現在のXは「フォロー」と「おすすめ」に分かれている。
「フォロー欄」には自らがフォローしているアカウントのつぶやきやリポストなどが表示され、「おすすめ欄」にはフォローをしていない、Xが選んだ「俺様から貴様らにおすすめ」なつぶやきが混ざってくる場合が多い。
つまり、自分が見たいアカウントのつぶやきだけを見ようと思ったら「フォロー」だけを見て「おすすめ」は開かないようにすればよい。
しかし最近は激しいシャドウバンにより、フォローしているアカウントのつぶやきが全然表示されていないなど、現在はXは「俺の見たいものがそばにいるはずなのに見えない」という紅時空になっている説もある。
そうなると「X」という名前も「あながち間違いではない」という話になってしまい、余計腹立たしい。
だが少なくとも「おすすめ」欄をタップしなければ「見たくないもの」が視界に入る確率は減るということだ。
しかし最近「おすすめ欄を調教して俺好みのつぶやきだけ表示されるようにしてやった」という話も聞く。
おすすめ欄も全く無作為につぶやきを表示しているわけではない、一応こちらの興味を反映しているはずなのだ。
おすすめ欄を紅ではなく自分色に染めることができれば、必要な情報やまだ見ぬ猫アカなど、有益な出会いの場になり得るということだ。
何より、今もっとも思い通りにならない存在であるXを思い通りに操っている、というのがカッコいい。
早速私も立派なX使いになるべく「X おすすめ 調教 方法」などで検索してみたが、何故か若干玄人向けのアダルトコンテンツが表示されるだけで、一向にXの飼い方が出てこず、おすすめ欄以前に検索すら操れていないという状況だ。
むしろ「調教」などと検索してしまったことにより、しばらくサディズム溢れるバナーばかりが表示されると思った方がいいだろう。
しかし、私は「調教」以外で「Xを俺好みに染める」という行為を表す言葉を今のところ思いついていないのだ。
真の意味での調教でも、女王様が語彙不足で「この…何かバカ!」みたいな罵倒しかできなければ、下僕の心は全く震えないし、そんな頭の悪い主人に服従する気も起きないだろう。
Xやネットのアルゴリズムも、結局主人となる自分の行動を反映しているのだ。
おすすめ欄が、男女の奢り奢られ論争や、港区女子に対する義憤であふれているのも、「自分はこういう終わりのない不毛な話が大好きなので、ご主人様もどうぞ」とアルゴリズムが勝手に選んできているわけではなく、何を隠そう自分自身が論争の元ネタとなるつぶやきをタップして読んだことがあるせいなのだ。
つまり、Xを調教したければ、まず自分の調教が必要ということである。
そんなわけで、ちょっと気になる下世話なポストをタップしようとする私を鞭でしばき、猫アカや動物園公式アカをタップできる行儀のいい人間に調教してくれる女王様を募集中である。
次回は10月31日更新です。
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