先日、予告通り、インスタのストーリーズこと「フリート」が息を引き取った。
さすがに亡くなる当日には、フリートの死を悼む、もしくは冷やかしに来た連中のアイコンが画面上部に並んでいた。
しかし、いざ死ぬと今度は「いなくなってせいせいした」「画面が広くなって快適」というコメントがTL上に並ぶこととなった。
よくこの態度で「追悼ポップアップショップ決定!」に文句を言っていたな、という気もするが、だからこそツイッターさんは「別の層を取り入れたい」と切に願い、フリートを実装したのである。
しかし、その結果使っていたのはどちらかというと「いなくなってほしい層」であり、フリートはその層に最後まで弄ばれて死ぬという、R18と言っても過言ではない最期を迎えてしまった。
このように、ツイッターに対し「いらねえ機能ばかりつけやがって」と文句を垂れたり「ツイッターくんさあ」と舐めた態度で接している我々だが、正直いってツイッターの姿勢には見習わなければいけないものがある。
まず漫画家にとって新キャラを投入するなどの「テコ入れ」というのは「ダメだこいつ、早くなんとかしないと」な時にする場合が多い。
つまり、不人気すぎてヤバいので、何とかテコ入れで読者を増やそうとしている時だ。
新規ユーザーという名のインスタ民を取り入れようとしたツイッターと同じ動機であり、新規読者が増えるどころか既存読者にまで文句を言われるというオチまで同じである。
しかし一つ違うのは、ツイッターは別に今でも「不人気」というわけではない、むしろ質さえ問わなければ世界でもっともユーザーが多いSNSである。
それにインスタの方が人間の質が良いかと言うと、小銭をもらったプチインフルエンサーのPR投稿ばかりで素直な口コミが全く見つからない状態だという。
所詮SNSなど人間の集まりなのだから「質の悪さの種類が違う」「みんな違ってみんな悪い、小鳥と鈴と俺とお前と大五郎」でしかないのだ。
それに「いらん機能をつけるな」ということは「今のままでいい」ということでもある。
つまり、今でも十分人気があるのだから、ユーザーが飽きるか死ぬまで今のままでいても別に問題はないはずなのだ
しかし、ツイッターは例え人気があっても、それが「自分の思い描く姿」でなければ意味がないと思っているのだろう。
私だったら、自分の描いた漫画が渋谷のパリピなど、自分が全く想定していない人間にバカウケして儲かったとしたら「ふざけるな俺はキモオタのためにこの漫画を描いているんだ」と言って、内容を変えたりしないと思う。
コロコロ仕様を変えたり、他のツールで流行った要素をオマージュし過ぎたりと、全く自分がないように見えるツイッターだが、そういうところはどのSNSよりも芯が通っていると言える。
だがツイッターのそういうところが面白すぎて、俺たちにウケてしまっている感も否めない。
「なりたい自分になろう」とCMやJPOPは安易に言うが、それがどれだけ茨の道か、ツイッターくんは体を張って我々に示してくれているのである。
次回は8月24日更新です。
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