夕食時にローカル報道番組を見るのだが、その中で「老がSNSで詐欺に遭った」というニュースをたびたび見かける。
老でも電子機器やネットは使えた方がいいとは思うのだが、自宅訪問や電話に加えネットという、陸海空全制覇で詐欺られる危険性が出てくるため、親にはネットに触れてほしくないという子世代も多いのかもしれない。
内容は投資詐欺が多いのだが、明らかに「国際ロマンス詐欺」だろうと思うものもある。
70過ぎの高齢者が自称マカオ在住の20代女性に老後資金を溶かしたというのはグロすぎるため、「全身を強く打って死亡」のようにボカしてはいるのだが、明らかにそうだ。
詐欺は「自分は絶対引っかからない」という奴ほど引っかかるというが、国際ロマンス詐欺は特にそうだろう。
それに子どもが存在しない人間に息子を名乗る特殊詐欺が無効なように、投資詐欺であれば、「投資する金がない」という理由で被害を免れるかもしれないが、金銭欲よりも三大欲求であらせられる「性欲」を刺激するロマンス詐欺の方が、人間の判断力を奪うはずだ。
たとえ手持ちがなくても、アニータ(仮名)のためにどこからか借りて送金してしまうかもしれないし、特にモテた経験がない奴ほど引っかかりやすいだろう。
しかし、モテる経験はできなくとも、国際ロマンス詐欺の手口を事前に知り、「あっ、これ警視庁HPで見た奴だ!」と進研ゼミして被害を免れることはできるはずだ。
そんなわけで、国際ロマンス詐欺の手口について調べてみた。
まず、マッチングアプリやSNSで相手からコンタクトがあり、その後「別のサービスでやりとりしませんか」と提案されるという。
「別のサービス」と言っても9割が「LINE」だそうである。つまりネットで出会った人間の「LINEで話そう」という提案を断り、「それよりミクシィ2やってる?」と言い張り続けることで国際ロマンス詐欺は9割防げると言っても過言ではないが、それではまともな出会いも9割なくなってしまう。
ではLINEに移行してからどんなやりとりがあるかというと、「好き…」という語彙を失ったオタクのようにストレートな恋愛感情をぶつけてきたうえで、ところで良い投資がある、会いに行くための旅費が欲しい、母が3人ほど病気である、など様々な名目金を要求してくるという。
あまりにも単純すぎるが、異国の者からのたどたどしい日本語によるストレートな告白だからこそ胸に来るものなのかもしれない。
被害例として英国在住の韓国人男性と一度も会わないまま結婚の約束をし、合計500万円を渡した40代の女性など著しく冷静さを欠いた話が挙げられているが、明日は我が身だ。
ちなみに、まずどこでファーストコンタクトを取られるかというと、男女ともにマッチングアプリが一番多い。確かに最初から出会いに前のめりな奴を狙った方が効率がいいに決まっている。
では逆に、私が貼りついている「X」の危険度はいかほどかというと、なんとXで国際ロマンス詐欺被害に遭う女は、限りなくゼロ%に近いらしい。
確かにXをやっているような女にロマンス詐欺をしかけるのは、ハロワで婚活するようなものだ。
つまり国際ロマンス詐欺だけに関しては、「Xを使うのが最大の防犯」ということである。
次回は8月19日更新です。
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