某アイドルグループメンバーの裏アカが流出し、本人は活動休止となったそうだ。
アイドルとしてはなかなか表に出しにくい、昆虫の食レポを綴った趣味アカならいいのだが、他メンバーに対する軽快な雑言がメインコンテンツとして取り沙汰されていたので、やむなしと言ったところだ。
そもそもネットに載せている時点で、「裏」というのが無理な話である。
よって人に見られて困ることは、「チラシの裏にでも書いておけ」というのだが、イソップによると掘った穴に言っても流出した例があるという。
つまり「知られて困ることは他人が見たり聞いたりできる形にするな」ということだ。心の内に留め、文章や写真、映像にするのはもちろん、声にすら出すべきではないということだ。
しかし、それではあまりにも「苦しい」のである。
愚痴を物理化したことで大変なことになっている人も多いが、そもそもストレスというのは、言葉や文章として外に出すことで軽減効果があるので、全部心に留めろというのは、内側から腐って死ねと言っているようなものだ。
一番いいのは、やはりチラシの裏に書いて誰にも見せず、燃やすか食う。だが「共有」や「共感」することでストレスはさらに軽減するのだ。
つまり、愚痴を外に出すだけでなく、それを誰かに聞いてもらい、「うんうん、それは彼氏君が悪いね」的なことを言ってほしくなるのだ。
何故、愚痴をSNSなど、誰が見ているかわからないところに書くのだと思うかもしれないが、逆に誰でもいいから見てもらうためにSNSに書いているとも言える。
しかしSNSに愚痴を書きこむことでストレスが軽減されるかは専門家の間でも意見が割れており、共感を得るどころか知らない奴に「それはお前が悪い」と言われることもあるし、拡散による聞いてくれる人が集まりすぎて圧死するという現象も少なくない。
つまり愚痴は、友人や家族など、近しい人にクローズドな場所で言うべきということである。
しかし、そんなことは言われなくてもわかっている、そんな人間も場所もないからXなんかで言っているのだ。
ちなみに「ない」というのは、家族友人すべてがいない、流星街の人間というわけではない。そもそもあいつらは仲間はいるし仲間意識もかなり強い。そういうタイプもいるが、意外と家族がいたり、結婚している人もいる。
ただ、一番愚痴を聞いて共感してほしい、家族やパートナーが一切その機能を果たしていない、むしろそれが愚痴になってしまっているケースも多い。
状況を分かっているくせに共感してくれない人間に話しての孤独に比べたら、何も知らない他人に適当なことを言われる怒りの方がまだマシということだ。
孤独というのは、周りに人がいるかいないかの問題ではない。いきなり義理の妹が16人できても、全員に無視されたらいないよりも孤独だろう。
逆に言えば、自分も他人に孤独を感じさせる存在ということだ。
むしろ、人の話の最中に新規ウマ娘育成開始など、他人を孤独にする行動が己の孤独を招いていると言っていい。
次回は5月20日更新です。
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