ツイッターはコロナ全盛期中、マッドマックスの住人にすら「ここには住みたくない」と家賃を値切られるレベルで荒れていたし、最近はまた誹謗中傷問題で、改めてネットやSNSの在り方を問われている状態だ。
このように最近負の側面ばかりが目立つSNSだが、たまには良い面にも触れよう。
自分がこいた一発の屁が瞬く間に広がり大爆発を起こしてしまう危険性があるのがツイッターというものである。
しかし「小さな一発の屁に次々と屁が集まりついに気球を飛ばすことに成功した」という風に、その拡散力が良い方向にいくことも少なくはない。
突然だが、先日この「スーフル」に私が他社で連載している漫画「ひとりでしにたい」の一話目が掲載された。
何故急に他所の漫画が現れたかというと、実はこの漫画、先日まで単行本の売り上げが芳しくなく打ち切りの危機だったため、何かの助けになればとご厚意でこちらにも掲載させていただいた次第である。
いつもなら終われと言われればそんなに食い下がらないのだが、何せ今回はコロナウィルスの影響で大型書店が軒並み休業したり流通がストップしたりと色々あった。
「本当にコロナのせいか」とまっすぐ目を見て問われたら、眼球が左右に反復横飛びをはじめるのだが、全く同じ結果だったとは言えない。
よってツイッターやブログなどで、実情を明かし、今からでも本が売れれば何とかなるかも知れぬとヘルプを発信したところ、なんと大してバズらなかった。
しかしRT数はそんなに伸びなかったが、そのつぶやきを見たガンジーの生まれ変わりたちが、わざわざ本を買ってくれたり、作品が拡散されるよう動いてくれた結果、緊急事態宣言解除後重版がかかり、一時的に打ち切りは回避された。
私の屁に励ましの屁があつまり、空を飛ぶ、というところまではいかなかったが、ハイエースぐらいは動かせたということだ。
もし、ツイッターで呼びかけなければ、そのまま終わっていたと思う。
このように、ツイッターなどのSNSには、窮状を救う力があるのも確かだし、今まで泣き寝入りするしかなかった人が、ツイッターで訴えることにより、大きく広がり、上も動かざるを得なくなったという例もたくさん見てきた。
このように、ツイッターはクソや死体が流れているが、ガンジーの生まれ変わりも良く沐浴しているので、ツイッターでつぶやくことにより個人ではどうにもならない問題が解決に向かうこともある、という良い部分もあるのだ。
ただし、広がり過ぎることで「2兆冊買った」というような人間が現れてもそれはそれで困るのだ。
いや、嘘だ、本当は作家自身は全然困らないが、大きな問題になってしまうことは確かだろう。
善意も盛り上がり過ぎると炎上と変わらなくなり、リアル炎上になるのは時間の問題である。
しかし、宣伝費がなく宣伝ツールが個人のSNSしかない、というのは漫画家だけでなく、芸能人などでも大勢いる。
誹謗中傷問題を受け「SNSをしない」という選択肢を著名人に勧める向きもあるが、それでは活動自体が成り立たないという場合もあるのだ。
中には事務所や出版社側から本人にSNSでの宣伝を勧めることもある、そんなSNSでの宣伝活動において、本人だけが誹謗中傷や炎上のリスクを負わなければいけないという体勢にも問題があるのではないだろうか。
次回は6月23日更新です。
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