闇バイトが再び問題になっているが、我らがXでは「猫」が闇バイトにおける「レクサス」の隠語であることが広まり、「うちのレクサス」と言って猫画像を上げるブームが起こっている。
いい意味でXらしい展開だが、発端は「大手すきまバイトアプリに堂々と闇バイト求人が載っている」という怖い話である。
もし私がこれを見つけていたら「コンビニレジは無理だけど猫ちゃんを捜すバイトならできるかもしれない」と思って応募していたかもしれないということだ。
闇バイトにひっかかるのは文章もまともに読めない情弱な若者と言われているが、一番気を付けるべきなのは、自分を識者だと思っている中年なのかもしれない。
しかし、闇バイトの人も「成功率」や「取れ高」は気にするはずである。
集合場所に現れた猫背の中年女性に老人宅を襲わせてもロンドンゾンビ紀行になるだけなので、大手銀行や警察を名乗って電話をかけさせたり、物を運ぶだけの簡単なお仕事をさせられたりして捕まるのだろう。
しかし名の通った求人会社が闇バイトだと気づかず掲載してしまったら、お手上げである。こちらも、ここに載っている求人なら大丈夫だろうと信用してしまう。
それでもSNSなんかでバイトを探すよりはマシだろうと思うのだが、最近の若者にとってSNSでバイトを探すのは割と当たり前のことらしい。
そんな危ないことはやめなさいと言いたいところだが、これは我々が親世代に「インターネットなんて変態と殺人鬼しかいないのだから、そこで出会った人間と会うなんてとんでもない」と出会い系を否定されていたのと同じ感覚なのだろう。
しかし親の言うことも100%間違いではなく、確かにネット上には一定数変態と、自分をまともと思っている変態もいる。それと同じようにやはりSNS求人にもヤバいものは含まれているのだ。
ヤバいものは見ればわかるし、見破れると思っているかもしれないが、高校生に対し「この求人は闇か光か」という問題を出したところ、正解率は2割程度だったそうだ。
もはや「このキャッチコピーはBLEACHかコミックLOか」レベルの難問である。
そもそも何故、SNSを使うのだろうと思うが、おそらく求人サイトでは見つけられないようなバイトがあるからだろう。
昔「オシャレなカフェでの働き方」という、その志自体がダサい記事を書いたが、個性カフェは求人誌や求人サイトに求人を出すことが稀であり、働きたければ、店個人がSNSなどで出す求人に応募するしかないそうだ。
つまり、SNSの方が話が早かったり、求人誌よりもイケてるバイトや割の良いバイトが見つかりやすいからそちらを利用しているのだろう。
しかし、話の早さや割の良さを追求した結果たどり着くのが日給2万の電話をかけるお仕事だったりもする。
SNSは便利なツールである。こんな便利なものがあるのに、紙の求人誌をめくっている奴はバカに見えるかもしれない。
しかし便利なツールは「犯罪者にとっても便利」なのである。
次回は12月10日更新です。
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