スレッズやブルースカイなど、Xに似ているといわれるSNSに一応登録してみたが、自分でも思った通りXに貼りつき続けている。
しかし私がXがまだ生きているのに、Xの影を追い求めるという、生霊を追い回す悪霊みたいになっている間にも、世にはXとはまったく違うSNSが生まれているようだ。
そう言いながら、お構いなしにXの話を続けるのだが、先日Xのおすすめ欄で「勤務中に新入社員が『BeRealから通知が届いたんでやってもいいですか』と言い出して引いた」という投稿があった。なおその新入社員はほどなく辞めたそうだ。
まず突然「BeRealしてもいいか」と聞かれること自体「Togetherしようぜ」と誘われたかのようで少し面白い。
最近の若者は的話だが、むしろ30歳以上が「ちょっくらリアルしてきていいすか?」と言い出す方が事件性を感じる。
何故か聞いた方の居心地が悪くなる「BeReal」だが、SNSの名称であり、毎日1回異なる時間に通知が来て2分以内に投稿しなければいけないそうだ。
「今しかない瞬間をありのままに切り取る」という、まさに「BeReal」の名に恥じない、ギリギリで生きていきたい俺たちのためのリアルフェイスSNSである。
4年前からサービスが開始され、若者を中心に人気を博しているようだが、むしろ若者しか使いこなせないSNSである。
なにせ通知がいつ来るのかわからないのだ、当然仕事中などリアルを切り取っている場合じゃない時にも「いざ尋常にReal」という誘いが来てしまうのだ。
毎日リアルできるのは、比較的いつでもスマホをいじれる、学生などの自由な若者、もしくは私のように何故か平日日中でも家にいてXに貼りついている者、そして仕事中でも「リアルきめたいんすけど?」と言える社会人の枠に収まりきらない無頼漢だけである。
つまり、いろんな意味で大人とは言い難い状態の者しかリアルできそうにないので、そういう意味でも、できる時にやっておいた方が良いSNSだと言える。
私は現在極めてリアルしやすい環境なので、やってみてもいいと思うが、私のリアルは常にゴミで埋め尽くされた2畳半なので、投稿することなどないし、このような日課型のアプリは続いた試しがない。
しかしBeRealは、逆に日課を続けられる真面目な人ほど、それどころじゃない時にリアルしようとしてひんしゅくを買う危険性があるような気もする。
BeRealは、撮影に時間をかけ、日に何回も投稿できるインスタに対抗して作られ、SNS中毒を抑える効果を期待されているらしい。
確かにBeRealなら隙あらばスマホをいじり、投稿しようとするタイプのSNS中毒者は生まれないだろう。
しかし、「リアルは今しかないんで」と言って、仕事中でもリアルを抑えきれない、別タイプの中毒者は生み出してしまっている。
SNSは、我々人類にはまだ早すぎるツールだったのかもしれない。
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