Xは季節など無視して1年中奢り奢られ論争をしているように見えるかもしれない。
実際昨日も初デートで奢ってもらえなかったという投稿に「いい加減奢り奢られ論争はやめてこうしたらいい」と、論争を広げていく方向の人を見かけ、「泥」という存在しない季節を感じたのだが、それでも4月はX上でも季節感を感じやすい方だ。
まず「エイプリルフール」がある。
エイプリルフールと言えば、一昔前まで、個人のみならず企業含めた一大ネタ見せ会場として大いににぎわっていたのだが、「嘘」という特性が今の世の中に合わなくなってきており、不謹慎な嘘であればもちろん怒られるし、どれだけ秀逸な嘘でも、「騙された」と言って怒り出す人間が現れたら、謝罪せざるを得ない炎上リスクの高いイベントと化している。
よって今年のエイプリルフールネタは、嘘と同投稿内に「※エイプリルフールです」と書いてある、嘘とネタバレが同時タイプが主流となっていた。
つまり、「ドッキリ大成功」の札を掲げながらドッキリを仕掛けているようなものであり、「#エイプリルフール」というタグつきの嘘を見るたびに、「まこと日本は窮屈になり申した」としんみりするまでになっていた。
もはやエイプリルフールは「面白い上に誰も傷つけない嘘以外つけない日」と化しており、安易に乗ると火傷をしかねないため、静観でやり過ごすのが最善のようにも思え、実際果敢にも挑んだ公式アカが「嘘があまりにもつまらない」という意味でバズったりもしていた。
どちらにしてもSNSでのエイプリルフールは下火傾向にあるのだが、それより今時期盛り上がりを見せているのが、「新社会人」を巡る投稿である。
まず、春になると変質者が現れるというが、それよりも現れるのが「新社会人にアドバイスを贈る人」である。
どこの誰で一体何目線で言っているのか謎であり、特に「新社会人のみなさん…」と脳内に直接語りかけてくるタイプのアドバイスは、時代についていけてない人のアドバイスなので聞く必要はないが、有用な場合もあるし、有用であるならSNSで広く知られた方が良いとも言える。
それよりも心配なのが、入社3日目にして会社であった具体的なエピをXに書いてしまっている場合である。
「もう辞めてきた」であれば、その判断の早さ、そしてせっかくだからXのネタにしてやろうという逞しさは今後社会をサバイブするにおいて大いに役立つだろう。
しかし今後も勤める予定の会社の話を即ネタにしてしまう迂闊さはいつか大事故を起こす予感がする。
研修が終わる前に、パワハラからセクハラまで一通り受けたという被害報告であっても、最初に駆け込むのがSNSというのはお勧めしない。
すでに、Xでは新社会人による会社で受けたハラスメント相談が繰り広げられていたが、X民ですら「まずは人事か法務に相談した方がよい」という真っ当なアドバイスをしているほどだ。
Xでの告発というのは、正規ルートで対処されなかった時の最終手段と思った方がいい。
だが、新卒者にSNSの使い方を説く前に、企業側の方が社員の訴えに耳を貸さず、Xに書かれて炎上してから動くことがどれだけダサく企業イメージを損なうことかを理解し、「SNSに書かれる前に対処」を心がける必要がある。
次回は4月29日更新です。
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