先日「国税局からのお知らせ」というメールが来た。
税金を滞納しているから早急に払え、という詐欺メールである。
私はその時点で春から矢継ぎ早に請求される税金を支払っていたし、なんなら今月も税金を払う。
これ以上払うべき税金があるはずがない。万が一あったとしても、そっちがあのチャック付き透明の袋持参で集金に来るべきだ。
よって見た瞬間から、詐欺だろうが詐欺でなかろうが「払わない」という結論だけは決まっていたので、記載されていたURLをクリックすらしなかった。
その後、家の窓を割るなどして落ち着いたのち調べてみるとやはり詐欺であった。さすがに国税局が「ショートメール」で督促を送ってくることなどあり得ない。まだ「ファックス」で送られて来た方が「我が国らしさ」があって騙されたかもしれない。
このように、ネットに触れていると様々な詐欺に遭うチャンスに恵まれるし、今回のように杜撰なら良いが、騙されたことにすら気づかない巧妙なものもある。
しかし、知らないうちに騙されているよりも怖いのが、知らないうちに加害者になっているパターンである。
現実世界なら、知らないうちに知らない人に殴りかかっていた、気づかないうちに全裸で外に出ていた、ということはあまりないはずである。
しかし、そういうことが起こりかねないのがネット、そしてSNSの恐ろしいところである。
まず一番カジュアルなのがデマの拡散だろう。かわいいおキャット様の画像を見た瞬間RTしたら無断転載ということもある。
またインフルエンサーになっていたら、いつの間にかステマに加担していることもある。
これらのことは、多少の知識と、おキャット様の画像を見ても秒でRTしない精神力があれば回避できるし、もし悪気なくやってしまっても最悪民事であり、両手首に重めのメタルアクセがつく事態にはなかなかならない。
しかし、最近とても巧妙な、知らないうちに犯罪に加担させる手口を見かけた。
それを見たのもTwitterなので嘘だったら、それこそデマの拡散なので話半分に聞いてほしいが、なくはないはずである。
まず、SNS上でお金配り企画に参加したところ2万円当選し、振り込みのために口座を教えたら200万ほど振り込まれ、今年ホットな誤振込なので返してほしいと連絡が来たそうだ。
何故か返金は手渡しを希望され、指定の場所に行き200万を返したところ、返金してくれた礼として10万ほど渡されたらしい。
そして後日「振り込め詐欺の受け子」として逮捕されたそうだ。
つまり自分の口座が振り込め詐欺の振込先に利用されたということである。
騙された形ではあるが、10万受け取っていることから「気づいていたのでは」と詰められることは避けられないだろうし、前科がつく可能性もある。
多少不自然さはあるが、同じ状況になったら引っかからない自信はない。
予防策として、ネット上で住所氏名や口座番号など、ディープな個人情報は聞かれても答えないということを徹底するしかないだろう。
そしてお金配りなど、有名な企画をパクった企画にも注意が必要である。
RTだけでお金が配られるという実績が本当にあるから、似たような企画を信じてしまうのだ。
そういう企画は本家、または有名企業がやっている物以外信じるべきではないが、当然本家だと偽っている詐欺もあるだろう。
かわいい猫を見てもすぐRTしない、そして友作を見たら偽友作と思うことが重要である。
次回は10月11日更新です。
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