引き続き、青少年に向けての話をしていきたい。
私が生まれた旧石器時代にはもちろん「インターネット」と言うものは存在せず、小学生のころ家がなんとか横穴式になり、中学生でやっと飯が土器で出て来るようにになった。
そして高校二年生の時、ペリーが黒船でやってきたことにより、我が家にパソコン、そして「インターネット」というものが伝来した。
17歳だった私は、まずパソコンから距離を取り、地面に伏せ、石を投げ「襲い掛かってくるものではない」と確認した後、初めて「インターネット」と邂逅した。
その後、どうなったかというと「ドはまり」である。
1秒でも長くネットの世界にいたがり、もちろん成績は激オチくんしたし、進学校に通っていたのに大学進学は拒み、実際行かなかった。
小学校のころから「漫画家になる」とは言っていたがネットに触れたことにより「何かクリエイターになる」とさらに進路が漠然としだした。
おそらく今まで絵で食う人と言ったら「漫画家」しか知らなかったが、ネットに触れたことにより他にも色んな方法で食っている人がいると知ったせいだと思われる。
さらにこのころには自分の個人HPを持ち、自分の描いたイラストや漫画を掲載するようになっていた。
土器時代には絵や漫画を描いても家族か友人に無理やり見せて、首を絞めて感想を言わせるぐらいしかできなかったが、ネットに投稿することにより、他の人からも反応が貰えるようになったことから、余計「俺はなんかクリエイター的なやつでイケる」と思ってしまったのだと思う。
さらに今はSNS時代のため、さらにネットで注目を集めやすくなっている。
個人HP時代は良い絵を1個あげたぐらいではなかなか有名にはなれないし、まずそれを知ってもらう術が少なく、サーチや「リング」という謎のリンク集に登録したり、界隈の有名人のHPの掲示板に足しげく通い、リンクを貼ってもらえるようワンチャンかけたりと、地道な営業活動が必要であった。
SNSの場合、1つでも注目を集める物を出せればそれが瞬く間に拡散される。
さらに「絵が描ける」などのスキルがなければ駄目というわけでもなく、自動販売機から偶然出てきた「おっぱい」というシールが張られた100円玉の写真を投稿するだけで1万RTぐらいされてしまうのである。
ちなみに、これは私の実体験であるし「仕込み乙」というクソリプもつき「ある程度拡散されると必ず嘘認定厨が現れる」ということもバッチリ実証した。
これらの話は典型的な「ネットで人生狂った人」の話ではあるが、一方で「ネットに救われた人」の話でもある。
リアルで孤独だった者がネットで理解者を得ることもあるし、自己肯定感ゼロだった子どもがネット上で初めて承認を得ることで、自信をつけたりすることもあるのだ。
だが当然、理解者を装って孤独な子どもに付け込もうとする悪人もいるし、ネットの世界に入ったまま、学力や学歴というあって損はない物を大幅に失った末帰ってこない、ということももちろんある。
そうならないために、親や大人の管理はもちろん必要なのだが「言っても聞かない」というのは既に自分でも実証済だ。
しかし、言っても聞かないからといって「無関心」になるのは一番ダメだ。
周囲が自分に無関心だと余計、ネットが全てでネット上にしか自分の理解者はいないと思い込んでしまう。
ちなみにうちの母がとった行動は、ネットに没入する私は「抱きしめる」である。
今思えば非常にありがたいのだが、ただその時エロ小説サイトを見ていたので「すごく困った」のもよく覚えている。
だが、その母の愛で私は今立派な無職のひきこもりであり、何より前科がない。
子どもが何を言っても聞かない時は聞かないと思うが、匙を投げてはいけない、子どもはそれに気づく。言ってダメでも言い続け、言ってもダメなら抱きしめる、ただし出来れば「ヤフー」とかを見ている時にしてもらいたい。
次回は10月20日更新です。
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