最近またSNSの誹謗中傷が原因とされる痛ましいニュースが増えてきている。
去年、タレントのフワちゃんが同じくタレントのやす子に対しX上で、「自害しろ」と要約するにフリーレソみたいなことを言って大問題となり、今も活動休止を余儀なくされている。
常に何かが燃えているでおなじみのXでも記録に残る大炎上だったが、よく考えてみるとSNS上では誰かが誰かに自害を命じる行為が日常的に行われている。
ヒンメル構文のブームは落ち着いたが、こちらのフリーレソアウラやりとりは消えるるどころか悪化しており、本当に自害してしまうケースすらある。
アウラも相当怖かっただろうが、相手が1人、そしてフリーレソとわかっているだけまだましであり、ネット上の誹謗中傷は、突然現れた知らん人たちから一斉に死を命じられるのだ。
不特定多数の人間から罵詈雑言や脅迫を受ける苦痛というのは体験した者にしかわからないものであり、ゾルトラークよりよほど「人を殺す魔法」だという。
ゾルトラークに対し防御魔法が開発されたように、誹謗中傷に対しても「法」という防御魔法はあるのだが、作中でも防御魔法には「消費魔力が高い」という弱点があり、そもそもその魔法を使える魔法使いにしかできない。
同じように誹謗中傷に対する訴訟という防御魔法は個人がやるにしては金と労力がかかり過ぎであり、宿屋で寝れば回復するというものでもないため、使える人間が限られているのだ。
使わないまでも「法的措置を考えている」とほのめかすことで抑止にはなるが、Xには「ブロックするなんてひどい」と怒り出す、防御は最大の攻撃論者もいる。
自衛のための法的措置検討を「訴訟をちらつかせて脅してきた」と捉えて、さらなる応戦に転じる者もいるし、「誹謗中傷の賠償金などたかが知れている」と金より中傷にかける思いを優先するノーガード戦法者もいたりする。
よって誹謗中傷に対する罰則を厳重化した方がいいという声も大きかったのだが、たとえそうなったとしても被害者が訴訟を起こさない限り野放しとなれば同じことだ。
つまりこれだけ問題になっている誹謗中傷の対応を、個人に任せようとするのがすでにおかしいということだ。
よってオーストラリアがSNSの提供側に16歳未満がSNSを利用しないようにする措置を求める法案を可決したように、日本でも去年からSNS側に誹謗中傷に対する措置を求める法改正案が出ているそうだ。
具体的にどのように改正するかは不明だが、ユーザーの通報に対し適切な措置をしなければいけない、またはSNS側が誹謗中傷を行っているアカウントに法的措置を取ることが義務付けられるなどが考えられる。
対象はユーザーが1000万人を超えるSNSを予定しており、日本ならインスタやTikTok、そしてもちろんXなどが対象になると思われる。
これで悪質な誹謗中傷が減ればいいのだが、誹謗中傷をする人間の中には「訴えられたところでどうせ支払い能力がない」という人も多く、さらにその上に「金払ってでも誹謗中傷したい」という人もいる。
誹謗中傷を禁じる法を作ったとしても、もしSNS側が「金を払ってでもユーザーの誹謗中傷を止めたくない」と言い出したらお手上げということだ。
そんなことを言い出すSNSはないと思いたいが、ブロック機能を改悪したイーロン率いるXなら十分あり得るし、イーロンなら罰金も払えてしまうのだ。
何も持っていない無敵の人も怖いが、やはり一番怖いのは持っているのに守ろうともしない無敵の人である。
次回は2月25日更新です。
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