SNSの中の人へ|ほがらかSNSライフ|カレー沢薫 | Souffle(スーフル)
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コラム 2019.11.19

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫 最近、SNSが殺伐としていないか?

#56 SNSの中の人へ

『ほがらかSNSライフ』カレー沢薫

中の人として正しい振る舞いってどんなですか?

ほがらかSNSライフ担当が「この連載を読めば読むほどSNSとの距離が開く」「フォロワーが増えないから投稿がサボりがちになる」と嘆いている。

これが個人なら「向いてないならやめろ」と平手打ちをかますところだが、相手が編集者なら「甘えるな」と、木槌で足の指を粉砕してやるしかない。

手の指は、SNS投稿に支障が出るので勘弁してやる。そのぐらい、漫画編集含む、メディア管理者にとって「SNS投稿」というのは大事だからだ。

もちろん私も、大手出版社の編集が「漫画とはこうやって作るんや」みたいな長文連投をしているのを見ると「仕事しろ!」と吐いたタンがつま先にかかるタイプである。

別に、編集などの「中の人」がキャラ立ちする必要はない。むしろそれはME5(マジで炎上5秒前)の序章になりかねない。

ただ「情報」をコンスタントに流すことぐらいはするべきなのだ。

何故なら、ツイッターなどのSNSの出現により、情報というのは「頼んでもないのに勝手に目の前を流れてくるもの」という、回転寿司形式にもなったからだ。

「塩カルビ」のように、己の好きな寿司ネタなら、注文してでも食うだろう。

しかし「マグロ」のようなわざわざ注文するほどでもないが、流れて来たら食わないでもない、みたいなネタは、流れてこなきゃ絶対食わないのだ。

それと同じように、自分の好きな漫画なら自発的に読みにいくだろうが、そうでもない漫画というのはツイッターなどで「最新話更新されました」という情報が流れてこない限り読まないのである。

それも「更新されました」だけではダメだ、必ずURLをつけておかなければいけない。

わざわざページを自分で調べてまで見に行く人間は作者のお母さんぐらいしかいないのだ。

このように「情報の方が来い」というスタイルの人間が非常に増えているのである。

そんな世の中においてSNSなどの「消費者に情報を流す行為」をサボるというのは完全な職務怠慢である。

よってスーフルは、インスタはもう死んだと思って、まずツイッターで作品情報を流すことに注力した方が良い。

それも漫然と更新情報のみや。どうでも良いコマの切り抜きを投稿するのではなく「この後確実にエロそうなことが起きそうなコマ」など読者の興味を引きそうな一コマを厳選して載せるのが、デキる「中の人」である。

私もこのコラムの更新情報を、スーフルの公式アカウントで知って、自分のアカウントでリツイートするのだ。

まず公式アカウントが情報を流してくれないと、作者が流せなかったりもするのである。

しかも、この連載、火曜日更新なはずなのに、たまに忘れているのかなんなのか、水曜になっていたりするというファジーぶりなのだ。

余計、公式がつぶやいてくれないと更新情報が把握できない。

まずは更新日を守れ、そして更新情報をつぶやけ、お勧めは12時台か、20時台だ。

インスタに何載せたら良いかとか、炎上したらどうしようとかは、それをやってから悩め。

わかったかこの野郎、足の指の関節がいつまでも2つだと思うな。

次回は11月26日更新です。

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OL兼マンガ家から専業作家になったカレー沢薫さんが気づいたのは、「SNSにしか居場所がない」という事実。しかし、唯一無二の居場所のSNSには炎上、マウンティング、キラキラ女子など、闇も広がっているのです。インターネットという大事な居場所を地獄にしないために、カレー沢薫さんが提案する、SNSとのほがらかな付き合い方コラム。

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