企業にとってもSNSはなくてはならない宣伝ツールになっているが、逆にSNSのせいで社の評判を著しく落とすこともある。
企業がSNSによって受けるダメージと言えばまず「バイトテロ」だ。
これは、アルバイトがバイト先の設備や食品で悪ふざけをする様をSNSなどに投稿する行為である。
これは、企業側からすればほとんどもらい事故である。
そんな奴を雇う方が悪いという厳しすぎる意見もあるかもしれないが、逆にバイトの面接というわずかな時間で「こいつ厨房の道具を股間に挟んだり材料を舐めて冷蔵庫に戻しそう」という狂気の片りんを見せる方が難しいし、もはやバイトですらなく客にテロされることも増えてきている。
これらの炎上はテロを行った個人が燃えているのであって、企業が燃えているわけではない。
だが「企業が運営している公式アカウントがSNSで不適切な発言をして企業イメージを失墜させる」という例も少なくはない。
記憶に新しいところだと、某タクシー会社が「女子ドライバーは全員20代でかわいい」などとつぶやき、大炎上していた。
このつぶやきしかり、不適切発言のほとんどは「良かれ」でつぶやかれており、それが世間的には吐き気を催す邪悪であることに気づけず投稿されている場合が多い。
この「世間ずれ」は誰しも持っているものなので、企業アカウントをSNS担当一人に任せるのは危険であり、つぶやく前に複数人でチェックしているような公式アカウントもある。
中には慎重になりすぎて「おはようございます。今日は天気がすぐれないですね」とつぶやくのに5名の印鑑を要し、つぶやくころには昼だし快晴になっている公式アカもあるらしいが、炎上という命取りを避けるにはそのぐらいした方が良いのかもしれない。
最近、バイトテロと公式アカウントのやらかしを交ぜたような、新種テロが観測されたようだ。
某100均メーカーの公式HPで「当社の公式アカウントをよそおった偽Xアカウントが発見されたので注意してほしい」とのアナウンスがされた。
これだけなら、ただのなりすまし事件だが、現在の調べによると、そのアカウントを作ったのは、その会社の店舗の一従業員であり、本社の許可を取らずに「公式アカウント」を名乗るアカウントを作成し、さらに「公式YouTubeチャンネル」も作ってしまったそうだ。
そのアカウントは積極的に他の企業の公式アカとも交流し、フォロワー数も急増していたという。
今のところ真相は定かでないが、会社のイメージを損なう行為をしたという情報はないので、本当に一従業員が会社のために「良かれ」でやった可能性はある。
人は悪意より、「良かれ」という善意で動いている時の方が危険なのかもしれない。
「良かれ」と思った時ほど一人では行動せず、「今度フラッシュモブでプロポーズしようと思うけどどう思う?」など他人に相談することが大事なのかもしれない。
次回は10月10日更新です。
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