思うが、指示が的確であれば「俺が考えた最高に自発的ないらない行動」をとるより思考停止で指示だけ聞いている方が評価されるのである。
つまり本当に大事なのは、指示を出す人間の指示が的確か、そして今目の前でアドバイスをしているパイセンが本当に人生のパイセンなのか、それとも自分より無駄に20年生きているだけの中年なのか見極める「人を見る目」ということだ。
つまり「新成人に読んでほしい本」もそう言われて何も考えずに購入するのではなく「選んだ奴の気は確かなのか」という点を疑ってほしいが、これに関しては、選者は正気を疑うレベルで冷静だし選球眼もあると私が保証するので、今すぐポチってほしい。
ちなみに「ポチる」と言う言葉は若者に通じているのだろうか。「チンする」が通じないどころか下ネタと捉えられかねない昨今、むしろ若者にはこちらが教えてほしいことだらけだ。
本書は、SNS、そしてネットとの付き合い方を説いたものなのだが、そもそも書いている奴がネットにハマって進学断念、スマホ依存で会社をクビ、今もスマホを一日20時間手放せず仕事が全く進まないという、典型的ネットやSNSと上手く付き合えなかった人、しかも現在進行形なのである。
そんな人間がネットとの付き合い方を指南すると言うのは、今まさに包丁の刃の側を握って流血している人が「刃物の正しい使い方を教えます」と言っているようなものかもしれない。
それを考えると担当の提案も「若者にネットとの付き合い方を教えてやってくださいよ(笑)」という、ただの煽りで、それを真に受けてしまっただけなのかもしれない。
しかし、学校の授業で保健体育の教科書をただ読み上げるより、学校を中退し、好きでもない女とそれそっくりな子供5人を時給890円で養っている人が「避妊は大事」と言う方が説得力がある。
ネットで本当に大変なことになった人だからこそ「ネットは使い方を間違えると大変なことになる」と言う言葉にも重みが出るのだ。
そういう「重み」に関してだけは保証できるので、新成人の人は安心してチンしていただければと思う。
次回は5月31日更新です。
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