UI(ユーザーインターフェース)というものがある。
簡単に言えば、我々が接する操作画面のことであり、スマホはもちろん便所に設置されている、便器からケツまで洗浄するボタン一式が並んでいる部分もUIだ。
「クソゲーとは内容がつまらないゲームのことではなく、バグだらけでロードに悠久の刻が必要なゲームのことだ」という名言があるように、スマホやアプリもどれだけ機能が優れていてもUIデザインが死んでおり、操作にストレスを感じさせてしまうと、クソの汚名を着せられかねないのである。
また、「スムーズに操作できない」ということは、目的を果たすまでに時間がかかるということであり、海原雄山に言わせれば、バカどもに考える時間を与えることになってしまう。
考える時間を与えると、「よく考えれば我が家に2ヘクタールのテレビは不要なのではないか」と冷静になって購買意欲をなくしてしまうかもしれないし、「知らない人妻が2億でワンナイトをオファーしてくるのは不自然だ」と、詐欺に気づいてしまうこともある。
つまり、どれだけ商品が良くてもUIが巨大迷路な通販サイトは売り上げが伸びないし、「夫のアリクイが殺された未亡人」など、スパム文言が秀逸でもクリックした先がフロントページエクスプレスでは未亡人に対する興味も失せてしまう。
金を使わせたいなら、金を使うまでの工程をいかにスムーズにするかが重要ということだが、逆に言えば金や時間の無駄遣いを減らしたいなら、自らUIをクソにしていく方法もある、ということだ。
クレカなどは金を使うためのショートカットアイコンのような物であり、これがあることで様々な決済が簡単になるが、それゆえに簡単に金を使ってしまう。
もしクレカはもちろん、あらゆる決済方法を持っていなければ、課金一つするにも、わざわざ外出しコンビニで電子マネーカードを購入するなどの手間が発生する上、そのうちコンビニ店員から「ググプレの人」と呼ばれているのではないか、という被害妄想も発生し、やめておこうという判断になりやすい。
ついスマホを手にとり、気づけばXのおすすめ欄に出現したサレ妻の動向を1時間追ってしまっているのも、いつでも手の届く範囲にスマホがある上に、画面をつけた瞬間、Xのショートカットアイコンが視界に入る、というXまでの最短UIを自ら作り出してしまっているせいもある。
スマホを触らないためには、スマホを物理で手の届かないところに置く、もしくは手の長さを3センチぐらいにしておく、などの方法が一番だが、ホーム画面からSNSのアイコンを消しておくだけでもかなり効果があるそうだ。
気づいたら時間を溶かしがちなコンテンツがある、という場合はいきなりやめようとするのではなく、ホーム画面やデスクトップのアイコンを消したり、ブックマークを外すなどして、道のりを険しくするところから始めてみてもいいかもしれない。
しかし、アイコンを消すのは自分、という時点で意志が必要あり、さらに消そうとするのにもアイコンを見る必要があるため、見た瞬間消そうとしていたことを忘れて開いてしまい、1時間経過していることがある。
TwitterがXとなり、アイコンが青い鳥からXになった時、ロゴがダサいと批判されたが、どうせならダサすぎてホームに置きたくないレベルにダサくしてほしかったと今は思う。
イーロソがどんどんXの使い勝手を悪くするのも、一人でも多くのX依存者をXから遠ざけたいというヘルスケア貢献が目的だったのかもしれない。
次回は4月15日更新です。
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