参議院議員選挙が近い。
近年、政治家がSNSアカウントを持ち、選挙活動にSNSを使うのも当たり前となり、兵庫県知事選では「ついに民衆はテレビよりSNSを信用するようになった」とされ、テレビは「オールドメディア」の烙印を押されることとなった。
ネットミームをネット外で使用してドン滑りつづけた身からすると、とても人々がテレビよりネットを見ているようには思えないが、これはタタラ場の人間に森に生えている珍しい色のコケの話をしようとしたこちらが悪いのだろう。
しかし、大多数とは言えないが、テレビよりネットで情報収集する人間が増えているのは事実だろう。
確かにテレビや新聞だからといって正しいことを言っているとは限らない。国が報道を規制し、事実と全く異なるラジオ放送などしていたのはほんの80年前のことである。
SNSであれば、そのような圧力など関係なく自由な意見が飛び交っているので、広く情報と意見を集めたいというならネットやSNSを見た方が良いだろう。
しかし、法律がない国が自由で暮らしやすいかというと、「外をおちおち出歩けない」という理由でかえって不自由なはずである。
SNSも規制がない分、嘘を含めた情報が自由に飛び交っているため、そこから正しい情報を見つけ出すのは至難の業であり、とんでもないデマを信じてしまったり、うっかり陰謀論者になってしまうリスクはSNSの方が高い。
つまり、情報収集ツールとしてSNSは上級者向けなのだ。
テレビを見ずにSNSで情報を集めている人が全員ネットリテラシーと判断力に自信ニキたちかというと、約7割から8割が「ネットのデマを見破る自信がない」と回答しているそうだ。
そんなに自信がないなら、SNSでの情報収集はキュウリの大量消費法ぐらいにとどめ、選挙や政治など重大な判断には使わない方がいいような気がする。
それ以前に、SNS上での選挙活動に何らか規制を入れた方がいい気もするが、今のところそういったことはなく、この参議院選では今まで以上に真偽不明の情報が飛び交うことが予想される。
先日、某ミュージシャンの方が無所属で立候補を表明したが、すぐに「与党の刺客」「学歴詐称」「国籍が日本ではない」などの情報が飛び交い、秒で本人が否定するというスピーディーなやりとりがされていた。
だが、本人否定の情報を目にしなければ、デマの方を信じてしまった可能性もあるし、そもそもデマじゃない可能性もゼロではない。
今のSNSで投票先を決めるのはあまりにも難易度が高すぎる。
何らかの規制が入るまで、8割側の人間はオールドメディアの情報を比較するほうが、まだ無難かもしれない。
次回は7月22日更新です。
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