『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?
#52 インターネットで出会って人に騙されないために
SNSで広がる子供達への被害を防ぐにはどうしたらいいのか、カレー沢さん、どうしたらいいか教えてください。
スマホを持つ小中学生が増えたことにより、SNSなどによる子どもの犯罪被害が増えているという話を以前した。
では具体的にどのような被害にあっているのだろう、
同じ弱者標的でも、金目当てなら、犯罪者は老の方を狙う。
よって、子どもは残念ながら、性犯罪の標的にされやすく、取り返しという意味では、金を失うよりタチが悪い。
具体的には、SNSで知り合ったイケメンお兄さんに会いに行ったら、変態おじさんだった、というような感じだ。
これは「男の子なら大丈夫」という話ではない。
変態に「普通こっちを狙うでしょ」と一般論を求めること自体ナンセンスなのだ。誰だって被害に遭う可能性がある、もちろん子どもだけではない。
「私みたいなの狙われるわけない」と思うのは慢心である。ブスだからと言って調子に乗るんじゃない。
しかし、ローティーンにもなると、親など周囲の人間が全員敵に見えてしまう時期がきてしまったりする。。
そんな時、何故か、ネットで知り合った見ず知らずの人間だけ「自分の理解者」に思えて、心を許し、不用意に会いに行ってしまったりするのだ。
難しい時期ではあるが、インターネット以外に話を聞いてくれる人はいる、もしくはみんな敵だし、ネットにいるのも全員敵、という真実を早めに伝えておくべきだろう。
また、ネットで知り合った、どこかで拾ったイケメン写真をアイコンにしているHN「ヒロキ」みたいなHO(変態おじさん)に裸の写真を送ってしまう、という被害もあるようだ。
何故そんなことをしてしまうのか、と思うかもしれない。
子どもというのは、乳幼児のころは3秒目を離した隙に意識不明の重体に陥っていたり、物心ついてからも、家中の粉類をまんべんなく部屋に撒いたりと、良い意味でも悪い意味でも、常に大人如きの想像など、斜め上下左右に飛び越えて行く存在なのだ。
具体的には、心を許して色んな事を喋った後で「あのことをバラされたくなかったら裸の写真を送れ」と脅されるケースが多いようである。
または「カワイイ」「ナイスですよ」とおだてられ、最終的に裸を送ってしまうという、村西とおる方式もあるらしい。
もしかしたら、褒められ慣れていない、自己肯定感の低い子どもほど、こういう罠にかかってしまうのかもしれない。
そう言った意味でも、親は常に心にブリーフを履いて、子どもがナイスな時はちゃんと「ナイスですよ」と言ってやるべきだろう。
しかし、こういうことをしてしまうのは、子どもだけというわけではない。
大人だって、監督本人ではというぐらい良い声で「ナイスですよ」と言われ続けたら、ついいい気になって、そういう写真を送ってしまうかもしれない。
また彼氏に「お前のキレイな姿を残しておきたい」などと言われて、裸の写真を撮らせたら、別れたあとにネットに撒かれた、などということも普通にある。
己の裸の写真など、絶対他人に撮らすな、渡すな、自分用に撮るのもやめておけ、ということだ。
言われなくても、するわけがない、と大半の人は思うだろう。
しかし犯罪というのは「引っかかるかもしれない」と思っている人より「絶対自分は引っかからない」と思っている人の方が引っかかりやすいのではないだろうか。
よって「裸の写真なんか撮るわけねーよ」などと思わずに「割と自分は裸の写真撮りがちなところがある気がする」と思っていた方が、逆に撮らないのではないだろうか。
何にせよ「自分だけは大丈夫」と思うのは過信と油断でしかない。
ちなみに最近ツイッターで「性的な動画を撮る時は、BGMにデズニー音楽を流すと良い、そうすれば、流出してもデズニーが削除してくれる」というつぶやきを見た。
真偽はわからないが、覚えておいて損はない話だ。
たまにこういう、黄金が流れてくるから、ツイッターはやめられない。
自分の裸の写真は撮らない、どうしても撮りたい時は、全裸でもミシキーマウスのぬいぐるみを抱くなどしよう。
次回は10月29日更新です。
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