前回「アバター型SNS」の話をしたところ「もしかしてBondeeのことですか」と担当がアプリ名を当ててきたので、このアプリが世間に広まりつつあるのは確かなようだ。
しかし、担当は「平和すぎてつまらないので数日でやめた」そうだ。
ちなみに私にこのアプリを教えた別担当も、「やってはみたけどつまらないのですぐやめた」らしい。
そして私は概要を聞いた時点でつまらなさそうと思ったのでやっていない。
こんなに満場一致で「つまらない」というコメントが出てくるアプリに癒やしを求めなければいけないほど現在の若者が疲れているのだとしたら社会問題級の危機である。
国はもっとSNSに疲弊する若人のメンタルケアに予算を割くべきだ。
私も昨年四十路になったことにより、「年を取ると繊細になりすぎてフィクションでも重い話は受け付けなくなるから若いうちにいろいろ見ておけ」と、誰も求めていないアドバイスを勝手に言い出す「これぞ老化現象」なムーブをよく取るようになった。
しかし、コンビニなどで売っている「ご近所トラブル地獄変」のような漫画を喜んで買っているのも主に中年だろう。
真に繊細なのはやはり若者の方なのかもしれない。
だが、つまらないと言っているのは、Bondeeが受け入れられている「オシャレな若者」ではない。
最初から自分向けでないものに対し文句をいうのは、幼児向けに作られた服を中年が無理やり着て「破れたぞ、どうしてくれる」と返金を求めているようなものである。
おそらくターゲット層である、オシャレな若者にとっては面白いアプリなのだろう。
だが逆に、ダサい中高年がこぞって「つまらない」と感じるアプリがどんなものか気になってきたので、私も一応アプリストアまで確認に行ってみた。
この書き方でわかると思うが、やはりダウンロードまではいけなかった。
すぐ消すに決まっている、と言いたいが、ゴミを捨てずにとりあえず床に置く私が使わないアプリをすぐ消す、などという迅速な行動が取れるわけがない。
「最初からダウソしない」以外、アプリを整理する術がないため、最初から使わないとわかっているアプリをダウンロードするわけにはいかない。
そもそもこのアプリは「既存の友達とつながる」ことを目的とした内輪アプリである。
私がこのアプリをダウソするのは、髪の毛をとかすことを目的としたブラシをスキンヘッダーが購入するようなものだ、誰も幸せになれない。
よって概要を見ることしかできなかったが、どうやらこのアプリはシンガポールが作ったものらしい。
シンガポールといえば景観が美しいことで有名であり、ゴミのポイ捨てなどには厳しい罰則があるらしい。
そんな国だからこそ「きれいなSNS」を作ることにも長けているのかもしれない。
しかし、景観はキレイな方が良いが、人の心は必ずしもキレイなものを求めているわけではなく、実際Bondeeのキレイさを「つまらない」と出ていき「これだよこれ!」と言いながら、Twitterの汚水をゴクゴク飲みに戻っている奴がいるのである。
逆にTwitterのドブ水の美味さを再確認するために、Bondeeでストレスを感じてみても良いのかもしれない。
次回は3月28日更新です。
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