これを書いているのはまだ2022年の年末だが、2023年になっても相変わらずTwitterに張り付いていることだろう。
むしろ新年になってはじめてやることがTwitterに「あけおめことよろ」とつぶやくことな気がしてならない。もしくはソシャゲの福袋結果のスクショ投稿である。
しかし「時節のあいさつをしやすい」というのがSNSをはじめとしたネットコミュニケーションの良いところである。
私もまだ地球が平面だと思われていた時代に「会社員」と呼ばれるカルト集団「会社」の信者だったことがあり、「仕事納め」そして「仕事始め」という邪教の儀式に参加を余儀なくされていた。
その日にはその日特有の挨拶をするのだが、それが意外と敷居が高いのである。
「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします!」
これらの文言をSNSに書き込むのはいとも容易いし、だれも不自然に思わない、しかしこれをリアル世界で声に出して誰かに言うのは謎の照れが起こる。
だがあけましておめでとうございます、はまだ良い、しかし「良いお年を」など、あまりにも言い慣れなさすぎて、これで合っているのか不安にすらなる。
よってSNSと違いリアルではとても「!」などつけられず代わりに「よいお年を…」と三点リーダーがつく。間違っていた時対策のために極力小声になってしまうのだ。
さらにそれを人に会うたびに繰り返さなければならないのだ。
しかし、挨拶は社会人の基本であり、挨拶できない奴はコンドームをつけられない奴と同じだという名言もある。
新年早々社会的中だし野郎と思われないためには滅私でことよろマシーンになるしかない。
年末年始ver挨拶をせず、平時の挨拶で押し通すという手もあるが、それも「めんどくさい主義がありそう」と思われそうだし、こちらが普通に挨拶したあと「あけましておめでとうございます」と言われたら、結局言う羽目になり、ただの二度手間だ。
仕事始めというだけでクソだが、この新年の挨拶が余計仕事始めを憂鬱にしてしまっている気がする。
それに対してSNSなら言い慣れないあいさつも言いやすいし一度の投稿でフォロワー全員に言ったことになるので楽である。
また、挨拶や祝辞、激励の言葉を言いやすいだけではなく「こちらから求めやすい」のもSNSの便利なところだ。
よほど親しいコミュニティ内でなければ、現実世界で自分から「今日、俺誕生日なんだよね」と言い出すのはなかなかハードルが高い。
そもそも相手が自分の誕生日を知らない時点でそんなに親しい間柄ではない。
しかし、少なくともTwitterでは「今日が俺様の誕生日」と全世界に宣言するのが全く珍しいことではなく、見る側もそれを自然に受け止め「ハッピーバースデイ!」と、これまた現実ではあまり言わないことをリプしていたりするのだ。
またTwitterで誕生日を宣言しやすいのは、Twitterに誕生日になると画面に「風船」が飛ぶという機能がついているせいだと思う。
そのスクショ画像を添付することで「そういえば今日誕生日でしたわ」と、あたかも今気づいたかのように、今日が誕生日であることを自然に皆に知らしめることができるのだ。
これは地味ながら数少ないTwitterの良機能である。
私がTwitterを離れるとしたら「風船が飛ばなくなった日」だろう。
次回は1月24日更新です。
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