ハードコア犬占い【2月16日～2月29日の運勢は？】

イラスト：うかうか

おひつじ座

もじゃもじゃ頭のキャンディガールが、まん丸メガネで登場だ！ 向こうからこっちにやってくる！ コーンにがっつりいったトリプルは、チョコミント、ベリーヨーグルト、そしてまさかのチョコミント！ うっひょー！イカしてるていうより、イカれてるぜ！ラジコン片手になんかしながら、内回りに乗ったと思ったら外回りから降りてくる！ 時空の概念おかしいし！ まぁそんなキャンディガールも、小さい頃はもじゃもじゃ頭をからかわれ、内気な少女時代を過ごしたらしい。14歳の時に静止軌道ステーションで観たモジャースのショウが、彼女を変えた。ポップコーンと塩キャラメルと、チョコミントアイスのロックンロールパーティに、パクッといかれちゃったてわけ。炸裂しそう、ていうか炸裂しかしていない彼女が向こうからこっちへ、内回りから外回りへと移動するのを、おまえは眺めている。それは映像だ。ちょっと可愛いが、まぁ言えば広告だ。あまり感情移入するな。もじゃもじゃ頭はカツラかも知れないが、そこに一人のガールがいるのは間違いない。そいつと語り合えるかどうかだ。2/21から3日間、心を落ち着けて眺めてみろ。

ラッキーコア：菩提心

おうし座

「悪い子はいねがー！」とやってくるなまはげに対峙し、「ここには悪い子なんていない。お引き取りください。」と毅然として言い返すと、なまはげは意外とスゴスゴと帰っていく。前提と仮定は、断言の前では無力だ。子供たちを守るのは大人の役目だから、おまえも毅然として断言しろ。「えー…どうだろう…」なんてモジモジしても、なまはげ野郎の思う壺だ。本当は一人二人、悪い子だってそりゃいるだろう。だけどおまえ、「はい、あそことあそこにいるのが悪い子です！」なんて、言えるのか？ それよりおまえはどうなんだ。おまえは悪い子か、そうじゃないのか。なまはげが問うているのはそういうことであり、おまえが証すのは事実ではなく意志だ。悪い大人に迎合するより、悪い子たちと共にあれ。ふにゃふにゃするな。悪いことはビシっとしないとダメだ。でもまぁいつもビシビシだとおまえもなまはげになってしまうから、まぁいいか、ていう感覚も大切だ。昼間にこっそりお菓子を食べて、ちゃんと片付けておくんだ。2/17はビシっと、2/27はふにゃっとしろ。

ラッキーコア：シール

ふたご座

銀河系創作ダンスコンクールの二次予選で、おまえとチームは順番を待っている。シリウス時間であと3日間くらいは待つから、その間、会場の周りをうろうろする。クレープ屋と魯肉飯屋とビリヤード場と、あとなんかの記念館があるだけで、まったく退屈だ。もう何度も繰り返して体に沁み込んだ振り付けを、もう一度繰り返す。日の出から日没まで90分くらいだから、同じ振り付けが朝日や夕日に照らされて、いろんな表情をみせる。そうか、この振り付け、こういう意味だったんだ。コンクールなんかより、ここでずっと踊っていたいかも。記念館の大ガラスの前では、別のチームが練習をしている。やっぱり退屈しながら、朝日と真昼と夕日に照らされて踊っている。どちらからともなく声をかけ、仲良くなった。お互いのチームの振り付けが、知らない星の神話みたいだ。まぁ、まさにそうなんだが。SNSを交換する。こんどコラボしようよ。しようしよう。さっき真夜中だったのに、もう朝だ。グミ食べる？ サンキュー。2/23におまえの星が魚座に入り、おまえは振り付けを憶いだす。朝昼夕と、それぞれ踊ってみろ。

ラッキーコア：お菓子交換

かに座

おれたちは実は、小さな粒でできている。まさか！と思うかもだが、事実だ。さっぽろ雪まつりとかで、でっかい雪像つくるだろ。しかし、あれも実は小さな雪の粒でできている。形というのは、ある程度大きな、一かたまりになってはじめてみえるもので、小さくみていくと、全て粒で、まぁだいたい同じだ。厳密には粒っていうか、なんかどうなんだ的な何かが、シパシパしている。おれたちはそれぞれ違っているが、粒々がシパシパしてるという点では大差ない。じゃ個性って何だ？ それは動きだ。形ってのはつまり動きなんだ。布団のなかで夢を見ている時も、おれたちの心が動いている。それがアイスとか餃子とか子犬の夢になる。夢もつまり、粒々がシパシパする現象だ。おれたちの体も、地球も、夢も全部そうだ。シェークスピアは「夢と現実は同じ系で織られている」と言った。さすが、上手いこと言うよな。なんかちょっとどうしよう、て時には、全部粒々だと思え。そして風を感じて、ちょっと揺れて、シパシパしてみろ。意外となんてことないってことがわかる。2/24の満月は、粒々になって夢をみろ。

ラッキーコア：映画

しし座

おれたちは今、かつてない程いろんなことを憶えているが、それでもせいぜい、7千年くらいのものだ。それ以上前のことは、あまり憶えていない。一番古い洞窟壁画が3万年前とか6万年前とかだが、それは記憶というよりは夢に近いだろう。30万年前にホモ・サピエンスに分化して、6万年前に洞窟で絵を描いて、そこから今のおれたちに繋がっていると思ってるわけだが、はっきり憶えているのが7千年くらいなら、本当はもっといろいろあったとしてもおかしくない。なんなら地球ができてから48億年経っている。おれたちは憶えている時間より、憶えてない時間のほうが圧倒的に多いということだ。インターネットも量子コンピュータも宇宙空港も、昔もあって、消え失せたのかも知れないだろ。でもまぁ、地球で起きたことは、だいたい何かしらの痕跡を残す。痕跡が見つかってないなら、やっぱりなかったのかも知れない。それならそれで、今ってスゲェ、てことだ。恋でもなんでもすればよく、全ては一度っきりで、つまり最高だ。2/20におまえの星が魚座に入った後、おまえが見る途方もない夢が、2/24の満月に照らされる。お香を焚いて、一度っきりの瞬間を味わってみろ。

ラッキーコア：原始人

おとめ座

冥府の番犬ケルベロス、通称ケルちゃんは、頭が3つある姿で有名だ。有名だが、本当に頭が3つあるわけではない。あれはストロボの原理を利用した隠し芸で、光の点滅に合わせて素早く頭を動かすことで、3つあるようにみえるんだ。皆が驚いたり、喜んでおやつをくれたりするから、ケルちゃんはすっかりこの隠し芸が上手になった。そう思うと、ぐっと親近感が湧くよな。隠し芸といえば、猫も一生に一度だけ、こっそり浄瑠璃を踊る。そうそう見れるものではないが、稀に特にお世話になった飼い主にだけ、恩返しとして見せることがある。おれは見たことがないが、おれの祖母が昔、満州で見たらしい。おれたちは皆、それぞれの隠し芸を持っている。おまえはそう思ってなくても、他の誰かからみたら、やっぱりそうだったりするんだ。なんでもいいから、やってみろ。なにかしらの恩返しだと思えば、そこに気持ちが入り、特別な瞬間になる。それは星が瞬くように他愛無く、美しい。2/24の満月の光を浴びて、おまえの浄瑠璃を踊れ。頭を素早く動かすのでもいい。

ラッキーコア：夜

てんびん座

熱々の麻辣坦々麺をフーフーしながらいただく前に、一風呂浴びるみたいな感じでドボン！と飛び込んでみたらどうだ？ ミルキーで麻辣な刺激を全身で感じて、宇宙全体が熱々になる。おまえが麻辣坦々麺を食べているのか、麻辣坦々麺がおまえを食べているのか、わからなくなる。食べるというのは、そういう一体感のことだ。恐竜の化石が石油になるみたいに、おまえも麻辣坦々麺も、いつか星になる。麻辣坦々麺にドボンといくのはちょっと…というなら、パフェでやってみろ。古代の不思議な神を祀る寺院みたいなパフェを、内側から眺めてみるんだ。メロンもイチゴも星座になって、ホイップクリームの銀河を巡っている。涙が溢れるだろう。誰にも聴かれない、秘密の祈りが込み上げる。800円とかでそんな体験ができるんだから、インターネットなんて本当は必要ないのかもな。まぁ便利だからあれするが、とにかくおまえ自身がインターネットで銀河系なんだ、てことを覚えおけ。2/17は、愛し合うように食べてみろ。

ラッキーコア：バスソルト

さそり座

満月の浜辺で、裸の労働者たちが舟を曳きながら歌っている。エイコーラー… ヨイソーラー… もぅひぃとぉつぅ、エイコーラー… 労働は過酷で労働者たちの顔は厳しいが、月光に照らされた裸体は彫刻のように美しく、残酷で、恍惚としている。永遠のような夜から舟を手繰り寄せ続け、船の荷からこぼれ出す宝石が歌になり、珊瑚になり、砂になり、星になり、影絵になる。音楽室で聴いた舟歌のレコードは擦り傷と矛盾だらけで、記憶は継ぎ接ぎの大漁旗になって体育館に飾られている。物語は始まると同時に終わり、本に綴じられる。本占いをしよう。舟歌があるなら、本歌もあるはずだ。歌いながらページをめくれ。何ページでも、どこまでも、永遠を撫でるように、舟を曳くように。突然、眠気に襲われて、気絶するように崩れ落ちる。始まりと終わりを綴じた本が、海の底に沈んでいく。それは海底で何億年か眠った後、「乙姫の涙」という宝石になる。おまえは、読者でも、作者でもなく、強いて言うなら歌だ。2/17に占った後、2/27に憶いだせ。

ラッキーコア：乙姫の涙

いて座

「カフェ・エデン」で変な博士とママが話し合っている。昔はちょっと流行ったキャバレーだったが、今は古い椅子と机とレコードプレーヤーと、コーヒーの匂いと猫のあくび、それっきりの、骨董屋みたいな店だ。ママはこの店でもう一度、華やかなショーをやって客足を呼びたいらしい。週に2回やってくる変な博士に、照明や小道具のアイデアを話して、何か使える発明はないかと催促する。変な博士はいつも興奮して、最新の発明の話をするが、何を言ってるのか今ひとつ、わからない。ウィンナーコーヒーの生クリームが溶け切る頃、ママはため息をついてマンボのレコードをかける。ママの踊りはたいそう評判で、サモハンキンポーが観に来て一番前に座ってたことをいつも自慢するが、変な博士は聞き流す。噛み合わない二人だが、いつか、ささやかなショーが再開するだろう。博士とママ、そして猫とロボが、マンボを聴きながらそれぞれに、想いに耽っている。2/25の7:30に、新しいショーについて考えてみろ。

ラッキーコア：「おや？」ていう顔

やぎ座

一喜一憂は、若者の特権だ。おまえが若者なら、一喜一憂しろ。おまえが若者ではないなら、一喜一憂するな。まぁしてもいいんだが、あまりドタバタするなってことだ。コーヒーと紅茶の香りが入れ替わるように、静かにそれとなく、雰囲気が変わり続ける、それが大人の一喜一憂だ。若者の一喜一憂は、もっと素早い。それは疲れるが、若者は元気だから大丈夫なんだ。クタクタになるまで一喜一憂して、スコーンと布団で寝ればいい。要するに、速度の話だな。年齢は関係ない。好きなだけ喜び、憂いて、疲れたら寝る、それが基本だ。寝ると夢が始まる。さっきまでの一喜一憂とは全く関係ない、アナザーストーリーだ。未来が一つではないということは、現在も一つではない。おまえはいつも、一番いいやつを選べるし、選んでいる。一喜一憂のお供は、上質なお茶とお菓子、そして中華料理だ。ドキドキハラハラしながら、いい気分でいろ。疲れたら中華食って寝ろ。わかったな。銀河系からのチャネリングメッセージは、寝ると受信して、憶えていない。それでいい。2/27の夕食は中華だ。わかったな。

ラッキーコア：薬草系

みずがめ座

いよいよ勢揃い、てところだな。最後のやつを入れて、係の人が指差し確認して、扉を閉じる。ここから先は話が違うぞ。今までとは気持ちも服も変えて、「さぁところでどうするよ」と、海賊みたいな顔してドカっと座ってニヤッと笑って、話しを切り出せ。扉が開いている時と、閉じている時では、ルールが違う。あんまり開けたり閉めたりするな。かつて扉だったところはいずれ壁になり、次の扉がどこかに現れる。そんなことを考えていても仕方ないんだ。最後にキスしたのはいつだ？ 大きなお世話だったな、すまん。いやまぁ、ちょっと憶いだしてキスとかしてみると、面白いかもだろ。新しい時代には新しい口づけが、あって然るべきだろう。懐かしいとかじゃなく、なにこれ！？ていうキスを、実際にまたは象徴的に、やってみろってことだよ。おれたちは微生物の雲を纏っていて、境界は曖昧だ。潔癖症てのは、まぁ一種の幻覚だ。おれたちは事実、全部まぜこぜだ。昔のアニメをみろ。レゲエバーにいけ。それもなんだか、ていうなら腕立て伏せしろ。ビッグバンみたいなキスに降伏してみろよ。いろんな意味でだ。

ラッキーコア：ジャークチキン

うお座

星占い的な話でいうと、2/24満月以降、うお座のいいとこ炸裂まつりだ。2/28なんかが結構な勢いであれなんだが、まぁ別に大したことは起きないかも知れない。うお座のいいとこ炸裂まつりが、おまえのいいとこ炸裂まつり、とは限らないからだ。おまえにはこだわりがある。それでいい。貫くおまえはカッコいいし、好きだぜ。だいたい12星座占いなんて、雑すぎる話だ。そりゃそうなんだが、まぁ待て。せっかくのまつりでもある。おまえのこだわりは引き出しにしまっておいて、めっちゃ世間の「うお座」を演じて、まつりを楽しむのも手だ。おまえはただのうお座野郎で、世界はまつりを楽しんでいる。うお座といえば夢だ。そこいら中、夢かうつつかわからなくなった連中がひっくり返っている。今は何を言っても、皆信じるだろう。信じるていうより、何が何だかわからない、て感じだ。それでもまつりなら、それは楽しいはずだ。毎日まつり気分でいろ。2/28は本祭だ。バンドでライブとかやってもいいくらいだ。誰かを誘え。夢を見てムニャムニャしろ。世界はそれっきり変わってしまい、もう二度と戻らないし、誰も憶えていない。おまえの好きな夢に飛び込むんだ。

ラッキーコア：断言