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Souffle(スーフル) Souffle(スーフル) 息、できてる?
コラム 2020.09.29

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#101 SNSはやりたいことの邪魔をする?

やめたいのにやめられない。

ほがらかSNSライフ前に、仕事や家事など、やらなければいけないことがあるのに気づいたらツイッターを見ていたという現象は良くあるが、最近、ゲームや映画鑑賞、お絵かきなど、今まで楽しかったことさえツイッターに比べると「面倒くさい」と感じ、結局ツイッターを見るだけで休日が終わっているという人が増えているように思う、という話をした。

つまりツイッターをやりすぎると、やるべきことは出来ず、楽しかったことからも遠ざかり、興味が失せ、最終的には自分では何もクリエイトせず、ただ他人が排出した140字のお気持ちに感情を左右されるだけの、誰が何のために作ったのかよくわからないマシンになってしまう可能性がある、ということだ。

そうならないために、時にはツイッターやネットを強制的にでも断つ必要があるということである。

現在、時間もやる気も奪われ、見てもイライラするだけだけのSNSやネットを断ちたいと思っている人も多いかもしれないが、経験から言うといきなりパソコンをドラム式洗濯機にぶち込んでスイッチオンし、スマホを便所に流さない方がいい、まずその時点で物理的に生活に支障がでる

先日我が村が丸一日中停電すると言う事態が起こり、奇しくも強制的にネット及びSNSからログアウトするはめになった。

ネット以前に電気が止まっているので仕事もできないしテレビ類も見られないのだが、雑念を呼ぶ文明が全て失われたことにより「掃除」などいつもはやらない家事をやりだしたかというと、確かに起床して1時間はそんなことをしていたかもしれない。

しかし気づけば、やるべきことはやらず、楽しいこともせず、140字の文字も読まないマシンになっていた。

つまりほとんど「横になっていた」ということである。

このように、ネットやSNSが生活に支障を来すレベルで魂の一部になっている人間は、それさえ引っこ抜けば、その穴にすぐ別の物が入ってくるなどとは思わない方がいい。

ただ心に巨大な穴ぼこが空いただけになり、即廃人になる恐れがある。

そしてネットやSNSは時間泥棒であり、見なくてもいいはずの死体やウンコを次々に目の前に流してくれる地獄の回転ずしである。

先のコロナによる外出自粛でも、SNSの不安を煽る投稿に精神をGUYした人も多かった。しかし、何だかんだで虚無-KYOMU-にまで陥らならなかったのは、ネットにより外で何が起こっているかを知ることができ、SNSで顔も名前も知らないけれど性癖だけは知っている仲間との交流ができる、SNSがあったからとも言える。

このようにネットやSNSは我々の生活をハチャメチャにすることもあるが、ある種の人間にとっては「支え」であることも確かなのである。

柱をいきなり引っこ抜けばその家は倒壊してしまう。完全な害悪として断とうとするのではなく、上手く距離を置いてつきあうことが大事なのだ

もしくはネットやSNS断ちがしたいなら、それが抜けた穴を埋めるものをあらかじめ用意しておく必要がある。

それも「ツイッターをやらなくなれば、自然に掃除をしたり推しの絵を描きはじめるに違いない」というような緩い希望では、ネットを断った瞬間、即横になってしまう。

むしろ「俺はツイッターさえ止められればデキる子」という幻想が打ち砕かれ、余計病む。。

ちなみに担当の友人は、SNSを止めて瞑想をはじめ、亀を買い始めたそうだ。

依存クラスの人がSNS断ちをする時は「俺、このツイートを終えたら、瞑想と亀を飼うんだ…」という、死亡フラグ級の覚悟で挑んでほしい。

次回は9月29日更新です。

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『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

OL兼マンガ家から専業作家になったカレー沢薫さんが気づいたのは、「SNSにしか居場所がない」という事実。インターネットという大事な居場所を地獄にしないために、カレー沢薫さんが提案する、SNSとのほがらかな付き合い方とは?

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