先日ツイッターのボイスチャット機能「スペース」のホストに全ユーザーがなれるようになったという話をした。
ホストというのはデヴィ夫人のホームパーティで言えばデヴィ夫人ということである。
余計理解を遠ざける説明をした気がするが、要はそのトークルームの主催者であり、ホストの許可がなければそのルームで発言をすることが出来るし、発言が気に入らなければ追い出すことも可能である。
一見強い権限を持った大遊戯場スペースの女王様のように見えるが、人を選別するというのは想像以上にプレッシャーのかかる作業である。
「誰を呼ぶかで悩みたくないので結婚式は開かない」というゼロイチのゼロ側を選ぶザコには荷が重すぎるポジションだ。
つまり、自信を持って堂々とその部屋の主ができないならホストにはならない方が良い。
そう考えればデヴィ例えはあながち間違っていなかったような気がする「こいつを呼んだからにはこいつも呼ばないわけにはいかないよな」と眉間を押さえている夫人の姿は想像がつかない。
しかし、ホストが出来ないなら誰かがスペースを開くのを待つことしかできず、それでは1秒に10回エゴサする合間に5回ぐらいスペースが開かれていないか確認することになってしまう。
やはり自分が開きたい時に開ける方が良い。
そう思い、先日初めてホストとしてスペースを開いて見ようと思ったが、さすがに全く面識も共通点もない人間と話すのは無理だし、それが出来るなら今頃ツイッターではなくインスタをやっている。
よってスペースのトップに「話したことがある人と同業の方だけスピーカーとして入室可」と明記した。
正直同業だからと言って話が盛り上がるわけでもなく、むしろ「相手の作品を読んだことがない」と不幸な事故が起こる可能性の方が高いのだが、それでも「コマ全部に絵を描くのって大変じゃないですか?」という話ぐらいはできる。
そして初スペースを開いてから3分後、早速話したこともなければ同業でもない方から入室リクエストが来たので、私の初スペースは一言も発することなく3分26秒ぐらいで終了した。
私は今まで散々ツイッターのことを、神聖さを奪われたガンジス川と評していたが、そのドブっぷりを全く理解しておらず恥ずかしい限りである。
注意書きを守る守らない以前にドブ川の住人が「注意書きを読んでくれる」と思っている時点でスイートが過ぎたのである。
ホストをしたことがある人によると、外国人の人がいくら入室を拒否しても100回ぐらいして来ることがあるそうだ。
つまり、いくら注意書きをしたところで言語的に読めていない可能性もあり「何書いてあるかわからないが俺は入るし、入れてもらえるまでドアを叩き続ける」という狂人が跋扈しているのがツイッターなのである。
そんなゴッサムシティで果敢にもパーティを開いてくれるホストという名のデヴィたちには改めて感謝だ。
我々が適当なことをしゃべっている間、夫人はずっと背中で乱打されるドアを押さえているのかもしれないのである。
次回は12月7日更新です。
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