編集側から「Xの広告枠で宣伝をしたいので、手前のアカウントでブルーバッジを取得して手前で漫画を投稿してくれ」と言われた。
ただのX漫画なら、作者自らのアカウントで投稿した方が拡散されやすい、というのはわかるが、広告枠なら作者がやる意味は特にないのでは、など聞きたいことは3億個ほどあったが、私は相手が編集者になると語彙が、ハーイ、バブー、殺す、の三種になってしまい、意思の疎通に時間がかかって面倒くさいので、とりあえず全て言われるがままに行った。
そして現在、金田一春彦監修かというぐらい多彩な語彙で、この件を他人に「おかしくないか?」と聞いて回っているところであり、概ね「おかしい」という返答をもらい、満足している。
この、当事者に対しては「無言不機嫌」という圧をかけながら、何故不機嫌なのか一切説明せず、他人には饒舌にことの詳細を偏った視点で語り、同意を求めようとする感じが「最高にX民」である。
広告枠のことはさておき、私のような「根性がXな奴」にブルーバッジがついていないのは逆に不自然なので、バッジ取得自体は正しかったと言えるだろう。
だが愚痴を言った人の中には、もっと詳しくプロモ内容に関して聞くべき、編集からの要請でやっているのに、現時点でブルーバッジ取得のための有料会費が、自腹になっているのは不当なので、その980円は必ず編集に請求すべきだ、という真っ当なかつ真剣な意見をくれる人もいた。
こちらとしては「他人の口から聞く編集の悪口には滋養がある」ぐらいの気持ちで言っており、すでに980円以上の栄養を取っているのでむしろコスパが良いとさえ思っているので、いざ「正式に立ち向かうべし」と言われたら、「いや、こっちもプロモ枠のことはよく知らないので、そういうものなのかもしれない」と逆に擁護に回りだす始末である。
これは、自分の夫のモラハラぶりを3時間熱弁しておきながら、いざ相談相手が「もう離婚しかない、いい弁護士を紹介する」と言い出したら「でもケンカの後には必ずハーゲンダッシを買ってくれるし…」などと言い出すのと同じ構図である。
愚痴というのは、吐き出した時点で完結であり、それに対し周りがビニール袋や雑巾を持ってきて右往左往しても、吐いた当人は「もうすっきりしたんで自分帰りたいんですけど」みたいな顔をしていたりするので、あまりマジになるとバカを見る。
Xの愚痴もつぶやいた本人はただ吐き出したかっただけである場合が多いので、助けやアドバイスを求めているようでなければ基本的に無視でよい。
だが、そのゲロに何故か赤の他人が大勢集まって、頻繁にゲロ品評会が行われるのもXの特徴だ。
次回は7月23日更新です。
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